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映画「くれなずめ」 持て余す喪失感をしょーもなく乗り越える青春ストーリー

おそらく若葉竜也をキーワードにオススメに出てきたので次に干渉したのは映画「くれなずめ」。前評判なしに見たのでどんな話か全く知らなかったけれど、男子たちのバカ騒ぎを呆れて見ている女子高生、の気分になる映画でした。


ストーリー


友人の結婚式の余興を披露するために久しぶりに集まった男6人。かつてのように集まればバカを言い合って盛り上がる。なぜ久しぶりなのか、何となく奥歯にものが挟まったように、ある部分を避けるようにして昔話をする面々。
披露宴当日、スベリにスベッた余興の余韻に項垂れながら、二次会までの時間を潰す6人。6人?

男子校生のわちゃわちゃ

とにかくわちゃわちゃしている。学生時代の延長線上、お互いにもういい大人なんだけれど集まれば一気に学生時代に逆戻りする。そのわちゃわちゃの合間に次第に明らかになってくる、6人の秘密。
誰かを亡くした喪失感、それを避けるようにして昔話で笑い合う男たち。
突然にして覚悟もなく、後腐れを残したままである思い出は、触れられることなく落ち着くことなく剥き出しのままそれぞれの心の中に残っている。

人を思い出にすることの困難さ

男たちは思い出にできない出来事がある。後半特にちょっとおちゃらけた、漫画みたいな展開が含まれていてちょっと謎ではあるけれど、人を喪失し、それを受け入れることの困難さがよくわかる。
ただ受け入れなくてもいい、それはそれぞれのペースで。仲間が入れば心強い。

この映画の若葉竜也さん

「アンメット」からの若葉竜也さん祭り状態になっているので、とりあえずこの映画での若葉竜也さんの役柄について。
学生時代から長髪を結えて、ちょっとチャラい感じの青年。明石という役柄であるが、6人の中で一番、後悔の中に生きている青年とも言える。ここでは詳細は省くけれど、明石みたいな心残りは辛いだろうなと思う。
今度は出るからな、明石はこの一言に尽きる。

脇を彩る役者さん

この映画には何てことない役ですごい人が登場している。
通りすがりの警官役で岩松了さん、明石と欽一の先輩として近藤芳正さん、おでんやの大将で滝藤賢一さんなどなど。
これは監督の人脈によるもの?
良かったのが、お堅い優等生という役柄の前田敦子さん。ハマってました。

ちょっと漫画チックではあるけれど、青春映画って感じでさらっと見られました。

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玉置ゆう
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