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レビュー プレシーズンマッチ マルセイユ×ミラン
こんにちは、今回は8月1日に行われたプレシーズンマッチ マルセイユ×ミランの試合のレビューを行なっていきます。
この試合の両チームのスタメン
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マルセイユは昨シーズン序盤の3バックでの布陣。新加入のブランコやクラウス、ルイス・スアレスなどがスタメンに選ばれました。右にジェルソン、左にゲンドゥジと昨シーズンとは逆の配置でした。
ミランは昨シーズンのスカッドとあまり変わらない顔ぶれ。おなじみの4−2−3ー1のシステムで挑みました。
運動量と緩急の付け方で上回ったミラン
前半からミランの前からくる守備にマルセイユは大苦戦。ほぼマンツーマン気味でプレスしてくる相手にマルセイユはビルドアップをさせてもらえず。
特に懸念だったのが中盤を絡めたビルドアップの質。この試合のアンカーはロンジエが務めましたが、彼がブラヒムのマンマークの守備で消されると前向きにボールを展開することができず、ボールを外に押し出される展開が続いていました。
マルセイユの正GKはパウ・ロペスですが、この日のゴールマウスを守ったのは新加入のルベン・ブランコ。彼はパウほど足元の技術はないため、キックミスを連発。押し込まれる展開になるほど、パウの存在の大きさを痛感する事態に。
前線のルイス・スアレスは自分がボールを触ることよりも、裏抜けして縦の速攻で点を稼ぐタイプであることがわかりました。裏抜けしようとしても、出し手との呼吸が合わずに孤立する場面も少なくありませんでした。縦の関係性の構築にはしばらく時間がかかりそうな雰囲気です。
ミランは昨シーズンの優勝した戦い方を基本にゲームをコントロール。前線からの積極的な守備でプレッシャーをかけて高い位置でマイボールにしていました。特に際立ったのが、時折両SBが中よりにポジションをとってボールを受けることで、ハーフスペースからテオは縦への推進力、カラブリアはロングボールで攻撃の幅に厚みをもたらしました。
11分にテオが持ち前の縦のドリブルで持ち上がると、ブラヒムに渡して最後はジュニオール・メシアスがスムーズな流れのまま左足でネットを揺らしました。ミランの流動性ある攻撃に対してマルセイユは後手に回る機会が多く、特にメシアスのいる左サイドにはいいようにやられっぱなしでした。
流れを掴みきれないまま28分にはロングボールからまたもやサイドを突破されて最後はジルーが左足で冷静にフィニッシュ。格の違いを見せつけるかのような素晴らしい速攻でした。
後半からの出場で分かったミリクの偉大さ
相手の完全に引導を渡したまま迎えた後半。ルイス・スアレスに代わって途中出場したミリクが度々チャンスメイク。中央付近でスペースを作る動きやポストになることで攻撃に連動性が出始め、特に横にいるパイエの動きがますます良くなっていったと思いました。ルイス・スアレスを出すのであれば、ミリクと2トップを組ませた方がそれぞれの持ち味が出やすいような気もしました。
新加入のタヴァレスは攻撃面では存在感は発揮したものの、立ち上がり早々の守備面ではあわやDOGSOを取られるような場面も。オフサイドの判定には助けられましたが、マルセイユは左サイドにおける守備の部分を見直す必要性があります。
後半の立ち上がりからはマルセイユのペースに。前述のミリクの活躍もあって徐々に攻撃の歯車が噛み合い始め、攻勢を強めました。両WBのクラウスとタヴァレスの持ち味も徐々に出るようになってきました。危険なシーンを何度か作られながらも、キック精度の代償として(?)ブランコがビッグセーブを連発。
反撃のムードが高まっていったところ、74分に途中投入されたばかりのイサク・トゥーレが2枚目のカードをもらい、78分に退場。出場時間まさかの4分というかなり短い時間の退場により、上がったボルテージが冷めてしまいました。
穴埋めが難しい昨シーズンからの戦力
昨シーズンのスカッドからカマラとサリバというセンターラインを支えていた2人の退団はやはり大きな痛手でした。さらに左サイドで何度も相手にいいようにやられていた現状を見ると、先日トルコに移籍したばかりのルアン・ペレスの偉大さを再確認しました。
マルセイユが急いで取るべき補強のポイントは、守備的なアンカーよりも3バックの可変システムに対応できる左利きのセンターバックではないでしょうか。ルアン・ペレスのような存在があったからこそ、昨シーズンは左サイドのジェルソンやパイエが生き生きとしていたのでは。タヴァレスも後ろのサポートがあればより攻撃に特化でき、持ち味を出しやすいと考えました。いずれにせよ、後半の立ち上がりからの戦い方でチームが今後どういった攻めをしていけば良いのかは見えたはず。苦境が予想されるマルセイユですが、今後の活躍に期待しましょう!
8月1日 1時00分 プレシーズンマッチ マルセイユ×ミラン
会場:ヴェロドローム
得点(アシスト): 11分 メシアス(ブラヒム) 28分 ジルー(メシアス)
ポゼッション率: マルセイユ 43% ミラン 57%
総シュート数(枠内): マルセイユ 5本(1本) ミラン 19本(9本)
パス本数(成功率): マルセイユ 348本(79%) ミラン 459本(86%)
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