星間の塔を制覇したら別のゲームを遊んでいたことに気が付いたお話
先日、星間の塔の35階を初制覇しました。
コンテンツ実装から2年ほど、35階実装からは9ヶ月ほど皆様から遅れてようやくのクリアです。去年末ごろから少しやる気が回復したので、今シーズンからいっちょやってみますかと取り組みました。
30階まではミスがありつつも順調。噂の31階はネイロード3連戦で初戦をリタイア失敗で主要PTのコンディションを落とし諦めかけますが、ネイロードはむしろ楽な相手と知り何とか突破。無事に35階まで踏破することができました。残り塔破力7なのでかなりギリギリ。
ポスト本文に書いてありますが、32階攻略中のあたりでもの凄い胃痛に襲われ寝込みました。元々胃が弱く強いストレスを感じた際などに胃痛で動けなくなることがあるのですが、まさかゲームで行動不能の状態異常になるとは思いませんでした。
3D酔いをする体質なので一人称ゲームプレイ時は酔い止めを服用しているのですが、これからは胃薬も備えていたほうがよさそう。
さて、今回はクリアの記憶が新しいうちに星間の塔を振り返り記しておこう…という記事ではありません。
ポストでは星間の塔への不満がにじみ出ていますが、クリアからこの記事を書くまでの間に考えを改めました。
星間の塔への向き合い方を勘違いし、批判したことを謝罪し撤回します。
申し訳ありません。
私が思ってた星間の塔
前者は最新作が出たばかりでローグライクの代表作の風来のシレン、
後者はローグライトな大ヒットゲームの Slay the Spire です。
星間の塔を攻略開始前に聞いていたことに以下の要素がありました。
・心深圏のようにマスを進み、配置された敵を倒す。
・各階のボスを撃破し最上階を目指す。
・敵は決められた範囲からランダム、ボスは固定で出現する。
・コンディション制があり、同じメンバーを何度も使えない。
・塔破力、メンバーのコンディションを管理が重要。
・途中には回復マス、バッファ付与マスがある。
・少人数編成で攻略できると有利。
・普段使わないメギドを活躍させる総力戦。
・再挑戦は1階から。
いくつかStSと共通することがありますね。
ボードゲーム要素がありますし、デッキ(編成)構築が重要なのもそう。
少人数攻略がソロモン諸兄達で情報共有されてるのも、ローグ系の「経験を積むのはプレイヤー」的だなと感じます。
私が今回の攻略前に到達していた最高階はミッション達成用にチャレンジした10階まででした。この時の感想は「10階ですら面倒くさい」です。
単騎を含め少人数編成や持久戦を選択せざるを得ないことが多く、とにかく1戦闘に時間がかかって面倒くさい。
同じ敵が出続けることも多いため、複数編成を作る必要があり面倒くさい。
強敵を迂回するルートを通るため、戦闘回数が増えるのが面倒くさい。
35階制覇した後も印象は変りませんでした。
ポジティブにとらえられる要素があまりなく、不満点を「not for me!」とお気持ちnoteで書き散らしてやろうかと考えてました。
でね、要望を文章をアウトプットしていく途中で気が付いたんです。
「ぼくがかんがえたおもしろい星間の塔」のアイデアは全部ローグ系のシステムに当てはめて考え、あれが無いこうしたらいい、とローグ系ゲームの要素を上げていたものだったんです。
それは違うんじゃないかと。
そもそも私の遊び方が間違っていたのではないかと考えるに至り、答えに辿り着きました。
実際の星間の塔
実際の星間の塔は、現在はプレミアゲーになっているPSの
「蒼天の白き神の座(そうてんのしろきかみのくら)」でした。
?
