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あかりブロウラー for note『レビュー:モダンホライゾン3』【ブロール】

皆さんこんにちは。
この記事シリーズではMTGアリーナの動画『あかりブロウラー』シリーズのnote版として、新セット『モダンホライゾン3』に収録されるカードから一部を紹介していきます。

なお、公開時点(2024/6/1)ではヒストリックで事前禁止されるカードが未発表=ブロールでもどうなるかは未確定なため、実際には使用できない可能性もあることをご了承ください。
ブロールでの禁止カードは《攪乱のフルート》のみのため、ピッチスペル含め問題なく使用できます。(2024/06/04追記)

色を問わず、後出しもしやすいPW封じ

セットの基本情報

『モダンホライゾン3』(略号:MH3)は本来はモダン及びそれより下の環境用のセットで、MTGアリーナではヒストリック、タイムレス、ブロールでのみ使用可能です。
また、プレイ・ブースターには『モダンホライゾン3統率者デッキ』(略号:M3C)の新規統率者8種も収録されるため、同様に使用可能になります。

MH3とM3Cを合わせて統率者に指定できるカードは36種で、固有色は無色が3種、1色が9種、2色が14種、3色が7種、4色以上が3種です。ただし、《再鍛の刃、ラエリア》は既にアリーナで収録済みです。
統率者以外も……というよりは、それなりに癖のある統率者以上に、統率者以外にパワーの高いカードが揃っている傾向にあります。

メカニズム

今回は非常に多くの再録メカニズムが登場しているため、一覧や挙動の解説は公式記事に任せます。
その中でも比較的枚数が多いのは両面カード無色マナ(Colorless Mana)&欠色(Devoid)エネルギー・カウンター(Energy)授与(Bestow)ですね。

両面カード変身する両面カード(TDFC)モードを持つ両面カード(MDFC)が存在し、前者は裏面がPWのサイクルが合計5枚登場しており、いずれも統率者として使用できます。
後者は裏面が3点支払うことでアンタップインできる単色の土地が10枚、確定タップインの2色土地が10枚登場しています。モダン以下用ということもあって第1面の性能も比較的高水準なため採用しやすいですが、フェッチランドとのライフの兼ね合いには注意が必要です。

無色マナのような記号で表されるマナで、数字で表される不特定マナとは違い色マナのように指定されたマナで払う必要があります。
2色の色マナと無色マナの両方を出せるペインランドが供給源としては使いやすいのですが、固有色と1枚制限の両方の2重の縛りがあるブロールでは、既存のデッキに無色マナを要求するカードを足すという運用は難しめです。
緑を含むなら1マナの基本土地サーチで《荒地》を工面できますが、そうでない場合は《虹色の眺望》のような基本土地対応のフェッチランドや、《旅人のガラクタ》のような土地サーチを駆使する必要があります。
欠色はマナ・コストに関わらず無色として扱うというもので、色指定のプロテクションを無視することが可能です。ただし《ルーンの与え手》《天使の介入》は、無色へのプロテクションを付与できるため注意が必要です。

エネルギー・カウンターは各種能力でプレイヤーが獲得するカウンターで、消費することで様々な効果を発揮できます。モダン以下用のセットということでエネルギーの入手効率がカラデシュ関連の物よりも高く、エネルギーをメインにする場合は優先して採用することになります。

授与はオーラとして唱えられるクリーチャー・エンチャントで、オーラの状態で適正な対象がいなくなるとクリーチャーになります。エンチャント先の除去に対して強いため、エンチャントを主軸とする場合は積極的に採用したいですね。

ピックアップカード

個人的に注目しているカードを紹介していく欄です。

統率者編

《霊気の俊英、サティア》

コピー自体は無料

攻撃時に自身のトークンでないクリーチャーのコピーを生成し、エネルギーを払うことで戦場に残せます。
アリーナでエネルギー・カウンターを参照する唯一の統率者ですね。
コピーの生成自体はエネルギーの有無を問わない点が扱いやすく、出た時にエネルギーを得る生物をコピーすることで一気にエネルギーを貯めることも可能です。

