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初心者向けブロックチェーンの基礎とUXの問題点、Web3における分散型アカウントの重要性について【LUKSO part.5】

最初に

今回は記事としてはpart.5ですが、
「ブロックチェーンを知らない友人に、初心者に毛の生えた私が、例え話で教えてみる」
シーンを想像しながら、

  • ブロックチェーンとは

  • ブロックチェーンUXのボトルネック・問題点はウォレット(MetaMask(EOA))である

  • 「ウォレット」という幻想をぶち壊すLUKSOの「Account Abstraction」

  • LUKSOはブロックチェーン技術だけでなく、現実社会に「Web3の価値」をもたらす鍵かもしれない

の順に語っていく記事です。

※例え話が多いので一部で誤解・曲解があるかもしれませんが、ご容赦くださいm(_ _)m
※マガジンでもほかの記事を書いているので、覗いていただけると嬉しいです!
LUKSO MAGAZINE JP|Shell|note


ブロックチェーンとは:例え話で説明

【要約】
ブロックチェーンは「公開帳簿を持つデジタルな町」。

例:イーサリアム町、BNB町、SOLANA町など。イーサとBNBは姉妹都市だったり、いろんな関係性がある。

住民は「デジタル財布」で生活。
例:流行りの財布は「MetaMask」ブランド。

デジタルな町では、「自動販売店(スマートコントラクト)」で高度なサービスを利用できる。
例:NFT、DeFi、BCG。

デジタルな町では、財布の管理や利用には特に慎重さが求められる
例:秘密鍵、リカバリーフレーズ

ブロックチェーンの世界を、「デジタルな町」に例えてみましょう。
この町では、住人(ユーザー)が自分の「デジタル財布」を持ち、町の中のルールに従って自由に活動できます。

全体図
  1. 町の帳簿:ブロックチェーン
    この町のすべての取引や出来事は、町全体で共有される「公開帳簿(ブロックチェーン)」に記録されます。
    この帳簿は誰でも見ることができ、書き込まれる情報は一度記録されると消したり、書き換えたりすることができません。
    この帳簿には管理者が存在しないことが大きな特徴ですが、その理由はみんながこの帳簿を見たり、検証することができるようになっているので、町の”全体”での不正を防ぐことができるからです。
    ただし、帳簿上は正しくても、町の”一部の活動”で何らかの事件が起きないとは言っていません。(意味深。詳細は後述のスマートコントラクトにて。)

    また、帳簿の種類が似ている町は、行き来がしやすかったり、互換性があったりします。
    たとえば、「イーサリアム町」と「BNB町」は、姉妹都市です。
    また、イーサリアム町はフロア(階)を持っており、Layer2の特別区として、OP町やArb町、Base町も存在しています
    一方、「SOLANA町」は帳簿の仕組みや言語が違うので、イーサリアム町からは離れていますが、「ブリッジ」という翻訳ガイド付きの交通機関があれば、行き来可能です。
    ※なんかかえって分かりづらいかも・・・

  2. デジタル財布:EOAウォレット
    住人は「デジタル財布」を持っていて、これで町の中で買い物をしたり、人にお金を送ったりすることができます。
    多くの町では、「MetaMask」という老舗ブランドの財布が流行っているようです。
    この財布は町の中の「デジタル通貨(例えばイーサリアム:ETH)」を使うために必要です。

    「住民が誰か?」というのは、基本的に「デジタル財布」で区別します。

    デジタル財布には番号が付いており、これは帳簿と同じくデジタルの町で公開されているのですが、財布を開けて中身を使うには、暗証番号(秘密鍵)が必要です。
    デジタルな町は便利で革新的な一方、秘密鍵はめちゃくちゃ重要なので、これが他の人に知られてしまうと、お財布の中身をすべて奪われてしまうという危険性があります。

    ですから、秘密鍵や、秘密鍵を生成するリカバリーフレーズは、絶対に人に教えてはいけません。
    PCに保存するのも危険ですから、現実世界の紙に書いて保管したり、物理的なデジタル財布(コールドウォレット)に保管する人が多いようです。
    デジタルで便利な町のはずなのに、ここだけ妙に原始的で危なっかしいですね。

  3. 自動販売店:スマートコントラクト
    ブロックチェーン:デジタルな町には、現実世界では実現できないような価値やサービスを提供する「自動販売店(スマートコントラクト)」があることが大きな特徴であり、革新性を持つ、とされています。
    自動販売店はプログラムされたルールに従い、自動でお金などを受け取り、商品やサービスを提供するなど、様々なことができます。
    例えば、NFT(デジタルアート)を購入・販売したり、デジタルコインを買ったり、ゲーム(BCG)に参加したり、資金を提供して手数料をせしめるブローカー(DeFi)みたいなことだってできちゃいます。
    もちろん、これらのお店では”買う”行為だけではなく、”売る”行為だってできます。

