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あかりブロウラー for note『How to Brawl #2:統率者選び』【ブロール】

皆さんこんにちは。
この記事シリーズは動画『あかりブロウラー』シリーズのnote版なのですが、今回は『How to Brawl』と題し、ブロールの「基礎/Foundation」となるルールなどの部分を紹介していきます。

『How to Brawl』シリーズリンク一覧
How to Brawl #1:基礎
How to Brawl #2:統率者選び(本記事)
How to Brawl #3:MTGA専用能力&統率者
How to Brawl #4:MTGA専用カード


統率者選び……の前に

#1でルール部分は解説したので、いざ統率者の選択へ……と行きたいところですが、統率者にできるカードは2024年7月現在、スタンダード・ブロールで約400種、ブロールでは約1200種存在します。
そのため固有色単位の選択肢は十分に多く(例外として、4色の統率者は多くて2択ですが)、コンセプト単位まで絞っても複数体の統率者候補がいる場合も多いです。

【緑白オーラ】だけでも、統率者の方向性は様々

そのため、統率者の能力で勝つことに特化したコンボ型の場合はもちろん、アグロやミッドレンジ、ランプといったグッドスタッフ的なアーキタイプとして組む場合でも、ある程度は統率者の特徴を活かす形で構築することが望ましいです。

マッチングを左右する「ウェイト」

そして#1でも軽く触れたように、マッチングの調整には各カードに設定された「ウェイト」が関わってくるのが特徴です。

基本的に強力な統率者や汎用的なカードほどウェイトが高くなる傾向にあるため、「強い統率者は同等の統率者と当たる」という基本的な理解に加え、
・統率者のウェイトが高くなくても、デッキ側を単体で強いカードで固めるグッドスタッフ的な構築にすると合計値が上がる
・汎用性の低いカードを統率者の能力のために多用する場合、統率者側のウェイトが高めに設定される
といったパターンも存在します。後者の分かりやすい例が、軽い接死持ちなら準バニラでも採用する《牙持ち、フィン》ですね。

(仕様が判明した時点で)統率者のウェイト設定は、ブロールでは基本的に1800~-360で360単位で、スタンダード・ブロールだと1200を最大として-360を除いて240単位、デッキ側のウェイト設定は大半が1枚につき45~0のため、統率者側が2ランク程違うと遭遇頻度は大きく下がります。

ただ、現在はウェイトの数値を確認する手法は修正されたので、ある程度古いセットの(=ウェイトが実質確定済みの)統率者を基準に把握するしかないですね。
ウェイトが高く設定された統率者はマッチングしうる相手が絞られるため、その副作用としてミラーマッチが発生しやすくなる点も把握しておきたい要素です。

極端になるとミラーマッチの方が多い

「強い」統率者の特徴

「ウェイト」の存在によって、一概に強い統率者を選ぶのが正解とは言えないのがブロールの特徴であり遊びやすさの部分なのですが、当然ながら相手が自分の好みだけで統率者を選択しているとは限りません。
加えて新セットのカードは適正なウェイトでない場合もあるため、遭遇しやすい統率者を把握してデッキを調整しておくのも、強い統率者にも勝ちに行くためには有効な手段です。

こうした背景を踏まえ、ここでは一旦ウェイトによる相対的な強さは無視して、強力な統率者の特徴を挙げていきます。

単純に軽い

統率者を唱えるコストの増加は2マナずつのため、基本的には相手の統率者とのコスト差2につき、実質的に手札1枚分のアドバンテージを得た状態で始められると言い換えられます。
自分の統率者側の重さはマナ加速で補えても相手の対処と両立するのは難しいため、攻撃的な動きを押し付ける場合と相手の動きをいなす態勢を整える場合のどちらでも重要な要素ですね。

一方で、全体除去などで1:多の交換が生じると枚数的な優位性は失われてしまうため、それまでに得たテンポで押し切ったり、致命的な交換をさせないようにする立ち回りが大事です。

モダホラ勢は宝物や手掛かりも付いてくる

すぐ枚数的アドバンテージを得られる

多人数戦と違って単体除去を採用しやすいため、統率者に指定すれば当然除去の的になることを意味します。そのため、出た時に能力で手札を増やしたり、除去が可能な統率者は基本的に強力です。出た時の能力以外にも、他のクリーチャーの行動で誘発できる、コスト軽減などで他の行動がすぐできるといった要素も強さに繋がります。
ドミナリアの英雄、テフェリー》のようにアドバンテージを得る中でも複数の選択肢があったり、《ニヴ=ミゼット再誕》のように複数枚のアドバンテージを稼げるとより強力です。

これらの中でもマナ加速や土地の確保が可能なものは、次に唱える際の追加コストの内1マナを自分で用意できるため、特に強い部類として扱われやすいです。
このタイプの筆頭として扱われるのが、出た時に土地1枚を直接戦場に出せる《不屈の巡礼者、ゴロス》ですね。

スタンダード・ブロールでは禁止された代物

ただし、すぐにアドバンテージを得られる統率者はコストが重くなりがちなため、自身を出しても既に手遅れという状態にならないように気を付ける必要があります。
加えて打ち消しや誘発への妨害を受けると肝心の強みを発揮できないため、決して万能というわけではありません。

出た時の誘発では満足できない貴方へ(《旋風のごとき否定》には注意)