《隆起する災い魔、アズラスク》

無色クリーチャーの確保が重要

固有色は5色のエルドラージ統率者で、これ自身は無色マナを要求しない分、《合体した非道、ウラレック》より欠色エルドラージを採用しやすいのが長所です。経験カウンターと無色マナは各種エルドラージ・トークンが確保してくれるため、無色マナを利用するカードも十分採用できますね。

《モアグの古き者、ジョティ》

モアグは次元名

出た時に土地・クリーチャー・トークンを生成し、加えて戦闘時に土地・クリーチャーに修整を与えます。
自前でマナを工面できるため再キャストが容易で、全体除去さえ防げば3/3となったトークンで一気に攻めることも可能です。
各種ミシュラランドや同じトークンを生成できる《森林の目覚め》はもちろん、除去をかわす明滅系のカードも採用したいですね。

ただ、テキストの都合上ヒストリックなどではトークンの生成が不可能なため、構築フォーマットでも使えるよう再調整が行われる可能性もあります。

再調整するとしたら初期強度?

《エーテリウム造物師、ブレイヤ》

アリーナでは緑抜き4色は初

白青黒赤の統率者で、出た時に飛行機械を生成し、アーティファクト2つと2マナで除去やライフ回復を行います。
本体は4マナで土地加速の緑を使えないため、採用カードの広さを活かしミッドレンジかコントロールで立ち回ることになりそうですね。
なお、アリーナでも《変位エルドラージ》+《アシュノッドの供犠台》で無限コンボが可能です。

《火の怒りのタイタン、フレージ》

ウーロやクロクサの同類

《タイタンたちの軛》において封印されたタイタンの1体であり、既存の2体と同じく出た時と攻撃時の効果と脱出、脱出してない場合の生け贄を持ちます。
脱出で運用するため打ち消しに強く、再キャスト時の追加コストが苦にならない点は他のタイタンと同じで、フレージの場合は通常コストで出すと除去カードのように扱えます。
ただし墓地肥やしが得意な色ではないため、フェッチランドはもちろん衝動的ドローで手数を確保しながら運用したいですね。

《有翼の叡智、ナドゥ》

各クリーチャーにつき2回までのためある程度並べたい

自分のクリーチャーに対象になった時のドローを与える統率者で、《失われた十手》のような装備コストが軽い装備品で大量のリソースを稼げます。
装備コストが(0)の装備品が起動がターンに1回の《皮の鎧》しかないのは少々残念な点ですね。
もちろん相手の単体除去から《蛇皮のヴェール》などで守るだけでも計2回誘発するため強力です。

《鉄喰いイムスカー》

マナファクトはもちろん宝物や血でも軽減可能

アーティファクトによってコストを軽減し、出た時にアーティファクトの数の半分ドローします。
各種アーティファクト・トークンもカウントできるため、素早く出して手札を確保できるようにしたいですね。ただしドローが強制のため、ライフ管理も必要です。

《マルコフ家のソリン/貪欲なる新生子、ソリン》

旧世代PWの1人

変身する両面PWサイクルの1人で、ライフゲインを軸とするカードです。
能力の中でも、[-1]能力でライフゲインを盤面の制圧に繋げられる点が魅力です。
第1面がクリーチャーゆえに除去を受けやすいですが、小型クリーチャーの蘇生カードで容易に戻せるので粘り強く定着させたいですね。

《皇国の相談役、真珠耳》

ドローの条件は多少難しめ

エンチャントのコスト軽減とオーラを唱えた際のドローを持つ統率者で、オーラの展開に欲しい要素を両方備えています。
絆魂によるライフ回復も便利ですが、どちらかと言えば緑白のエンチャント系統率者に添えたい性能でもあります。

非統率者編

閃光サイクル

トークンは不可

自分のトークン以外の生物1体を代替コストとして唱えられるピッチスペルで、緑以外は自分の戦力と引き換えにフルタップでも危険なカードを対処できる、といった趣のカードです。
緑は《土地の円環のドルイド》《春花のドルイド》のような、出た時や死亡時の動きがあるクリーチャーをコストとして素早く土地加速をしたいですね。
アリーナ独自の要素として、優先権の確認が生じるため手動での停止を絡めないと察される可能性があることと、「呪文書」や「創出」によって生成したカードはトークンではないことに留意しておきたいですね。

インカーネーションサイクル

スペシャルゲスト枠での実装

想起コストが手札の指定された色のカードを追放であるインカーネーションのサイクルで、出た後生け贄に捧げられるかわりにマナを支払わずに唱えられるピッチスペル群です。
とはいえ手札1枚は決して軽くないため、基本的には通常コストで出すことも視野に入れて運用したいですね。そういう意味では《忍耐》は通常コストも軽く、墓地対策をおまけ感覚で採用しやすい強力な1枚です。

《セヴィンの再利用》

統率者2019出身

マナ総量3以下のパーマネントを蘇生するソーサリーで、フラッシュバックなどで墓地から唱えた場合コピーしてもう1枚戻せます。
蘇生カードは墓地に必要なカードが無いと機能しないことがネックになりますが、このカードの場合はフラッシュバックによる再利用が可能なため、

《静牢》

維持にはエネルギーが必要

1マナと軽い代わりに、エネルギーを支払わないと生け贄に捧げられる一時追放型の除去です。
クリーチャーならば2ターン稼げば生物で止めやすくなり、トークンなら返すこともないため新たな1マナ除去の選択肢になりますね。
コントロールならこれが離れた直後に全体除去で一掃できると理想的です。

《魔女の結界師/魔女恵みの草地》

置物除去はあると便利

第1面が置物を破壊する生物、裏面が土地の両面カードです。両面カードゆえに4マナと多少重めですが、《再利用の賢者》と比較すると保険としては十分なカードですね。
このカードに限りませんが、ライフ3点も決して軽いコストではないため、土地の枠を単純に置き換える運用は危険です。特にタップインが確定の2色土地サイクルは、基本的に土地以外のカードから置き換えるように採用したいですね。

《海の先駆け》

島版《血染めの月》

基本で無い土地を島にするマーフォークで、多色デッキの動きを縛れます。
《血染めの月》とは違いクリーチャーのため除去されやすいですが、最低限の打点になるためある程度自然に採用できるのが利点ですね。

《脈打つ知識》

StormではなくSurge

《渦巻く知識》の調整版で、単体でも《速足の学び》の互換カードです。元々青の場合は単色でも《神秘の聖域》のサーチとしてフェッチランドを採用する理由が存在したため、いわゆるブレストフェッチの再現性を上げるためにも採用したい1枚ですね。

《大梟の小夜曲》

《白鳥の歌》の対

相手にトークンを与える代わりに特定のカードタイプを1マナで打ち消す打ち消しで、統率者以外にも1マナで対応可能なのが利点です。
PWの着地直後に速攻持ちで倒される、といったパターンを防ぐために使いたいですね

《荒れ模様のストームドレイク》

元ネタは《金粉のドレイク》

このクリーチャーとコントロールを交換する形でのコントロール奪取で、マナ総量に応じたエネルギーを支払わなければ生け贄になります。
軽い統率者のコントロール奪取として強力ですが、3/2飛行とそれなりの打点が相手に渡るため、バウンスで取り戻せるようにしておきたいですね。

《毒の濁流》

統率者セットからの輸入

3マナで支払ったライフに応じたマイナス修整を与える全体除去で、《食肉鉤虐殺事件》と比べても3マナ固定と非常に軽い点が強力です。
とはいえ失ったライフから追い込まれては本末転倒なので、自分の生物を出しつつ残すか、ライフを確保できるようにしたいですね。