    いろんなお店があるのですが、中には

    ”サルのように買われ続け、異常に値上がりしていくデジタルコイン店”
    ”💩と連呼されながら売られ続け、値下がりしていくデジタルコイン店”
    しまいには
    ”パチンコ屋で勝って貯玉したと思ったら、翌日に閉店していた”
    ”ゲームに重課金してSSRキャラ集めたと思ったら、翌日にサ終していた”
    など、

    闇のお店

    も少なくありません。

    ※書いてて何だかテンション上がってきましたが、いったんここらでストップ。

ここまで適当な説明でしたが、冒頭でまとめた内容が、イメージしやすくなったら幸いです。

要は、現実社会にない仕組みやロジックで、デジタルな「モノ・カネ・サービス」を生み出せる枠組みとして、ブロックチェーン技術が最近注目されている、という話であります。


ブロックチェーンUXの問題点はEOAウォレット(MetaMask)である

さて、ブロックチェーンの世界では、デジタル財布(ウォレット)でいろいろなことができる例えをしました。
ここで、広く使われる「MetaMask」に代表されるウォレット(EOA:Externally Owned Account)について整理します。
まず、ウォレットは基本的に

0x1234567890aBcDeFGhIjKlMn

みたいに特定の文字列で表現されます。
これが自分を表すものになります。
EOAがどのようなものか、見ていきましょう。

  1. アクセスと管理:
    EOAは、あなたが持つ暗証番号(秘密鍵)で管理されています。
    もしこの暗証番号や、暗証番号を生成するリカバリーフレーズを忘れたら、財布は二度と開けられません。
    また、誰かに暗証番号が盗まれたら、その人が財布の中身を自由に使えてしまいます。

  2. お金の送受信:
    EOAからは、お金を送ったり、受け取ったりすることができます。
    例えば、友達にデジタル通貨(ETH)を送ることも、スマートコントラクトという「自動販売店」でサービスを受けることもできます。

  3. お金の支払い(ガス代):
    この財布を使って何かするたびに「手数料(ガス代)」が必要です。
    ガス代はデジタル通貨で支払うので、財布には常に少し余裕を持たせておく必要があります。

  4. 自動化ができない:
    例えば、決まった日に自動でお金を送る、という設定がEOA単体ではできません。
    あなたが毎回手動で「送る」ボタンを押す必要があります。

    いやいや、「自動化できるぜ?」ってことで、なんかすごい人は、外部でプログラミングしたなんかすごいBotとかを使って、なんかすごいことをしたりしています。
    彼らは変態です(注:称賛の意)ので、多くの一般人は基本的に、「送る」ボタンを自分で押さなければなりません。
    手動のメリット(人的な確認)ももちろんあるので、一概にデメリットとも言えませんが、EOAでユーザーができることには一定の限界があります。


・・・いろいろと書きましたが、
特にUX(ユーザ体験・ユーザエクスペリエンス)上で一番のデメリットになっているのは、
「秘密鍵の管理」
でしょう。

少し遡り、2021年のバブルでは、当時の時価で数億円単位の$Cakeを秘密鍵(直接的にはリカバリーフレーズ)の流出により失った方を見かけました。
とあるプロジェクトのサポートを騙る偽アカウントに釣られてしまい、自ら流出させてしまった事件だったと記憶しています。

あまりに不憫ですが、ブロックチェーンの業界では、これは「自己責任」で片付けられてしまったのでした。
「秘密鍵の管理はブロックチェーンユーザーの当然の責任」として。

いやはや、狂気の沙汰としか思えませんね。

まあ、メールとかSNSとかネットバンキングとかのWeb2サービスも、パスワード流出したら同じようなものですが、こっちはまだ「警察や司法やサービス提供企業がなんとかしてくれる可能性」が多少残るだけ、正味マシかもしれません。

・・・ブロックチェーンが「自己責任」を叫ばれる業界でありつつも、

EOAの問題は、ブロックチェーンが便利なことを補って余りある、かつ、恒久的に潜在する大きなリスクであり、普及を阻害しているボトルネックである

と、私は考えています。

EOAのUX上の問題点解決に向けて

先述のリスクや問題点は、私ですら思いつくような話ですから、当然、この問題を解決しようとするプロジェクトや実際に提供されているサービスはいくつも存在します。
最近日本でも人気の「Sui」でのzkLoginは、ご存じの方も多いかと思います。

Magic | The leading wallet-as-a-service plus essential NFT capabilities | Magic
電話番号、メールアドレス、ソーシャルログインなどで認証ができる(つまりWeb2で行っている認証方式と同じ)と同時に、勝手にウォレットも作ってくれる

