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難治性アトピー性皮膚炎に対する再生医療について

アトピー性皮膚炎について

アトピー性皮膚炎は小児に多い皮膚の病気で、アレルギー疾患の一つです。痒みを伴う湿疹が出来、良くなったり悪くなったりを繰り返します。掻きむしることで皮膚のバリア機能が障害され、様々な炎症を引き起こします。炎症を生じると皮膚症状が悪化するなど悪循環を引き起こします。汗をかくことやストレス、ハウスダストなどが原因と言われていますが、はっきりとは分かっていません。

アトピー性皮膚炎の治療について

外用薬や内服薬の使用、適切なスキンケア指導、アレルゲン物質の除去などが一般的です。特に薬物療法はステロイドの外用や保湿剤、または内服薬といったいわゆる対症療法が一般的でした。2010年代後半に入って、成人に対する経口の免疫抑制剤や免疫細胞産生物質を抑制する生物製剤が使用されるようになって来ました。

しかし、薬の使用量をコントロールしたり、副作用の問題もあり治療がうまくいかないケースも見られます。アトピー性皮膚炎によって食事制限や生活環境の整備疲れ、不登校やノイローゼといった様々な社会問題も指摘されています。

アトピー性皮膚炎に対する再生医療とは

アトピー性皮膚炎の炎症症状はTh2サイトカインであるIL-4およびIL-13が関与することが知られています。脂肪由来幹細胞は難治性アトピー性皮膚炎に関与するタンパク質の出現を抑えると言われています。当院では様々な治療に抵抗性を示した中等症以上の難治性アトピー性皮膚炎に対して、再生医療を受けていただくことが可能です。治療効果は患者様の症状によって様々です。現時点では、全ての方に同じような効果が期待出来るとは考えていません。医師の説明をお聞き頂きリスクや効果について、しっかりとご理解いただいた上で治療に進んで頂きたいと考えております。

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