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2013年今日頭条(ジンリートゥティァオ)のピッチ資料からみた張一鳴の野望

Tiktokは米中関係の軋轢の隙にFacebookを押さえて北米人気第一なSNSアプリになったというので名が広がりました。同時に有名になったのが親会社のバイトダンスと創業者の張一鳴です。

しかし、Tiktokはあくまでバイドダンスのアプリ群の中の一つに過ぎず、当初はニュースアプリを立ち上げて途中で技術の横展開の文脈でショートビデオアプリを開発したと言われています。最初のプロダクトは今日頭条(ジンリートゥティァオ)と言い、それ自体も中国でMAU3億を超えて、国民級なサービスになっています。

そんな伝説なアプリのピッチ資料を手に入れました。張一鳴最初のアイディアと野望を解剖して、その時の考え方を再現してみたいと思います。


ナプキンに書かれる最初の計画書

実は最初張一鳴が今日頭条を作る時出したピッチ資料は、ナプキン一枚です。そうなんです。世界にもう一人ナプキンに事業アイディアを書いて資金調達の武勇伝を成し遂げたのはあのアマゾンのジェフベゾスです。

2012年の春節、張一鳴はSIG(SUSQUEHANNA)の投資担当王氏と北京のカフェで食事を約束しました。食事で張一鳴最近のビジネスアイディアを話す予定です。まだ形になっていないので、ナプキンで今日頭条の概念図を書き、説明を加えました。王は張一鳴と長く知り合っていて、以前から張一鳴の人柄を熟知していました。王氏は張一鳴のプレゼンを聞いてよくわからないものの、長く付き合って築いた信頼に賭けました。初回の資金調達はこんな感じでコンプリートしました。


2013年に出来上がったピッチ資料の正体


シリーズAがクローズした後に、「僕らは新しい形のメディアを作る」と言って、投資家から「もうウェーボとかあるのに、何で君ら?」と突っ込んでくるわけなので、いよいよ事業計画書を張一鳴は作らなくてはならない状況になりました。

その結果は以下の事業計画書です。その時、彼らは何を考えて、どのようにプラニングしていたかを現実の状況を照らし合わせて見ていただけると結構面白いではないかと思いました。簡易に翻訳したものを添付しておきます。

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いかがでしたでしょうか。個人的に特に技術説明の部分は一番印象的でした。2020年今の状況をその時定めた戦略と照らし合わせると、本当に着々進められたと感心しました。

しかしそれでも2013年当時、今日頭条のアイディアを信じてくれる人がさほどいませんでした。なぜなら、SNSメディアにウェーボ、メディアアプリに豆瓣Doubanなどが存在し、個人にレコメンドするのってここまで価値あるのかと思わなかったからです。

ですが、張一鳴はメディアの人間ではないものの、アルゴイズムx人間の本能ハックという掛け合わせにビジネスのチャンスを感じ取りました。要するに、ビジネスは別に社会課題を切り口にしなくとも、よく人間を観察して理解して、些細な欲を無限大に満足できるツールを提供できることが成功の道です。

この2013年のピッチ資料は皆さんのご参考になれると幸いです。

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以上は今回のお話でした。拙い文を最後まで読んでいただきありがとうございます。ご指摘などございましたらぜひお願いいたします。

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