Web2とWeb3を統合するウォレット&アカウント認証ソリューションとは?【海外Hot Info】vol.41|グロースマーケティング公式|Growth Marketing (growth-marketing.jp)

zkLoginは、Sui上に構築されたdAppsへのアクセスを、GoogleやFacebookで使用されているような使い慣れたウェブ認証情報でサインインするのと同じくらい簡単にします。

Sui Features | zkLogin

もちろん、こうした取り組みもWeb2サービス側のアカウントが流出したら結局同じリスクの話ではあるのですが、
少なくとも「秘密鍵」や「リカバリーフレーズ」という、

「もう、私のことは、何もかも好きにして!」

と言わんばかりのモロい鍵だけを持つよりは、セーフティネットが1枚加わる分、リスクが低減され、使いやすさも向上することでしょう。

・・・

これらの技術で、今後、世界中のユーザがより安全にブロックチェーンを使う基盤が整っていくと良いですね!

Let's マスアダプション!!


~終わり~


ではないんです。


「ウォレット」という幻想をぶち壊すLUKSOの「Account Abstraction」

少し、話題が変わります。

最初の例え話の中で、

「住民が誰か?」というのは、基本的に「デジタル財布」で区別します。

という話をしました。
しかし、ブロックチェーンが「デジタルな町」で、せっかくNFTのようなデジタルアートに代表される
”ザ☆Web3”
コンテンツにあふれているのに、その住民が「財布番号」でしか区別できないなんて、なんだか無機質な感じがませんか?
※「世の中、結局財布=カネなんだよ!」はもちろん同意もします(笑)

せっかくのデジタルな町なら、前略プロフィールのようなInstagramやX、TikTokのような流行りのSNSのように自分の「アカウント」を持って、

  • 自己紹介を書いたり

  • アイコンをカスタマイズしたり

  • 所有するNFTを飾ってみたり

  • フォローしたりされたり

  • メッセージしてみたり

  • コンテンツを販売したり、配信したり

そんなこんなでブロックチェーン上でユーザーが「アイデンティティ」を持って活動できたら、もっともっといろんなことができそうだし、もしかしたら新しい文化や社会現象も生まれそうですよね。

もしかしたら、そのアカウントでフォロワーや人気を集めて、ブロックチェーン上のインフルエンサーになり、

  • コミュニティを作ったり

  • アート作品を直接販売したり

  • ファントークンを発行したり

  • コンテンツを配信したり

いろいろな活動をして、

好きなことで、生きていく。~on the blockchain~」

が、できてしまうかもしれません。

・・・

「いや、わざわざブロックチェーンでやる意味?YoutubeやInstagramでよくね?」

・・・

わ が り ま す。

・・・

しかし、少し考えてみてください。

そもそも、YoutubeやInstagram, XなどのSNSやWeb2サービスであなたが所有するアカウントやコンテンツは、厳密には”あなたのもの”ではありません。

これらは、サービス会社が管理しています。
あなたは良く言っても、「他人のデータベースにログインしているだけ」でしょう。

考えてもみてください。

あなたは、いまアカウントやパスワードを何個持っていますか?

もしWeb2サービスの会社が自分の個人情報を漏洩させたら・・・と考えたことはありますか?

そう、我々の情報や権利は、Web2会社の手のひらで踊らされているのです。

陰謀論者ではないので、さすがにそこまでの話には至りません

もちろん、管理してもらうからこそ、使う側にメリットはあるでしょう。
安心して使える!
何か困ったことがあったらサポートしてくれる!
とか。

でも、

サービス管理者の都合!
規約のホニャララに抵触する!
なんだかえっちすぎて息子が大変という通報が!
??「……君のような勘のいいガキは嫌いだよ」

などの口実で、ある日突然、アカウントが削除や凍結されてしまうリスクだってあります。
もし、あなたが広告収入などで経済的に依存していたら、あなたの生活は途端に立ち行かなくなってしまうでしょう。
当然、フォロワーも失ってしまいます。

せっかく築き上げた評判や実績を、たちまち失ってしまうのです。

あと、そもそもですが、5年~10年~20年後も今のサービスが続いている保証など、どこにもありません。


・・・まあ、私はインフルエンサーでもなんでもないし、好きなことで生きている人間でもないので、

そんなの知ったこっちゃないし、しょうがなくね?
その時に考えりゃいいじゃん(ハナホジ)

