見出し画像

陸運・物流業界

【自己紹介】

こんにちは!
業界地図だいすき、おしばです!

スライド1


今月もファイナンスラボの業界地図勉強会に参加させていただきました!


今回で3回目の参加ですが、大好きで楽しいイベント!!!
(参加できて嬉しい(´;ω;`)ウゥゥ

しかも、今回も特別ゲストには
会社四季報 業界地図 副編集長のなかやまさん!

「エゴサ中」と書かれたTシャツ着用して参加されてました笑
勉強会で業界地図の活用方法などコメントしてくださるので、いつも勉強になります!!

【勉強会のプレゼンター】
・大手町ランダムウォーカーさん(D2C業界)
最新のクイズとしても出題されてますね^^
エニタイムフィットネスとペロトン比較!


・いごはちさん(フードロス業界)
フードロスに大きく貢献するシステムに驚きました…
今はここまで予測できるんですね!
あの注目企業や、人気回転すし店など大手企業も導入している自動発注システム!
とても楽しく分かりやすくまとめられていますのでぜひご覧ください!


さて!!

【今回のテーマは「宅配業界」】

スライド2



【宅配業界の規模と全体図】

スライド4


宅配業界は、売上規模よりも「取扱個数」で規模を表すことが多いようです。

スライド5


数は増えているものの、貨物1つあたりの量は減っているそう。

スライド6


全体図で主力荷主と、流れを整理しておきます。

スライド7


ほぼ3社独占状態ですね!

スライド8


【荷主のキーパーソンは…】

スライド9

スライド10

Amazon創業者「ジェフ・ベゾスさん」の口元が、Amazonのロゴと似てて好きです。(どうでもいい

【Amazonが委託している宅配会社は?】

そんな絶好調Amazonが委託している宅配業者のシェアです。
ヤマトが年々縮小していますね。

スライド11


ヤマトの代わりに伸びている「ADP」とはなんでしょうか?

スライド12

Amazonが束ねている中小規模の配送業者の総称でした。


その中でも注目されているのが…

スライド13

会社名に「機関」というワードが入っているの珍しいですよね。


スライド14

3PLという言葉どころか、物流とロジスティクスの違いすら理解できていなかった私です。

今は定義が曖昧になっているようですが、本来の意味は下記のように異なります。

■物流
輸送、保管、荷役などの業務

■ロジスティクス
荷主である顧客が生産性を高められるように提案しながら、
顧客ごとに合わせた物流のしくみを構築する業務

ヤマトや佐川は「物流」業務がメイン、丸和運輸機関は「ロジスティクス」業務がメインという違いでしょうか。

~業界地図ポイント~
業界地図の各ページに書かれている「注目の会社」や「注目のサービス」は、今後のカギを握る企業やキーワードになる情報が書かれているので要チェックです!!!

(2019年版の陸運物流業界に書かれていた「SBSホールディングス」も、掲載後に株価上昇したそうです!)


さて、注目の丸和運輸機関。
3PLの先駆け企業として知られています。

スライド15


2017年にヤマトがAmazonの当日配送サービスから撤退したため、その代打としてEC事業(通販の配送)に本格参入します。

スライド16


Amazonをはじめ、通販は成長を続ける一方で悩ましいこともあります。

スライド17

スライド18

圧倒的な数を武器に「値下げ交渉」されてしまうんですね。
私も通販メーカー中にそんなお願いを…
(ヤマトさんごめんなさい


通販大手のAmazonをめぐって、佐川・ヤマト・桃太郎(丸和運輸)に大きな動きがありました。

スライド19

あえて手放した佐川すごいですよね…。
この動きが各社の業績にも大きく関係してきます。


【会計クイズ:Amazon新旧勢力比較】

スライド20


Amazonをめぐり、動きのあった3社の営業利益率を表したグラフです。
※デリバリー(物流)事業セグメントのみの数値です。

スライド21

Amazonの動きを参考にしながら、ぜひ考えてみてください!







【会計クイズの答え】


「③の桃太郎(丸和運輸)」でした!

スライド22


【丸和運輸機関】

まずは、桃太郎解説です。

スライド23


創業者で社長の、和佐見勝さんの創業エピソードに仰天でした。

スライド24

運送業の友達の手伝いと書いておりますが、食事の約束した運送業者の友人から「届け先にいくから一緒にくるか?」と誘われた和佐見社長。
そこで運送業者の対応を目にして「自分ならもっといいサービスを提供できる運送会社つくれる!」と、運送会社の在り方を変えるべく創業決意をしたそうです。

「トラック1台しか残っていない」ではなく、「トラック1台あるからできる!」という発想の転換すごいですよね。


そうして創業した丸和運輸ですが、年々売上を伸ばしています。

スライド25


物流事業の内訳を見ると、名だたる企業の物流(ロジスティクス業務)を担っていることが分かりますね。

スライド26


特にマツモトキヨシとは1995年からお付き合いがあるようで、毎年、有価証券報告書にも主要取引先として記載されています。

スライド27

アマゾンジャパンの記載は2019年からです。


大手企業向けに売上を伸ばしていることに加え、「数字に対する意識の強さ」や「コスト削減」という点が、高い利益率に影響しているのではないかと考えます。

スライド28


「日次決算」はソフトバンクやユニクロが取り入れており、タイムリーに業績を把握し改善を行うことで、生産性を高めることに繋がります。

また、代金引換や集荷業務などの作業効率を下げ、人件費に繋がるような業務を行わないことで、効率的な経営を図っているとのこと。

ならば・・・
「なぜ効率悪そうなAmazonの当日配送サービスを!?」と思いましたが、上手く人材を活用していました。

スライド29


個人事業主の起業支援もかねて、配送業務を委託することで人員をまかなっているようです。
安定的にAmazonの取扱量があるため、ある程度の売上保証があるからと人気を集めているようです。


