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好きか、執着か


好きな人が淡々としていた。

もう2週間以上電話なし、LINEも数える程度のやり取り。元々連絡は5~7日に1度だったから気にする事じゃないのかもしれない。

だけど内容もあっさりしてる気がした。私だけが明るく振舞っているような感じ。何が、とは言えない。ひとり空回っているような虚しさ。

彼の気持ちが冷めたのか、落ち着いているのか…。


最初は「他に好きな人ができたのかな」「振られるのかな」とか考えて辛くなって、喉の奥がぎゅっとなって胸がそわそわして頭が重たくなったりした。泣くほどではなかったけど。

そんな状態が続いたある日「もうやめちゃおう。」と思い立った。

本当は好きなのをやめちゃえば楽なんだけどそれはやっぱり出来なくて、なら「私を好きでいて欲しい」と思うのをやめようと。

好き、というのは見返りを求めるものではなく、好きだから好きで、相手から好かれていなくても感情が動いてしまうのが「好き」。

ということは自分だけで完結できる。

恋人という「関係」に固執し執着するから相手の気持ちが気になるのであって、その人を好きでいる事実そのものに幸せを感じればいい。

そう考えたらスっと気持ちが楽になった。

彼が私の事を好きじゃなくても、私は私の気の済むまで彼のことを好きでいていいし、逆に私が彼のことを好きじゃなくなったら、それはそれでいいんだ。これが対等な関係なんだ。


そうして気持ちが落ち着き出して1週間ほど経ったある日の深夜、何の事前連絡もなく急に電話が来た。

「用事ができて明日から急にそっちに行くことになったんだけど、るこさんの予定どんな感じ?」

3週間ぶりに聞く好きな人の声。そろそろ振られるかもしれないと覚悟して、振られてもいいやと言い聞かせていたのに、私に会いたがっているんだから驚き。

沈んでいた時間は一体なんだったんだろう、馬鹿らしくなって笑ってしまった。

多分彼は一切考えてなかった。私が連絡を待っていたことにも、落ち込んでいることにも気がついていない。
「気持ちが落ち着いているし連絡しなくてもいいや」くらいの気持ちでしかなかった。

そうだった、そういう人だった。

今まで何度も私がひとりで考えすぎて、好きな人の本当の考えから遠ざかってきたのに、また同じことをやっちゃった。

何も変わってなかったのに、私が変わったと決めつけていた。これは反省しなきゃいけない。


勝手に不安になって勝手に冷めて、別れを切り出す可能性もあった。自分の心がいちばんの敵。


この話には続きがあるんだけどそれはまた次のnoteに書くことにしよう。

これはちゃんと自分自身の反省として何度も読み返す。不安になったらここに戻ってこよう。


私は幸せな年度始まりでした。
みなさんも素敵な新年度を。


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