【MS規約更新】AI部分を追加⇒著作権侵害は使用者が単独で責任を負う
今日の明け方に、Microsoft サービス規約の更新のお知らせが来ていた。
AIサービスに関する部分を追加したということだったので、確認。
気になる二つの項目
Ⅳの要約
『(不正または有害な使用や出力を監視および防止する目的で)出入力を全て保存してますよ』
という部分は、まあ、仕方ないよね、犯罪者がAIに、爆弾の作り方とか、危険な毒薬の作り方、大量殺人の方法とかを、簡単に相談できてしまったら困るし。
一般人が普段使う上で気をつけないといけないのは、最後の部分。
Ⅴの要約
『AI サービスの使用に関する第三者の申し立てに対応する責任は、お客様自身が単独で負うものとします』
たとえばAIが描いた画像を、私的使用の範囲を超えて、例えば自分が描いたものとして売った人がいたとして、真似された人が著作権侵害を申し出た場合、MSとしては責任を負えないので単独で対応してね、という話。
AIが提出してきたものは、間違いや、ネットから集めてきた(スクレイピング)したものが混じっている可能性があると言われているので、私的使用の範囲を超えないように使うようにしたい。
私は、記事のタイトル画像を、MSのAI頼んで描いてもらうことが多いけれど、共有画像に提供はしていない。流用されないようにしている、という点で、自分の中では、私的使用の範疇を超えていない、、はず、、(ちょっと怯えてはいる)。
規約の引用
著作権侵害の実例
昔私のクライアントさんで、自分の工房を撮影した写真と、自身で描いた紹介文でサイトをリニューアルしたら、それをそのまま同業者が丸パクしてサイトを作成した、という事案があった。
とても素敵なサイトで、写真画像の盗用は頻繁だったため、私は、そのサイトを右クリック禁止にしていたのだけれど、そのパクリサイトはなんと、スクリーンショットで画像を抜き取って、screenshotという名前のついたままの画像を埋め込んでいた。
ソースコードに詳しい人だったら、わざわざそんな真似をしなくても簡単に画像を取得できただろうから、パソコンにそんなに詳しくはないけれど、少しはわかる程度の人が、危機感なく盗用したのだろう。
クライアントさんは、弁護士を雇って話をつけ、サイトから該当箇所を削除させ、賠償金も支払ってもらってこの件は解決した。
AIの提供物で著作権侵害が発生することを想定した規約
上の例は、悪意に満ちた著作権侵害の例だけれど、AIの提供するコンテンツが、ネット上のSNSを含むコンテンツをスクレイピングして元ネタとして使用していとしたら、ユーザーにその気はなくても、著作権侵害が発生することが想定される。
AIの提供したイラストや画像、文章を使ってサイトを作成し、万が一著作権侵害を申し出られた場合、今回追加された規約に依れば、責任はユーザーが単独で負い、賠償金を支払うのは、MSではなく、使用したユーザー自身、ということになる。
まとめ
AIの提供物は私的使用の範囲を超えて使わない方が良い、ということを、再度強調したい。
AI、猫の漫画風イラストを描いて
AIの今朝の挙動が変だった。
「このAIを使っている人間」のイラストの依頼をしたところ、1度目は、現在使用できません、と出た。
2度目は、解釈の違うイラストを出してきた後に、自ら「コンピューターの前でBingとチャットしている人をイラストにしてください」というプロンプトを使うことを自ら提案してきた。
そこで3度目に、その通りに入力したところ、「Microsoft Bing の Image Creator の使用に関するコンテンツ ポリシー違反」ということで、使用停止?になった。
どのワードが違反していたのか、と尋ねたところ、ポリシーに違反しているということではありません、と言う。
最後に、固有名詞を排除して
「パソコンを使用している人間のイラストを描いていただけますか?」
と打ち込むと、ようやくこの記事のサムネイルにある画像が出力されたが、いつもなら添えてあるダウンロードボタンが出てこなかった。
時間をおいてから、猫のイラストをお願いすると、いつも通り使えた。
規約だけではなく、AI側でも、何らかのアルゴリズム変更を行っていたのかも知れない。