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夜中のティータイム幸福論

若い頃…といっても30代半ば過ぎまであった習慣ですが、夜寝る前のティータイムが至福のひとときでした。

アイスクリーム、ケーキ、クッキー。そういったものを熱い紅茶とともに、何か祝い事があればお酒とともにいただくのです。夫ととりとめのない話をしながら。
アイスを狙って飼い猫がすり寄ってくるのも常で、猫を膝に乗せてときには映画を観たりもしました。

夜が更けるのがもったいなく、時よ止まれとばかりに満喫し、翌日が休みならなおさら、ベッドに入ってからも映画の余韻や会話の続きを楽しみました。

あれから5年…。

子どもは9時なんかに寝なくなり、私は早起きに備えて11時には寝ないと保たない日々。布団に入れば5秒で寝る(もはやベッドではない)。夜更かし派の夫とはすれ違い、用事がないのに話しかけてはいけない雰囲気。
そうこうするうちに不眠症になり、アルコール、カフェインなどとんでもない、夜中の糖分なんて夜間低血糖の原因じゃないか…!という現実がやってきて、ティータイムの幸せは泡となり消えたのでした。(じゃあ休日の昼にやれば?という声も聞こえてきそうですが、昼に子どもの世話を焼きながら飲むお茶は、冷めてから流し込まないといけないのです。)

これって、きみまろ漫談に出てくるような「中高年の悲哀」なんだろうな。そんなギャグ落ちでもいいのですが、私としては幸せエピソードで締めたい。

生活が変われば幸せのかたちも変わります。
夜中のティータイムの代わりに手に入れた幸せは…
早朝の山(近所に低くて登りやすい山がある)から見る富士山の美しさ。
猫より重くのしかかってくる我が子の体温の心地よさ。
糖分やカフェインを控えることで近づきつつある健康な身体。
ということで、「若い頃の幸せは思い出にして、中高年なりの幸せに目を向けます」という結末にしたいと思います。

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