除去耐性が強力

能力の即効性が無い統率者の場合、それをカバーする要素となるのが除去耐性です。基本的に頼りになると言えるのは護法(2)からですが、打ち消しや自身を守るカードを使える統率者の場合は、護法(1)でも相手の手数を減らしやすいです。
一方でライフや手札に関する護法の場合、除去されること自体は防ぎにくいため攻撃的な運用を心掛けたいですね。
破壊不能や呪禁ともなると対処方法がかなり限られる盤石の耐性ですが、基本的に重いカードしか持たない点は注意が必要です。

こういうことをするとウェイトが最高値になります

また、クリーチャー以外のカードタイプとして戦場に出ることのできる《樹の神、エシカ》や《太陽冠のヘリオッド》も、通常のクリーチャー除去を受けずに役割を遂行できるため強力です。

決定力の高さ

除去耐性や即効性が無い場合でも、生き残った際の爆発力が高い統率者は相手への強いプレッシャーになります。《パラドックス装置》をサーチしてコンボに入る《艦長シッセイ》や、全体修整とトランプルで一気に勝負を決められる《戦闘魔道士の隊長、バルモア》、《天上の鎧》などをコピーして打点が上がる《運命に導かれし者、ケイリクス》がいい例ですね。

パラドックス三銃士(シッセイの枠の色配置がなぜか逆なのが以前から気になってます)

瞬速による動きやすさ

クロック・パーミッションやコントロール軸を選ぶ場合、瞬速によって統率者のキャストと相手への妨害やリソース補充を選べる点は大きな強みです。他のデッキタイプでも防御用カードとの2択を迫れる強みにできますが、できれば統率者を出した後も裏目をカバーできるように構築したいですね。

打点以外の役割もあるとより強力

当然ながら、ここまでで例に挙げた統率者は大抵の場合ウェイトが高いので、こうした特徴だけに着目して選ぶと相手も相応に強くなることに注意が必要です。

統率者の選び方いろいろ

好きなカードを統率者に据えて組むのが一番楽しみやすい手法……ではあるのですが、その選び方ができる人は周辺カードの選定も問題なく可能だと思われるので、ここでは能力面などから統率者を選んでいく方法を紹介します。

構築のデッキから選ぶ(難度:★)

【赤単アグロ】【黒緑(ゴルガリ)ミッドレンジ】【白青(アゾリウス)コントロール】【緑青(シミック)ランプ】といった、構築フォーマットで組まれる(or組まれていた)デッキの採用カードから選ぶ方法です。
統率者以外の採用カードも、似たような役割のカードから選出することで組みやすいのが利点ですね。
ただし元のデッキの時点でパワーカードとして扱われるようなカードはウェイトが高く設定されているため、デッキ自体のグッドスタッフ性と合わせて総ウェイトが高くなりがちという側面もあります。

統率者の能力で選ぶ(難度:★)

単純に統率者の能力を軸にするパターンで、例を挙げると自分のタップを条件にトークンを生成する《協約の魂、イマーラ》や、並べた数によって大幅な全体強化ができる《宴の結節点、ジェトミア》ですね。
統率者をサポート、もしくは統率者を十分に活かすカードを探すこと自体は難しくはないですが、統率者に依存しすぎるとそこが弱点になりやすいので注意は必要です。

カードのタイプやメカニズムで選ぶ(難度:★★)

エンチャントやゴブリン、エルフ、装備品といった各種タイプや、+1/+1カウンターやライフ回復といったメカニズム基準に選ぶ場合、特定のタイプを参照、サポートする統率者は数多く存在するので、共存させてメインの統率者だけに頼らない戦い方をすることも可能です。
ただし、マイナーなクリーチャー・タイプやメカニズムだと絶対的な枚数が足りない場合があることに注意が必要です。
(ライフ回復ぐらい普遍的だと構築のデッキの管轄かもしれませんが)

セットの5枚or10枚サイクルから選ぶ(難度:★★)

特定のレアリティ5枚or10枚からなる、伝説のクリーチャーorPWのサイクルから選ぶ手法です。直近だと「ブルームバロウ」のレアや、「サンダー・ジャンクションの無法者」のアンコモンに存在していますね。
基本的にはリミテッドのために周辺のカードと相性が良くなるように調整されているため、組むのもそこまで難しくはありません。
一方でサイクルの中でも強さや使いやすさには大きな差があるため、強みと言える部分が備わっているかは確認したいですね。

勝ち筋から選ぶ(難度:★★★)

それ自身がコンボパーツである統率者であったり、《パラドックス装置》や《極上の血》、《孔蹄のビヒモス》といったコンボを形成するカードや1枚でゲームを決められるフィニッシャーから逆算して選ぶ場合、コンボ自体は有名なので必要なカードは探しやすいですが、ブロールのサーチがそこまで多くないためどう辿り着くかが課題になります。
また、コンボ特化だと単純なアグロや置物除去に脆くなるため、耐え方や別の勝ち方の用意も大事ですね。

最後に

今回は統率者周りの話をしましたが、こちらから特定の統率者をオススメするという要素は意図的に少なくしています。
探す段階も過程としてプレイしてもらいたいことと、統率者紹介のnoteと主旨が被るのが主な理由ですね。
選出しつつデッキのサンプルリストを公開できる完成度まで持っていく手間が複数体分必要というのもあります

そして、流れを考慮すると統率者の次はデッキ構築……と行きたいところではあるのですが、広くカバーしようとすると書く内容が膨大になりそうなこと、ウェイトの仕様上突き詰めることが唯一の正解とは言えないことから、構築面の話をしていくかは迷っている段階です。

それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました。
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ちなみにサムネイルのカードは《伝説たちの秘本》です。こちらも《秘儀の印鑑》と同じくブロール用構築済みデッキが初出のカードですね。
#3以降に選出するカードをどうするかが課題です

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