【ネタバレ考察】映画『ドーナツキング』「カンボジア移民のアメリカン・ドリーム」「ドーナツの“甘い糖”がすべてを破壊する」
本映画『ドーナツキング』はドキュメンタリー映画としては、とても「穏やか」ならびに「やさしい」映画だと思います。
ドキュメンタリー映画の多くは、個人ならびに社会に対してネガティブな要因を描くことで成り立っているのが多いです。
しかし本映画『ドーナツキング』では主要人物であるテッドのことをまったくディズっていません。それどころか、賞賛しています。
賞賛に意味はカンボジア移民に対して、多大なる貢献をしたというところです。
実際にテッドは多くのカンボジア移民を助けて、未来を保証しました。
そして、その土台は「アメリカ合衆国」という新しい移民国家に力が大きいのです。
監督のアリス・グーの両親が中国の文化大革命から逃れてきた移民です。同じ移民として、テッドに寄せる眼差しがやさしくなるのは当然だと思います。
わたし的には「アメリカン・ドリームを体現した者は再びその場所を目指す」となります。
それと製作総指揮のリドリー・スコットの新作である『ハウス・オブ・グッチ』の番宣的な役割のある映画だと思っています。