あかりブロウラー for note『レビュー:ダスクモーン:戦慄の館』【ブロール】
皆さんこんにちは。
この記事シリーズではMTGアリーナの動画『あかりブロウラー』シリーズのnote版として、新セット『ダスクモーン:戦慄の館』に収録されるカードから一部を紹介していきます。
セットの基本情報
『ダスクモーン:戦慄の館』(略号:DSK)はスタンダードのセットで、スタンダード・ブロールとブロール双方で使用できます。
統率者に指定できるカードは20種(うちPW1種)で、固有色は無色が1種、1色が8種、2色が9種、3色と5色が各1種です。
前セットの『ブルームバロウ』と比べても少なく、近年のセットではかなり少ない部類ですね。
『スペシャルゲスト』(略号:SPG)
特別な再録枠として神話レア扱いで収録されるカードで、MTGアリーナではリミテッド用のパックから一定確率で出現します。
MTGAにおける新規カードは《召し上げ》《幻影の像》《滅び》《生け贄》《狂乱の呪詛》《有毒の蘇生》の6種で、他のカードはボーダーレスにこだわらなければ低いレアリティで作成可能です。
メカニズム
機能や挙動の解説は公式記事に任せますが、新規メカニズムとして部屋(Room)、戦慄予示(Manifest Dread)、生存(Survival)、違和感(Eerie)、兆候(Impending)が、再録メカニズムとして昂揚(Delirium)が登場します。
部屋は片方が極端に重い部屋が割と多く、分割カードゆえの片側ごとのパワー低下も合わさり単純に強いと言える部屋はかなり少ないです。エンチャントとしてのシナジーを効果的に組み合わせたいですね。
戦慄予示は予示の亜種、変異や変装といった表向きにするコスト持ちはそちらのコストでも表向きにすることが可能です。《頭巾被りのハイドラ》の場合は変異の表向きコストは5マナですが戦慄予示の表向きコストは2マナで、表向きになる際の能力はどちらの場合も適用されるといった挙動になります。
生存はタップしていることが条件のため、《シタヌールの重鎮》や各種機体で出たターンの誘発を狙いたいですね。
違和感は部屋の完全開放は難しいため、星座と同じ扱いで問題はありません。青を中心に白と黒にある程度割り振られているため、《永遠の策謀家、ズアー》などが色の面では合っていますね。
兆候は大主サイクルのみが持つ能力で、兆候で唱えた場合クリーチャーとして動けるのはゲーム後半になります。
相手が対処方法を用意する時間としては十分なため、クリーチャー化には期待せず動きたいですね。
なお、戦場以外では常にクリーチャーのため、スタック上やカード状態ものに干渉する場合には注意が必要です。
昂揚は4種のカードタイプを要求されるため、基本的には切削やインスタント、ソーサリーをバランスよく採用するといった工夫が必要です。幸い今回はエンチャントやアーティファクトを複合するクリーチャーが多いため、自然に達成するハードルはある程度低くなっています。
ピックアップカード
個人的に注目しているカードを紹介していく欄です。
※固有色の緑白関連をやや贔屓する傾向があります。
統率者編
《落とし子狩り、リップ》
生存によってライブラリー上の自身のパワーに等しい枚数の中から、パワーがそれぞれ異なるクリーチャーと機体を手札に加えられます。
機体も手札に加えられるため自然と採用することになるので、出たターンに生存を誘発させることはそこまで難しくないです。
パワーを上げることで見る枚数が増えるため、《気性の荒いタンブルワグ》のような生存の誘発と強化を同時に担えるカードは積極的に採用したいですね。
《放浪する救い手》
召集によってマナコストより素早く出すことが可能で、瞬速とタップ状態のクリーチャーへの呪禁付与も持つため除去への牽制としても機能します。
統率者が持つ召集は《議事会の声、イマーラ》や《飾り立てられた主人、バクストン》が証明しているように、横に展開しながら自身を素早く出せる強力な能力です。
ただし前者2体のようにアドバンテージを得る能力は持たないため、瞬速やインスタントを交えて救い手ありきにならないよう動きたいですね。
《悪夢滅ぼし、魁渡》
[+1]に忍者に全体修整を与える紋章を得るPWで、2回程度使用できれば自身を含め下手なことではサイズ負けしないようにできます。[0]のドローは条件付き、[-2]は麻痺カウンターによる疑似除去とやや使いどころを選びますが、忍者デッキの有力な統率者候補です。
ただし忍者自体はブロール範囲でも決して多くないため、クリーチャー・タイプを追加できるカードも用意したいですね。
《マリーナ・ヴェンドレル》
出た時にエンチャントを手札に加える能力と、ドアを開閉する能力を持ちます。ドアを閉じた場合はマナコストを支払うことでも開放可能です。
部屋に関しては使いにくいものも多いため、エンチャント対象の手札補充がメインです。《天上の鎧》のようなフィニッシャーとなるエンチャントやクリーチャー・エンチャントを多く採用し、できれば3枚以上加えられるようにしたいですね。
《希望の光、ニコ》
出た時にエンチャント版の手掛かりと言える破片・トークンを生成する能力と、自分のクリーチャーを終了ステップまで追放し、破片を追放したクリーチャーのコピーにする起動型能力を持ちます。