《骨の皇帝》

順応も2マナと軽い

戦闘開始時に墓地のカード1枚を追放し、自身にカウンターを乗せた時にその中のクリーチャー1体を出せます。
順応で1回だけ自力で条件を満たせるため、墓地対策しつつサイズを上げられるアタッカーとして単体でも採用しやすい1枚です。

《探偵のフェニックス》

フェニックス自身が探偵というわけではないらしい

墓地からも授与できるフェニックスで、授与の性質と合わさり打点を補強しつつ、エンチャント先が除去されても打点として行動できます。
証拠収集6はアグロだとそれなりに重いため、できれば後半に引いて使いたいですね。

《不可能の一瞥》

実質マナ加速or衝動的ドロー

3枚衝動的ドローを行い、ターンの終わりに使わなかった分だけ落とし子を生成します。
1回きりとはいえ3マナ加速になるため、重い統率者を素早く出すのに役立ちます。一方で衝動的ドローとして見ると使える期間は短いため、マナを伸ばすデッキの方が効率は良いですね。

《原初の祈り》

無限になりがち

マナ総量3以下のクリーチャーを踏み倒せるようになるエンチャントで、緑単色でも《緑地帯の暴れ者》で無限キャストになり、《ギャレンブリグの領主、ヨルヴォ》《活力を穢すもの》が無限パワーになります。
相手の動きを見てから展開できる点も便利ですが、その場合はエネルギーを供給する手段も多少用意しておきたいですね。

《ロナスの狂信者》

信奉先と揃って永遠衆に

2マナのマナ・クリーチャーですが、獰猛達成で4マナ出せるのが大きな特徴です。緑なら3マナパワー4以上の生物はそれなりの数がいるので、次ターンに満たすことも容易です。
永遠によって除去されても復活しつつ、自力で獰猛を満たせる点も強力ですね。

《収穫の力/収穫の安息地》

混成なのでアーティファクト(緑のみは不可)ではなくクリーチャー参照

両面2色土地の緑白版です。第1面がクリーチャーとエンチャントの数だけ修整を与えるオーラで、《きらきらするすべて》《祖先の仮面》の同型として運用が可能です。土地面はタップインのため、最低限の保険程度ですね。

《水浸しの教え/冠水した書庫》

インスタントでサーチできる

両面2色土地の青黒版で、第1面がインスタントか瞬速限定のサーチです。
4マナと重めですが、《船砕きの怪物》のようなフィニッシャーの量を最小限にしたいコントロールにとっては便利で、相手ターンでの打ち消しなどの行動を迫れるのも利点です。

《軍団の統率/軍団の要塞》

単純な二段攻撃付与より強い場面もある

両面2色土地の赤白版で、第1面がパワー2倍と先制攻撃付与のインスタントです。
単純に第1面だけでも《憤激解放》の(固有色除き)上位互換で、最後の一押し兼土地の保険となる1枚ですね。

《太陽光変換器》

供給は太陽光由来でなくてもいい

2マナのマナファクトで、緑を含まずマナ加速する場合には欲しい1枚です。
これの場合はタップインの代わりに回数限定で好きな色マナを出せるため、多色カードの色調整に使いやすいのが利点ですね。無色マナにはエネルギーを用いない点も強力です。

《栄光の闘技場》

ハゾレトが祀られている

督励で出したマナで唱えたクリーチャーに速攻を付与する土地で、次のターンの1マナを犠牲にすることで、土地での付与ながら出すターンに追加のマナがかからない点が強力ですね。
《落星の学者、ロクサーヌ》では隕石側で督励分のマナも補填できるので、必須とも言えるカードです。

最後に

普段はYoutubeで動画を投稿しているため、チャンネル登録等していただけると励みになります。

それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました。

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