配送車は、丸和運輸機関が用意したものを使うので、免許があればスタートできるという点も魅力ですね。

スライド30

スライド31

スライド32


丸和運輸機関は、3PLならではの強み活かしながら、コストコントロールをして高利益率を生み出しているようです。
今後の動きにも注目です!!


【ヤマト運輸】

一方、ヤマト運輸はどうでしょうか。

スライド33

スライド34


Amazon関連で分かりやすい動きがあわられていますね。
値上げも売上増加に大きく寄与しています。

スライド35

2017年Amazonの当日配送撤退で
・従業員が働きやすい環境づくり
・デリバリー事業の構造改革
を図るものの、2017年~2018年頃は「残業代未払問題」などのニュースが話題になりましたよね。

残業代の未払い分を支払ったり、税金(外形標準課税)が増税されたことなどが要因で利益率が大きく下がっています。

2020年は人件費がかさみ、再び利益率が落ちていますね。


スライド36

Amazon撤退によって外部委託費が増加したものの、現在は委託費を抑えながら、自前社員でまかなえるように改善努力をするなど、自前にこだわりを感じます。

損益計算書を見ても、委託費の方が割合が少なくなっていますよね。


社員を大切に育てていきたいという思いを、IR資料やHPからひしひしと感じます。
2020年6月6日のニュースからもその思いが伝わりました。

スライド37


見舞金を出すというニュースは日々耳にしますが、ヤマトの場合、規模があまりにも大きく衝撃でした。

スライド38

過酷な環境な中、働く従業員たちを大切にしながら、経営改革をしようとする姿、とても応援したくなります。


おまけですが・・・
ヤマトを調べていて面白かったロゴマークの誕生秘話です。
(この原画のグッズ欲しい!

スライド50


【佐川急便】

さいごは、佐川の解説です。

スライド39


佐川もAmazon撤退で売上が大きく減少していますが、その後は順調に売上も利益率も伸ばしています。

スライド40


利益率だけではなく、利益額までもヤマトを追い抜きました。
(つ、つよい…

スライド41

しかし、利益=現金ではないですから、CF計算書を見るとヤマトが拠点を多く抱えていて減価償却費のインパクトが大きいことから、キャッシュはヤマトの方が豊富です。


スライド42

もともと佐川は小口荷物もtoBを中心に請け負うなど、BtoBに注力をしています。

また、ヤマトと正反対で「外部委託」や他社との業務提携にも積極的です。

こうした姿勢が、高い利益率と売上利益ともに成長し続ける要因になっているのかもしれませんね。

以上、各社の方針は異なりますが、今後の業績にどう表れてくるのか?楽しみですね!!

スライド43


【コロナ後の展望】

スライド44


業界地図にも書いてありますが、
・自前物流
・デリバリープロバイダ
がキーワードになりそうです。

スライド45


宅配業は言ってしまえば、「運ぶ人(ロボットでも)」と「手段(タクシーでも!)」があれば始められるビジネスです。

新たに構築せずとも、多くの拠点を持つ企業と提携することで拡大できます。

スライド46


ただ、こうした物流は「信頼ありき」のビジネスなので、すぐシェアに動きがあるとは思えませんが、地域ごと配送形態や、取扱商品サービスによっては、変化がみられるかもしれません。

コロナをきっかけに「対面・手渡し」に対して抵抗感を抱く人が増えるなかで、置き配をはじめ、将来の常識になりうるサービスが生まれるかもしれませんね。

スライド47


「物流業界」を調べるなかで、業界全体の動きが加速していること、そして労働集約型であるがゆえの「人件費のコントロール」や「人員活用法」の難しさを知りました。

荷主からの値下げ交渉の部分を見ても、弱い立場になりやすい業界かと思いますし、今後は「物流」業務よりも「ロジスティクス」業務に強みを持つ企業が伸びるのかな。。。

「運ぶ手段」や「拠点やスペース」を持つ企業が提携して、さらに新しい動きがありそうだな。。。

・・・と考えてみたり。

本を読む中で、物流業界への関心がますます高まりました!


以上!物流業界まとめでした^^

業界地図を使った勉強会を毎月開催しておりますので、宜しければご参加ください^^

【6月の業界地図オフ会】
※オフ会ですが、コロナ考慮しオンライン開催です
6/21(日)14-16時 オリックス大研究(やる気MAXオリックス!
6/28(日)14-16時 不動産業界


最後までお読みいただきありがとうございました^^


私も勉強させていただいている大手町ランダムウォーカーさんの
#ファイナンスラボ 楽しいです^^!!!!

#勉強会
#業界研究

いいなと思ったら応援しよう!