【3分で読める#46】念のためスイッチ
うちの子どもたち(5歳姉と2歳弟)には謎のスイッチが存在していて、それがオンになるとややめんどくさい事態になる。
ぼくはこのスイッチを「念のためスイッチ」と呼び、くれぐれもオンにならないように日々気を付けている。
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では「念のためスイッチ」について、詳細を説明していこう。
これは「念のため、◯◯◯しておこう!」みたいな思考回路になってしまうスイッチのことで、子どもたちのそれは一度オンになるともう通常の論理が全く通じない、暴走モードと言っても過言ではない状況になる。
たとえば、明日から妻の実家に一泊二日で帰るとしよう。
子どもたちは義父母が大好きなのでめっちゃワクワクし出す。そして前日の時点で、明日は何して遊ぼうか?とかいろんなことを考え始める。さらに、何を持って行こうか?という話になり、この時あんまり調子に乗らせると、
念のため
これも持ってこう!
みたいな話になる。
いや、スーパーボールて…どんな念のためですか?なんて言葉はもう意味をなさない。
こっちとしては、持っていくのを否定すると子どもの機嫌が悪くなるのが目に見えているので、とりあえず「あぁいいねー」なんて言ってしまう。
しかしこの反応は高い確率で間違いであり、うれしくなった子どもは、
念のため
これも持ってこう!
と言い出す。
いや、だから何の念のためですか?
念のためブルドーザーを使う状況とは?
ここまで来るとあとは突き進むのみで、子どもたちはひたすら念のため色んなものを持って行こうとする。まぁ要は無駄な持ち物が増える一方でして、中にはGOMIもあるから困る。
実際のところ、2歳弟は姉に便乗しているところが多分にあり、ぼくもー!ぼくもー!と言いながらひたすら謎のゴミをリュックに入れるだけ(後でぼくがこっそりゴミ箱に入れておく。)なのでいいが、問題は5歳姉だ。
5歳ともなると、自分で何を持ち物に入れたかしっかり覚えているので、親が勝手に持ち物を変更してもバレてしまうのだ。
そういう訳で、妻の実家に行くときはドングリやら石ころやら、謎の持ち物が多くなりがちだ。
そして大抵の場合、
それらは使われない。
そう。
あくまでも「念のため」持って行っただけなのである。