あかりブロウラー for note『時間の旅人、テフェリー』【ブロール】
皆さんこんにちは。
この記事シリーズでは動画『あかりブロウラー』シリーズのnote版として、統率者を紹介していきます。
今回は動画版のない回です。
なお、MTGアリーナの動画の派生であるため原則1vs1視点での解説であることをご了承ください。
ブロールについておさらい
統率領域から唱えられる統率者を指定して、固有色(統率者のマナ・シンボルとテキストに含まれるシンボルの色)縛り&各1枚制限でデッキを構築する、といった大まかな点は統率者戦(EDH)と同じです。ただし、
・どのプレインズウォーカーでも統率者に指定できる
・カードプールはヒストリックまたはスタンダード準拠(ただしスタンダード版でも《秘儀の印鑑》と《統率の塔》は使用可能)で、禁止リストは独自のものを適用
・初期ライフは25点
・デッキ枚数は100枚(スタンダード・ブロールは60枚)
といった点が異なります。
現在ブロールの解説は公式サイトと日本版サイトで異なるのですが、新しい記述の前者に準拠しています。
(簡易的な解説として、毎回記載しています)
統率者《時間の旅人、テフェリー》
『兄弟戦争』で登場した、《ウルザの酒杯》の起動の手掛かりを探るために過去に向かったテフェリーです。
常在型能力はドローするたびに自身の忠誠度を+1するというもので、自身の[0]だけでなく、ドロー・ステップや他の呪文と能力によるドローでも誘発します。
他のドロー手段を絡めることで素早く忠誠度を上昇できるため、構築する際の中核となる能力です。
[0]はシンプルな1ドローであり、常在型能力により実質[+1]になります。これ自体は5マナPWのドローの質としてはやや低めです。
[-2]はドローによって強化されるスピリット・トークンの生成です。
他のドロー手段を併用することで相当なサイズに成長させられるため、主力となる能力です。
そして奥義の[-12]は、相手にパーマネント1つを選ばせ、それをオーナーの手札に、それ以外の土地でないパーマネントをライブラリーに戻す全体バウンスです。
見た目の必要忠誠度こそ重いですが、ドロー呪文を併用すれば[-2]を起動した後でも十分起動可能なため、奥義直後に素早く決着に持ち込みやすい点が強みです。
デッキコンセプト
《時間の旅人、テフェリー》(以下テフェリー)が定着すれば[-2]のスピリット・トークン(以下スピリット)と自身の忠誠度上昇によって強くプレッシャーを掛けられるため、それまでの時間をマナ加速で早めるor妨害で稼ぐことが基本的な動きになります。
相手のカードの対処は打ち消しが理想的ですが、テフェリー自体が5マナと比較的重くマナ加速も絡めたいことと、打ち消しへの対策がそれなりの数存在することから、バウンスや《証人保護》のような後出しで対処できるカードを多めに採用しています。
理想的なゴールはテフェリーの定着→スピリット+テフェリーの[-12] or《川の叱責》or 超過《サイクロンの裂け目》で、相手がアグロ系の場合はブロッカーとなる生物や除去、コントロールの場合はマナ加速やインスタントを優先的にキープしたいですね。
一方でスタンダード・ブロールの場合は軽量ドローが少ないため、[-2]と打ち消しでのコントロールがメインになります。とはいえキープの方針はほぼ同じです。
ピックアップカード
この統率者もしくはテーマならでは、というカードを挙げる欄です。
汎用性が高いカードでも特筆する事項がある場合は紹介しています。
スタンダード・ブロール編
《魅惑の悪漢、マルコム》
攻撃を通すことで手札交換を行うクリーチャーで、序盤に打ち消しを構える際の選択肢と、テフェリーとスピリットの補助を担います。ただし、テフェリーを守るためにブロッカーに回す場合もあります。
《推理》
『カルロフ邸殺人事件』の新顔のドローで、分割で払えるため低マナ域の動きの補完が可能です。テフェリーのためにある程度ドローは温存しておきたいため、手掛かりという形で持ち越せるのも噛み合っている部分ですね。
ブロールでは再利用可能なドローとして《熟慮》や《垣間見た自由》といったカードもありますが、2枚目のドローがそれらより1マナ軽い点から採用しています。
ブロール編
《渦まく知識》
1マナで3枚ドローできるため、スピリットとテフェリーの能力を一気に誘発させることが可能です。お馴染みのフェッチランドでのシャッフルも可能なため、基本的には後半まで温存したいカードですね。
《怪物縛り》
相手のクリーチャーをタップしてアンタップを封じるオーラであり、このカードの場合はダメージのデメリットがある代わりに1マナと軽い点が特徴です。
《喜ぶハーフリング》などの1マナのマナ・クリーチャーに後手でも対処できるカードとして、《証人保護》と共に採用しています。
《時の支配者、テフェリー》
『基本セット2021』のテフェリーで、[+1]による手札交換でテフェリーの忠誠度上昇とスピリットの強化を素早く行えます。
[-3]もスピリットによる攻撃を通す際と、PWを攻撃から守る際の双方で役立ちます。
《ヒエログリフの輝き》
ごく普通のサイクリング付きドローですが、サイクリングのマナ効率が良い点を活かし探査コストにする、テフェリーを出すターンに構えて忠誠度をちょうど0にする攻撃を凌ぐなど、細かく使いどころのあるカードです。元々は《願い与えの加護》をサイクリング付きドローとして採用していましたが、《瞬唱の魔道士》などでの取り回しを考慮してこちらにしています。
最後に
基本的な動きこそ正統派なコントロールですが、各種ドローソースをコンバット・トリックのように扱う独特な動きを楽しめます。奥義の[-12]を維持できた場合のボーナスではなく能動的な戦略の1つとして扱えるのも、他のPWではあまり見られない特徴です。
テフェリーといえば《ドミナリアの英雄、テフェリー》や《日没を遅らせる者、テフェリー》といった白青版の方がメジャーで、実際白による全体除去や置物除去を扱えるため、対応力の面ではあちらの方が勝ります。
ただし白青版は上位Tierとして扱われマッチング傾向が異なる(具体的にはラガバンやルスコ、ゴロスと当たる)ため、単純な比較は難しい関係ですね。
それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました。
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