不機嫌な人の機嫌を取り続ける人
「とってもいい人なのに、何であんな人から離れないんだろう」
仕事仲間の一言。
いわゆるパワハラから、色んな人が離れていっているのに、ずっと献身的に尽くし続ける人がいる。
パワハラ人の側にいることで、周りからその人が同類と思われてるのが観ていられないそうだ。
不機嫌な人の機嫌を取り続ける人と不機嫌な人はある意味親密な関係なのだ。
一緒にいることで、生きていく上で成り立っている。
不機嫌な人の機嫌を取り続ける人は、不機嫌な人をご機嫌にしたいという切望がある。
元々機嫌のいい人ではダメなのだ。
不機嫌な人限定。
いつも不機嫌な人が、自分に向ける笑顔や褒め言葉は最高のご褒美なのだ。
そのために不機嫌な人を変えたい、つまり不機嫌な人をコントロールしようとしている。
不機嫌な人は、常に機嫌をとって欲しいと切望している。
機嫌をとって貰うことでしか、愛されているという実感が湧かないのだ。
機嫌を取って貰うには、自分が不機嫌でいなければならない。
これでもか、これでもかと不機嫌はエスカレートしていく。
不機嫌な人の周りに機嫌を取ってくれる人が居なくなって、周りに誰もいなくなってしまった時に、不機嫌な人は自分の愛情の求め方が間違っていたことに気付くかもしれない。
でも、そうはならない。
不機嫌な人の機嫌を取り続ける人にとって不機嫌な人は居てくれないと困るのだ。
一見、はたからは理不尽に見える関係性。
互いに依存し合って成り立っているのだ。
どちらかが、このままではいけないと気がついた時に、関係性は変化していく。
互いに共に成長する関係もあれば、どちらかが留まって、相手が変わっていく過程で、関係性が成り立たなくなることもある。
関係性がどう変わっていくかは、わからない。
ただこのままではいられない、そう思った時に一歩を踏み出す強い勇気次第なのかもしれない。