憧れの利尻島へ(③:最終日 路線バスで島内一周)
少々間が空いてしまいましたが、全4回の利尻島旅行記の最終回を書きたいと思います。
路線バスでの利尻島1周の記録です。
第1回から第3回まではこちら↓
宗谷バス途中下車の旅
利尻島では、宗谷バスが島を1周する路線バスを運行しています。
本数は1日5本程度と少なく計画性が求められるものの、朝から夕方までまんべんなく走っているので、観光にも利用可能です。
今回は、反時計回り(鴛泊→沓形→仙法志→鬼脇→鴛泊)で島を1周+αしました。
鴛泊→沓形
2泊お世話になった鴛泊の宿を出発し、沓形行きのバスに乗り込みます。
一昨日乗った時は気づかなかったけど、もと東急バスの車両なんですね。
この日は平日の朝ということもあって、乗客は自分1人。
途中で老婦人2人を乗せたものの、終点の沓形に着いたときには貸切状態に戻っていました。
車内でフリーパスを入手
鴛泊の市街地から沓形までは約30分。
バス路線自体は島を1周しているものの、山手線のようにぐるぐる回り続けているわけではなく、運行上は沓形が終点となっています。
降りるときに、運転手さんからバスの1日フリーパスを購入しました。
南浜湿原で植物観察(沓形→南浜)
沓形から先を目指すべく、仙法志方面のバスに乗り換えます。
乗客は旅行者らしき男性1名と自分の計2名で出発。
バスは沓形の市街地を抜け、海岸線沿いを走ります。
後ほど立ち寄る仙法志の御崎は素通りし、南浜バス停で下車しました。
ここ南浜には、利尻島最大の高層湿原として知られる南浜湿原があるので、散策して行きます。
アカエゾマツに囲まれた湿原には木道が設けられています。
足元に目を凝らすと、いろいろな植物を見ることができました。
アザラシと仙法志御崎公園(南浜→御崎)
南浜から反対方向のバスに乗り、さきほど素通りした仙法志御崎公園へ向かいます。
御崎バス停で下車すると、公園は目と鼻の先。
仙法志御崎海岸は、溶岩が海に流れ出してできた磯の風景と、その奥にそびえる利尻富士のビュースポットとして知られています。
ツアーの行程にも組み込まれているようで、大型バスから観光客がぞろぞろと現れてはまた消えてを繰り返していました。
駐車場にはパンの移動販売車が出店していたり、海岸にはアザラシが飼育されているプールがあったり、静かだった南浜湿原と比べると観光地感がありました。
オタトマリ沼と白い恋人の丘(御崎→オタトマリ沼)
御崎バス停から再び鴛泊方面のバスに乗り、次はオタトマリ沼を目指します。
沼へはオタトマリバス停から歩いてすぐ。レストハウスや土産店もあり、観光客でにぎわっています。
オタトマリ沼は利尻島最大の沼で、こちらも利尻富士のビュースポットです。(よくよく考えると島の中で利尻富士が見えない場所の方が珍しいような気もするけれど)
沼を一周する遊歩道がありますが、目立った見どころはありません。
(とはいえ、何回も来るところではないので一応一周しました・・・。)
オタトマリ沼から歩いて15~20分ほどのところに、白い恋人の丘と呼ばれる場所があります。
北海道のお土産として有名な「白い恋人」のパッケージに描かれた山は、ここから見える利尻富士だそうです。
富士野園地を散策(オタトマリ沼→鴛泊→ぐりーんひる)
さて、オタトマリのバス停から再び路線バスに乗車し、鴛泊港方面を目指します。
バスは海岸線沿いをゆったりと走ります。
途中鬼脇で旅行者と思しき女性が降り、姫沼入口で韓国からと思しき家族連れが降りて、車内はまた自分1人になりました。
姫沼入口からほどなくしてバスは鴛泊のフェリーターミナルに到着。
ここでフェリーからの乗客がぞろぞろと乗ってきました。
鴛泊の市街地を抜け、ぐりーんひるバス停で下車。
ちなみに、「ぐりーんひる」とはバス停近くの宿の名前です。
バス停から少し歩いて、富士野園地に立ち寄りました。
ここは、映画「北のカナリヤたち」のロケ地として知名度が高まった場所で、この日は平日にもかかわらず観光バスが次々出入りしていました。
富士野園地から徒歩で空港へ
そろそろ帰りの飛行機が気になる時間なので、じわじわと空港に向かいます。
来たときと同じく、JAL便に接続するバスは存在しないので、またしても利尻空港までは徒歩。
夏季運航のANA便には連絡バスがあって通年運航のJAL便にないのも不思議な感じがしますが、定員100人超のジェット機と50人弱のプロペラ機では、当然バスに乗る人の数も違うということでしょうね・・・。
歩いてきたサイクリングロードは本泊の集落のはずれで車道に合流します。
本泊からは、来た時とは違う道で空港へ。
帰路につく
カウンターで手荷物を預けた後は、保安検査の締め切りまで余裕があったので、空港内をうろうろ。
残念ながら月曜日はカフェ兼売店の定休日だったので、お土産は新千歳空港で買うことにします。
搭乗待合室の中は、観光客半分、ビジネス半分といったところ。
平日だから当然とはいえ、スーツ姿の人が少なからずいるのは意外でした。
どんな業種か気になります。
帰りの飛行機はほぼ満席でした。
行きと同じくドリンクサービス(挙手制)でスカイタイムが配られ、無事に丘珠空港に着陸。
丘珠からはバス、地下鉄とJRを乗り継いで新千歳空港に向かいます。
新千歳空港に着いた後はもうあっという間で、お土産を買って、夕食(とソフトクリーム)を食べているうちに搭乗時刻が迫り、あっさりと羽田空港に到着。
梅雨時の東京は夜になっても不快指数が高止まりで、飛行機を降りた瞬間から利尻島が恋しくなりましたとさ。 (完)