
子どもの言い間違い辞典
20歳になったわが子達(3人)にこの辞典を贈る。
ここに記してあるのは、あなた達が子どもの頃に大マジで使っていた意味不明な言葉たちです。さすがに20歳になったら当時のことは覚えていないだろうけど、父も母も3人の使う謎言語に毎日笑わせてもらいました。ありがとう。
これからも言葉がスキな3人でいてくれますように。
令和5年9月22日 父・母より
あ行
あか
赤ちゃん。なんだか呼び捨て感がすごい。「見て見て! ── だよ!かわいいねぇ! 」
アカゴミ
燃えるゴミ。燃えるゴミの袋が赤いため、「燃えるゴミ = 赤ゴミ」となったという言い伝えがある。
あげる
くれる。意味が逆です。「お姉ちゃんが ── たよ!」は「お姉ちゃんがくれたよ!」の意。
おしゃべり
お洒落。なんかすごく惜しい。その間違え方は分からんでもない。しかしながら、「お父さん ── する?」と言われても意味が通り過ぎていて、言い間違えているということが分からない。
か行
かが
蚊のこと。「蚊がいるね!」という発言に対して、子は「かが」という虫がいると勘違いしてこうなった。「 ── がいるね」がが多いです。
ガブレ!
ガブリ!(噛みつきの擬音語)のこと。アクセント等はガブリそのままなのに、なぜか最後の一文字が命令形みたいになっているのがジワジワくる。
かみもけ
髪の毛。か!み!の!け!1文字ずつ言わせると言えるのに、じゃぁ言ってみてごらんと言うと、元気よく「かみもけ!」という不思議。
きがんがする
気がする。なぜか「んが」という謎の音が入っている。「お腹が空いたような ── よ!」
こうどう
包帯の意。一体どこをどう間違えれば「ホウタイ」が「コウドウ」になるのか分からない。
くれる
あげる。逆です。
コーンポタース
コーンポタージュスープ。こういう長い単語は覚えにくいよね。ザ・言い間違い。
コロッコロ
大便のこと。ちなみに父はコロッコロではなく、いつも自主規制です。
さ行
ザキザキ
ギザギザ。なんかね…間違い方が業界人ぽいよね(笑)「この紙を ── に切って!」
しゃどんまま
シャボン玉。うん、惜しいよ!惜しい!次頑張ってこう!
ジャム
ジャムおじさん。正確には言い間違いじゃないけどさ、おい!ジャム「おじさん」な!呼び捨てにすんな!!
せいちょうちゅう
成長痛。早口言葉でもないのに言いにくいためそうなった。「成長中で成長痛」みたいな親父ギャグのようでウケる。
た行
たたけん
戦いの剣。そういうおもちゃ。初出の際は、まさか羽賀研二の略かと親を驚かせた。
タポカー
パトカー。母音が合ってるからさ、しばらく言い間違いに気付けなかったぜ!丸の付く位置がね、惜しい!
ちが
血のこと。「血が出たね!」という発言に対して、子は「ちが」という何かが出たと勘違いしてこうなった。「 ── が出たよ」がが多いです。
ディーヴィーディー
DVD。ある意味合ってる。むしろこの単語だけ発音がめっちゃ良くておもろいやないか!
どじゅう
自動のこと。「このトイレ ── ?」のように使う。自動で水が流れると怖かったらしい。「 ── ドア」
な行
ぬいぐりん
ぬいぐるみ。たしかに「ぬいぐるみ」って早めに言うと、そう言っているように聞こえなくもない。子どもの耳っておもしろい。
ぬいで
脱がせて!の意。脱ぎにくい服は「服 ── !」と言いながらよくキレ散らかすので注意が必要。
は行
パターム
閉じるまたは、畳む、半分に折る。「このパン ── して!」はパンにジャムを塗って半分に折って!の意。「引き出し ── したよ!」
パンマン
アンパンマン。壊れたおもちゃのように、これを連呼していた。
び
帽子。まさかの一文字。なんで帽子がこの言い間違えになるのかは、長女のみぞ知るところである。
ぴちぴち
水のこと。「 ── ちょうだい!」は「水くれ!」の意。
ふあん
嫌だの意。父とお風呂に入ろう!と言ったら返ってきた言葉。当時は2歳だったので、さすがに「不安」という意味ではないはず。
ベビカハァ
ベビーカー。「ハァ」は無声音(ほぼため息)。「ベビカ」と言った後、「ため息」。これが親にとっては妙に面白かった。
ぼーいん
病院。ま、わかるよ。「びょ」って言うのムズイよね。
ポジ
ちんこのポジションが悪いの意。「 ── がぁ!」と言ってよく泣く。
ま行
マクス
マスク。何度言っても、マクス!マクス!と言うので、親にも移ってもうどっちが正しいのか途中から分からなくなった。
真ん中ゴミ
プラごみ。プラごみの箱が真ん中にあることが多いため、そんな呼び間違いになった。明らかに「プラごみ」と言った方が文字数が少なくてイイ。
まんぼう
漢方薬のこと。当時この言葉は蔓延防止等重点措置を意味していたため「わたしの ── はドコ?」と言われたとき、両親は揃って頭に?が浮かんだ。
み
おやすみ。これもまさかの一文字。夜におやすみーと声をかけると、めっちゃ元気に「 ──!」と返ってくるのが恒例だった。
メ?$ンネ
メガネ。「メ」と「ン」の間に、文字にしずらい何かを言っている。が、なんて言っているかさっぱり分からない。少なくとも「ガ」ではない何かを言っていて、親の聞き取り能力テストのようだった。
もも
お尻。わからんでもない。おしりって桃っぽいしね。
や行
やく
通常の「焼く」の他、煮る、茹でる、揚げる等々の調理方法全般をいう。「ねぇ、スパゲティ ── の?」
やれれれる
「やれる」の「れ」が多い。「ぼく、── よ!(ドヤァ)」
ら行
らっきます
いってきます。うん。まぁいいよ。なんかね、勢いがいい。
らっしゃす
いってらっしゃい。うん。なんつーか。前述「らっきます」の派生系感がスゴイ。
りりゃーくっす
いってらっしゃい。通常、挨拶(おはよう、こんにちは等)は相手と同じ言語を返すが、「いってきます」に対しては「いってらっしゃい」と返さなければならない。次男にはそれが難しく、どうしても謎の言い間違い挨拶となった。
わ行
わすれのも
忘れ物。惜しい!
〈修正・追記の記録〉
2023年9月23日 初出
2024年11月24日 次男の言い間違い追加
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