蒼天がどんなゲームかといいますと、山岳登山シミュレーションでして
プレイヤーは登山隊を率いてエベレストを超える新たな世界最高峰に挑む、という内容です。
実況ウケするゲームなので動画などでご存じのかたもいらっしゃるのではないでしょうか。
山に挑む為に、プレイヤーは登山隊のメンバーを集め、スポンサーを募り、装備資材を揃え、登山計画を立てなければなりません。
山ではキャンプから隊員に指示を出し、ルート探査と工作をし、天候を祈り、アタックチームを神の座に送り届け、無事に下山させる。
星間の塔はこれと同じでした。
塔に挑む為にメギドを召喚して集め、育成してオーブ・霊宝を揃え、出現予定の敵に対する編成をあらかじめ作成しておき、
探索に回すメンバーの目星を付けておき、出現予定のプラス効果を把握し、フロアごとのルートを策定し、ステージごとに最適の編成で挑み、
塔破力とコンディションを管理し、フォトン運を祈り、ボス攻略のメンバーをベストコンディションで最上階に送り届ける。
下山する必要が無い分、こちらのほうが気楽です。
山岳登山ゲームをローグ系だと思ってプレイしていて楽しい訳が無いですね。デジタル山を舐めるなおじさん憤死案件です。
別ゲームに例えるとパワプロで栄冠ナインをやりながら、こんなサクセスつまらないと言うかのごとき愚行でした。
ファミスタを期待して買ったベストプレープロ野球で操作ができないって癇癪を起こす小学生でした。
私は星間の塔をローグ系だと意識してプレイしていた訳では無いのですが、
期待していた面白さがそちら寄りだったのです。先入観があったことに気が付かされました。
塔攻略においてクローズアップされがちな「強敵ボスを単騎で撃破」とか「普段出番の無いメギドが大活躍」といったバトルは一局面でしかありません。以前に私が10階まで攻略した際って、これらを聞いての「少人数でコンディションを節約すりゃええんやろ~」的なプレイなんです。
攻略が紹介されている編成の多くは35階を突破するためであって、10階を目指したものではありません。
登山初心者が1000mの山を登るのに8000m級の装備で行っても無駄に苦労をするだけです。
10階を目指すなら10階なりのメンバーを投入して時短を目指すべきでした。
必要なのは戦争に勝つこと、すなわち目標階を登りきること。そのために必要なのは、情報・資源・時間の全てを費やした総力戦です。
個を寄せ群となり軍団として率い、最後の一人が立っていれば良い戦闘に勝ち、戦争に勝つ。
星間の塔はメギドを使ったローグ系ゲームでは無く、心深圏の焼き直しでも無く、軍団メギド72で戦争に勝利するゲームでした。
上に挙げているローグな要素は全て当てはまるのに、私は全く違うゲームをプレイしていました。
総力戦だとは散々聞いていましたが、言葉でなく心で理解できました。
各ステージの敵やボスの攻略は蒼天だとルート工作にあたるのでしょうね。
難所を超えるためや次の登攀者の為に足跡を残し雪を掻きザイルを通し道を作り荷を運ぶ。
私のような初挑戦モンモンが踏破できたのは、登攀ルートを残してくれた先達のおかげでした。
玄人モンモンがコンディション回復無し、塔破力回復無しなど様々な縛りプレイをされてますが、それはK2無酸素単独登頂やエベレスト冬季南西壁無酸素単独登頂みたいなものでしょう。
執拗な準備をされてから神々の頂に挑む勇者を私は麓から讃えます。
遊び方は人それぞれ。ただ見方を変えると別の楽しみが生まれるかもしれませんというお話でした。
私はちょっと向き合い方を変えて来シーズンからの星間の塔にチャレンジしてみるつもりです。
それではまた。
3ケ月後…
足が動かなければ手で歩け。
てがうごかなければゆびでゆけ。
ゆびが動かなければ歯で雪をかみながらあるけ。
はもだめなら目であるけ。めでにらみつけながらあるけ。
めでもだめだったらそれでもなんでもかんでもどうしようもなくなったらほんとうにほんとうのほんとうにどうしようもなくなったら