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身の丈の車のススメ


「いやまだ早計でしょ?」
…そう思うのです。

失敗…というか、確かに躓いてはいます。
売り上げはあまり延びていない。
しかし、マイクロモビリティー(MM)は、確実に日本のモータリゼーションと、日常生活を変えるのです。

公共交通は一部のメディアを除いて、その運営が困難となっています。
都市部では成功しても、地方では大赤字になる。
乗客数と運営費用が釣り合わないのです。

理由は様々ありますが、基本は「生活に合っていない」ことです。
個人のパーソナルな生活仕様に、公共交通は追い付けない。
当たり前の話ですが、通常は鉄道で食料品を買いに出掛けたりはしません。
路線バスで子供を幼稚園に送ったりもしませんよね?。
どうしても個人的な移動手段が要る。
そしてこれは高齢者になってからも同じです。

現在、高齢者世帯は独居や夫妻のみといった少人数世帯が増えています。
高齢者も外出の機会は決して少なくは無いのです。
買い物や通院、子供の家への往復等々、車なしでは出来ないことだらけです。

これらの事をこなして行くのに、本来必要な移動手段は何か?と問うならば、私はMMが最有用だという結論に到りました。
その小ささは駐車面積を必要としないし、買い物に必要になる距離も、片道10~20キロ程度でしょう。
通院もほぼ同じくらいだと思います。

日常生活用途「だけ」ならMMは一番優れている。
電動車椅子では10キロメートルの移動は非常に困難です。
大きな荷物も積めず、雨の日も辛い。
MMは、普通乗用車の代わりにもなり得る移動手段としてベストの存在です。

但しそれは日常用途に限定されます。
レジャーで少し遠出するには辛く、快適性も乗用車の比ではありません。

なので、高齢者は多少の「無理」を承知で、普通乗用車に乗り続けるのです。
運転の技術の低下を感じているのに、まあ大丈夫だろうと乗用車に乗ります。
事故から自分や同乗者を守るため…または、直進する分には技術は要らないと、排気量の大きな車を選択する人もいます。

しかしこれはあくまでも受動的手段です。
実際に大きな車に手間取っている高齢者を良く見かけます。

運転の安全は、主に車を扱いきれるかどうかで決まります。
頑丈な車体や、速度の出るエンジンは、安全の決め手となりません。
冷や汗をかきながら運転する高齢者を見る度に、もっと身の丈に合った車を運転すべきじゃないか?と思うのです。




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