という気持ちも、正直あります。

・・・前置きが長い癖があるので、ここまでの流れで結局、私が何を言いたいのかといいますと、以下であります。

①LUKSOの「Account Abstraction」アプローチによって、ブロックチェーン上でサービスやプラットフォームに依存しない、すべてに所有権のある「分散型アカウント」を持つことができる。
・「Universal Profile
🆙
・「LSP(Lukso Standard Proposal)」

②LUKSOのUniversal Profile
🆙とLSPは、ブロックチェーンにおける既成概念「ウォレット」の幻想をぶち壊し、その問題点をも解決する。
【代表的な特徴】
「シードフレーズなし、多要素認証」
「手数料(ガス代)の柔軟な支払い」
「自動支払いなど”プログラマブルなウォレット”」
「メタデータのアップグレードが可能で、オンチェーンに記録された”NFT2.0”」

③”分散化とWeb3の「真の目的と利益」”とは、Account Abstractionアプローチにより、
「分散型アカウントで、ユーザーに主権を取り戻す」
ことである。

「え?なんか新しいものみたいに言っているけど、ブロックチェーンアカウントって、もうあるじゃん?」

わ が り ま す。(2回目)

もちろん、イーサリアムなど有名なブロックチェーンですでにアカウントライクに対応しているサービスはあります。

Farcaster
DeBank
FriendTech(実質サ終)

でもこれらって、「EOAに後付け」したサービスで、
「ネイティブなブロックチェーンアカウント」ではないのです。

しかもこれらは、EOAウォレットの問題点で言及したとおり、自分での保存や管理が原則論となるリカバリーフレーズや秘密鍵を流出してしまうと、すべてパーになってしまうリスクを根本的に抱え続けています。

後付けで、しかも失う可能性と心配が残り続けるものなんて、「本当に所有権があるアカウントだ!」とは言い難いのではないでしょうか。


過去にEthereum Foundationで「ERC-20規格」を考案したFabian氏は、これらブロックチェーンにおける根本的なUXやボトルネックにかねてから着目し、LUKSOを共同設立しました。

「適切なブロックチェーンインフラストラクチャー」
「適切なスマートコントラクトスタンダード」
これら再考・熟考を重ねた結晶が、LUKSOの持つ技術なのです。

ポジショントークやバイアスをふんだんに含むかもしれませんが、

Account Abstractionをネイティブでサポートする「Universal Profile🆙」
柔軟で将来にわたって拡張可能な「LSP」規格

これらを知るほどに、

LUKSOはブロックチェーン技術だけでなく、現実社会に「Web3の価値」をもたらす鍵かもしれない


と私は考えております。

しかし、残念ながら私はインフルエンサーでもクリエイターでもないので、具体的なプロダクトやアウトプットがお見せできなくて、申し訳ないです。

ただ、日本には優れたクリエイター文化や、秀でたブロックチェーン技術の知見者がいるため、今後の記事やマガジンでその存在をアピールし、そのポテンシャルを少しでも認知していただき、
昨今のWeb3業界に蔓延るマンネリ感・限界感をブレイクスルーするちょっとしたきっかけ
を作ることができたら、と思います。

いかんせん、LUKSOは日本で特に存在感がないのです。
海外でも、のようですが、世界中の有名なインフルエンサーやクリエイターの方が時折つぶやく、ブロックチェーンのぼやき・悩みも、だいたい、LUKSOで解決できそうなものなのに、です。
不思議です。

LUKSO陣営も広告戦略を打っているものの、あくまで虚像や誇大広告ではなく、オーガニックな成長を求めているので、それも有名になりきれていない理由かもしれません。
ポテンシャルに気付いた方が一人、二人・・・と増えていくと、いずれ大きな波になって行くだろうと、これからの成長に期待しています。

最後に、「LUKSOでできる新しいこと」、こんなにあるんです。

今後、具体的に解説できればと思います。

いかがでしたでしょうか? ※一度でいいから書いてみたかった

今回は、記事としてはpart.5ですが、ブロックチェーンになじみがない方にも、
「ブロックチェーンとは何か」
「いま、EOA(ないしWeb3全般)がUXで抱える問題は何か」
「既存のSNSに見る”分散型アカウントを持つ”ことのメリット」
「Web2&3が抱える問題を解決する、LUKSOの技術(Universal Profile🆙+LSP)についてちょっぴり紹介」

を、読み進められるようにまとめたつもりです。

もし興味がありましたら、今後もマガジンでフォロー・チェックしていただけると嬉しいです。

LUKSO MAGAZINE JP|Shell|not
今後、わたし以外の記事も投稿されていく予定ですので、お楽しみに😄


【参考】
・LUKSOやUniversal Profile🆙の公式サイト
LUKSO - The New Creative Economy
Create and manage your Universal Profiles

・私のUniversal Profile🆙
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・私のX(Twitter)
Shell(@ShellMzkb)さん / X

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