捕まらないキャッチ
岸田奈美さんのこの投稿がとても面白かった。
もしまだお読みでない方がいたら、社会勉強もかねてぜひ読んで欲しい。
このケーキ屋攻撃には負けるけれど、私も若かりし頃にこのようなキャッチっぽいお姉さんに声をかけられたことがあった。
当時私が通勤していた会社の最寄駅。
会社帰りにちょっと寄り道をしていたところ、アーケードの中でお姉さんに声をかけられた。
「すみませーん、今、いいですかー?」
見知らぬ女性だけど、同年代で若い。そしてフレンドリー。
今よりも若くて田舎育ちの私は警戒心のカケラもなく立ち止まる。
そこから、今約束まで時間が空いて困っててー、この辺よく知らなくて時間潰せないんですぅー。良かったら一緒にお茶してくれませんかー?とくる。
怪しさ満点だけれど、人を疑うことを知らなかった私は、つい「いいですよ」と言ってしまう。純粋さを失う前のハナシ。
そこから1時間くらいか、マシンガントークのお姉さんの話に「はぁはぁ」と相槌を返すしかない私。
結果・・・彼氏が冷たかったので当て付けのように他の男と浮気をしたんだけど、ソレが結果的に彼氏にバレて(と言うかバラして?)大変なことになった、どうしよう、という泥沼の顛末(?)を永遠聞かされ、そして程なく解放された。
ん?何か売り付けられなかったかって?
そう言えば、「この化粧品すごい良くてー」みたいなことを言われた気もするけど記憶に薄い。
とにかく女の浮気話は詳細の細部に渡っていて(ピーが入るようなことまで)インパクトがありまくり(しつこいけれどまだ私に純粋が残っていた頃の話)、他の話を全く覚えていない。
私の身につけているもの、相槌の感じ、その他もろもろで「この人買わないな」と判断されたのだろうか。
結局、初対面女の恋愛修羅場話をコンコンと聞かされ、1時間後、再び無傷で野に放たれた私だった。
その後何度か全く同じトーンで話しかけてくる女どもを見かけたけれど、一切無視を決め込むようになった私である。私の純粋メーターはこの事件で少し減少した。
この話をしたら先輩社員さんから「私も捕まったことあるー!キャッチだったんだよねー」と共感された。いや、セールスされていない私はポカンだったが、とにかくその手の声かけには要注意。そのことを学ばせてもらっただけでも浮気女には感謝しなければならないか。
ブログもやってます。