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2021日本シリーズを見届けて、興奮と感謝とワクワク感を書き残す

東京ヤクルトスワローズ、日本シリーズ優勝おめでとうございます。

1人の野球ファンとして今とてもテンションが上がっているので、その勢いのまま思うことを書き残しておこうと思います。

私とプロ野球

私がプロ野球を観戦した最も古い記憶は、小学生だった1998年。工事途中でグラウンド上空だけ屋根がなかった西武ドームで、松井稼頭央や高木大成やマルちゃん(ドミンゴ・マルティネス)に声援を送ったり、階段でつまずいて転んだりした覚えがある。

そういう体験もあって何となく西武ライオンズを身近に感じてはいたが、体育が苦手だったのでスポーツ全般への興味が薄く、「野球」は頭の片隅にはあったものの趣味とまでは言えなかった。

本格的にプロ野球ファンになった直接のきっかけは2008年、やはり埼玉西武ライオンズだった。この年の西武は片岡易之、栗山巧、中島裕之、中村剛也、涌井秀章、岸孝之など若手を中心にした勢いのあるチームで、リーグ優勝と日本一に輝いた。特に目立ったのは“おかわり君”中村の豪快なホームラン。私もホームラン目当てで西武戦の野球中継を観るようになったと記憶している。

2010年からTwitterを始め、野球ファンの方々と交流をするようになってからは野球全般の知識がどんどん増えていった。3年、5年と経つうちに色々なことがあり、私の興味はデータ、戦術、歴史、プロの技術…などなど、1つの球団ではなく野球界全体を見る方にシフトしていった。

パ・リーグ党として

先述のように野球の興味が広がっていく前に、すでに私の中にはパ・リーグへの愛着のようなものが生まれていて、今でもずっと持ち続けている。特定の球団を応援することがなくなっても、オールスターや日本シリーズの時には、私は必ずパ・リーグ側を応援してきた。

要因としては野球ファンとしての出発点が西武だったことや、2010年の千葉ロッテマリーンズ下剋上や2013年の東北楽天ゴールデンイーグルス日本一といったドラマチックなシーズンを見たことが大きいと思うが、それだけではない。

「人気のセ、実力のパ」という言葉に代表される、かつてのリーグ間格差の歴史。主に巨人V9に由来する日本シリーズ優勝回数の差。私が野球ファンではなかった頃でも存在を知っていた新庄剛志が、パ・リーグにとってどれほど偉大だったかを野球ファンになってから再認識したこと。パ・リーグ6球団が一丸となってファン層拡大の努力を続けているという事実。

色々なことを知った上で、「セ・リーグは越えるべき壁だ。パ・リーグはもっともっと強くなって、いずれはセ・リーグを完全に上回る時が来るはずだ」という気持ちで毎年の勝負を見守ってきたのが、昨季(2020年シーズン)までの私だった。

2019・20年の日本シリーズは、福岡ソフトバンクホークスが読売ジャイアンツを2年連続で4勝0敗と圧倒。日本シリーズの優勝回数はパ・リーグ36回、セ・リーグ35回と、ついにパ・リーグがセ・リーグを上回った。2018年までの最近の戦績を見てもパの優勢は明らかだったが、数字上でもパ・リーグはセ・リーグを見事に超えてみせた。

新時代到来を印象づけた2021年

十年来の願いが叶って迎えた2021年は、パ・リーグもセ・リーグも揃って見応え抜群のシーズンとなった。

パ・リーグでは、長きにわたってリーグ優勝(レギュラーシーズン1位)から遠ざかっていたオリックスとロッテが近年稀に見る熾烈な首位争いを展開し、最終的にはオリックスが逃げ切って優勝。セ・リーグでは快進撃の阪神、追う巨人という構図から一転、後半戦の大型連勝で急浮上したヤクルトがそのまま優勝をさらっていった。両リーグで前年最下位のチームが優勝したことが大きく注目されたが、個人的に重要な出来事はそれだけではなかった。

今年の日本シリーズは、2011年から2020年までの10シーズンでたった一度(2016年:日本ハム-広島)しか無かった「ソフトバンクも巨人もいない日本シリーズ」なのだ。そして蓋を開けてみれば全6試合、どちらに転んでもおかしくない紙一重の勝負が続いた。最後は奇跡的に実現した神戸開催のゲームをヤクルトが制し、優勝回数はパ・リーグ36回、セ・リーグ36回

ここからパにとってもセにとっても新しい時代が始まるのではないか。次の10シーズンが楽しみで楽しみでしょうがない。パ・リーグ側が敗れたにもかかわらず、明るい気持ちにさせられた。夢のような1週間だった。


改めてスワローズとバファローズの皆様、すばらしい試合をありがとうございました。