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【ネタバレ考察】映画『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』「ダニエル・クレイグ死す!」「愛する人のために生きた」「次回作は女性007か?

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007シリーズは子どもの頃、よくテレビで鑑賞していました。いつの頃からか、あまり観なくなっていました。イメージ的に本シリーズは毎年新作が公開されていたような気がします。

でも、ある時期からスパイ映画は苦境に陥ったのです。それはソ連邦の崩壊してからだと思われます。

実際、世界と『007』シリーズの年表を見ると、1989年のソ連邦崩壊時に公開された『007/消されたライセンス』から1995年の次作『007 ゴールデンアイ』まで、6年間の空白があります。

おそらく製作者たちに米ソ冷戦の終結が重くのしかかったことが予想できます。それから多くのスパイシリーズや戦争映画の敵は「イスラム教徒」へと向かって行きました。

さて、本映画『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』は、従来の007シリーズのイメージを完全にぶち壊す作品となっています。

特筆すべき点は、ジェームズ・ボンドが「家族を持った」というところです。もちろん、過去作にもボンドのプライベートを表す場面はありましたが、本作はそれを前面に押し出して構成されています。ちょっとびっくりです。

今まで、ボンドが作り上げてきたスパイは、強く、タフで、頭が良く、そしてプレーボーイでした。

しかし、本映画『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』のダニエル・クレイグは、愛する女性と愛娘に“全力愛”を持って、命を捧げるのです。人柱状態なのです。

これが良いのか悪いのかの賛否両論がネットで展開されています。

わたしとしては、「時代に合ったスパイの形」として大賛成です。やっぱり、人生って一人では寂しいものです。

そして、何のために働くのかの前に、「愛する人の役に立ちたい」という生き方に共感・共鳴を覚えるのです。コロナ禍の中で、ボンドが選んだ生き様って、本当に美しいと思いました。

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