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結び目がDNA
我が家の旦那くんは、割と神経質だし手先は器用。
それと関係あるのかわからないけど、時々家のテーブルの上に
このようなものが置いてある時がある。
旦那くんが結んだ、食べ終わったスナック菓子の袋である。
最初はこれが不思議で仕方がなかった。
確かに一緒にファストフードなどに食べにいくと、私はハンバーガーの袋をくしゃくしゃに丸めてトレーの上に置くガサツなタイプだが、旦那くんはとても美しくまとめている。
くしゃぼわっとしたゴミの横に、澄ました顔のスンとしたゴミ。同じゴミでも随分顔色が違う。
旦那くんは、どんな形であれ、食べ終わった後の袋などをキレイにまとめあげる。
これは大小関係なく、キャンディの包み紙からポテトチップスの袋まで、何でもかんでもキュッなのだ。
この結び方は何だ?と独自に調べたら「ひとつ結び」と言うのが該当しそうだ。
この「ひとつ結び」にはちゃんと師匠がいて、それは他ならぬ彼のお父様。
法事に参加した時、和尚さんを待つ間に振る舞われる和菓子の包み紙を、旦那くん、旦那くんのお父さん、そして旦那くんの妹さんがこぞって、「きゅっ」としてテーブルに並べていた光景を見た時にはさすがに笑ってしまった。
あぁ、ファミリー技なのだ、これは。
そしてそれぞれの「きゅっ」作品を評し、彼のお父様に軍配が上がったのである。「きゅっ」にはちゃんと目指すべき理想系があり、折り目の美しさや両端の揃い方など、様々な加点ポイントがあるらしい。
総合すると、やはり師範の「きゅっ」に弟子たちは敵わないのだ。
旦那くんに前出の写真の作品を評してもらったところ、「これは50点だな」と言うことだった。
この文章を書くために「捨てるの待って!」とスマホを構えたら心底不思議そうに「何してるの?」と言われた。
毎回捨てるたびにこの結び目はファミリーに繋がっているのだと思うと、おかしくなってしまう私なのだけれど、自分のこととなるとさほど奇怪ではないらしい。
実は私もチャレンジしたことがあるけれど、折り目が適当な上に結び目が盛り上がってしまいとてもじゃないけれど、旦那くんファミリーのテーブルにも付けないような駄作だった。
緻密さと器用さと丁寧な仕事、私には不向きだ。
ちなみにこの作品は65点なのだそうだ。
違いはよくわからないが、確かに結び目は滑らかなような・・・いや、やっぱりよくわからない。
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