【カラーのブーケ】

私はとにかく理想を詰め込んだ結婚式がしたかった。結婚願望なんてずっとなかったのに、なぜだかするとなったら細かいところにまでこだわった。

素敵な結婚式をすれば幸せになれる…そんな幻想があったのだろうか。

離婚したいと自分の心が叫びだしてから気がついた。あの結婚式は私の理想ではない、母の理想だったんだって。

それに多分、この結婚じたいが母のようにはなりたくない、絶対にならないと密かに誓っていた私の抵抗だったんだ…。

事情があってハネムーン先でひっそりと質素な式だけ挙げた、母は自分の結婚式をそう話していた。

「ブーケはカラーがいいよね。」
ポツリと呟いた母の声。

夫の地元で行った挙式、披露宴に母の姿はなかった。

セミオーダーのドレスに身を包んだ私の手には、カラーのブーケ。

見せつけたかったよ、ママに。

あれから13年。

私はやっと貴方に

「私を産んでくれてありがとう」って言えました。

　　　　＊さおりん＊自己紹介　
　心理学、西洋占星術、タロットを学び　　　　　　　　　　　　　　　
スピリチュアルカウンセラーとして活動中。　　　　　　　
　　　　　２児の母・医療従事者。　
　　（JADPメンタル心理カウンセラー、　　　　
　　JADP上級心理カウンセラー資格保有）
　　　　　　　
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心理学的視点の記事、子育てやツインレイ体験についての癒しや気づきを私なりにお届けできたらと思います♡