単純に出た時にエンチャント2つを生成できるカードと言えるため、エンチャントの数を参照するカードや違和感と相性がいいですね。破片は手札補充に変換できますが、基本的にはエンチャントを出すメリットのある状況を整えてから出すカードです。
非統率者編
大主サイクル
出た時と攻撃時に誘発する能力と、兆候を持つクリーチャー・エンチャントのサイクルです。
通常コストは5~7マナ、兆候コストは2~4マナと幅広く能力の強さもまちまちのため、兆候ありきで運用するか、普通に出すことも考慮するかを事前に考慮して採用したいですね。
境界サイクル
通常時は片方の色のマナを、対応する基本土地タイプの土地をコントロールしていればもう片方の色のマナを出せる土地サイクルです。
2色統率者ではほぼ無条件で採用できる強力な土地ですが、3色以上の場合は条件付きの色マナのカードはある程度抑えるようにしたいですね。
《破片魔道士の救出》
色の変わった《安全の揺り籠》で、使い方も呪禁を付与するインスタントと概ね同じです。
白になったことで《運命に導かれし者、ケイリクス》や《上級建設官、スラム》などのオーラを参照するカードと連携しやすく、クリーチャーを守るカードをエンチャントで担える点が強力です。
《声も出せない》
《証人保護》と同じく1マナで相手の能力を失わせるオーラで、こちらは0/2のため打点としても無力化できるのが利点です。ただしオーラ共通の弱点として、エンチャントへの除去には注意が必要です。
《永劫の好奇心》
死亡するとクリーチャーでないエンチャントとして戦場に戻る永劫サイクルの1枚で、青は相手に戦闘ダメージを与えるたびにドローする常在型能力を持ちます。
4/4/3瞬速とそれなりのサイズにリソース補充能力を持つため、コントロールやクロック・パーミッション軸で手札補充を兼ねるアタッカーとして採用したい1枚ですね。
《委縮させる責め苦》
《大群への給餌》のように直接エンチャントを破壊できる黒単色の除去です。3マナと重いですが、遅めのデッキの場合はエンチャントへの保険として検討したいカードですね。
《叫ぶ宿敵》
3/3/3速攻で、ダメージを受けるたびに他の対象に同じダメージを与え、プレイヤーに与えた場合は以降のライフ回復を封じる能力を持つクリーチャーです。
単純に速攻持ちとして性能が高く、ブロックされたとしても自身の戦闘ダメージと能力によるダメージを与えられるため、回復への対策を除いても優秀なアタッカーですね。《絶滅の星》で20点飛ばしたりもできます。
《収納室+忘れられた地下室》
左側は3マナで墓地からプレイする常在型能力、右側は5マナでターン中墓地から呪文を唱えられるようにする部屋です。
左側で土地を稼ぎつつ必要になった際には右側を開放と、両側が噛み合ったカードです。ただし開放の5マナは相応に重いため、エルドラージが視野に入る15マナ程度は確保してから使いたいですね。
《ヴァルガヴォスの棲み処》
例外要素が多すぎる《ウルザの物語》に続いて登場した2枚目の土地・エンチャントです。
主な恩恵は《天上の鎧》などの修整値の強化、星座または違和感の誘発、《運命の手、ケイリクス》の[-3]で信頼性の高い追放元になる、といった点ですね。
ただし確定タップインのため中盤には置きにくく、かといって最初に置くと誘発には使えなくなるため置くタイミングが難しい側面もあります。
スペシャルゲスト編
《幻影の像》
デメリットが存在する代わりに2マナで戦場のクリーチャーのコピーになれるクリーチャーで、3~4マナの場合が多いコピー効果の中では破格の軽さです。
相手の重いクリーチャーをコピーするだけでも強力ですが、自分のコピー先も十分用意しておきたいですね。
《滅び》
《神の怒り》の黒版で、黒の4マナでは唯一の無条件全体除去です。
黒を含むコントロール軸では真っ先に入れたいカードですね。
《衰滅》や《絶滅の契機》とは一長一短の関係性ですが、大抵の場合は全て採用することになると思われます。
《狂乱の呪詛》
エンチャントされたプレイヤーがクリーチャーでない呪文を唱えると1d6(6面ダイス)の出目に応じたダメージを与えるオーラです。
ルール上別の対戦相手に付ける処理は行われないため、クリーチャー以外の呪文への対策カードとなりますね。《血染めの月》と同様に有効な相手が限られるため、必要ない場合に手札から処理する手段は用意したいですね。
《有毒の蘇生》
いずれかの墓地のカード1枚をライブラリーの一番上に置くインスタントで、Φマナによりライフ2点でも唱えられます。
手札は減る代わりにマナのかからないカード回収と言えますが、1枚制限の都合上十分切削できるカードなどと併用したいですね。
相手の墓地のカードを対象にすることができるので、相手のドローを土地に固定する、リアニメイトに対応して対象不適正にするなどの使い方も可能です。
最後に
普段はYoutubeで動画を投稿しているため、チャンネル登録等していただけると励みになります。
それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました。