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キラークライアント9 「再会」

それから15年以上の音信不通を経て


突然彼から電話をもらった



後から聴いた話では あの事件以来 心機一転


故郷の東京を離れ 地方暮らしを転々としていたらしい



今度久しぶりに地元に来るという



小学校卒業以来のクラス会が開かれるらしい

この「クラス会」という キラーワード



カウンセリングセッションで 何度聞かされただろう



おしなべて ロクな話にはならない



結局 「不倫」という幻想が始まり 「修羅場」で終わる


また あれをやるのか? 繰り返すのか? バカも程ほどにしろ



正直 全てが見える気がした



止めろ

今なら間に合う

ズタボロになるのは いつも君だ

そう言いたかった いや 言うべきだった

でも確実だったことは

そんな忠告には耳を貸さないであろう ということ



クラス会翌日

興奮した声で 電話をもらった


当日の彼女は

彼がプレゼントしたアクセサリー3点セット(と、彼は呼ぶ)



フルオーダーのハワイアンジュエリー



指輪 ピアス バングル(という腕輪のようなものらしい)



全て身に着けて 


来た



一体こういう場合の女性心理とは どのようなものなのだろうか?



洒落や冗談なら きつ過ぎる 度を越している



「あの素晴らしい愛をもう一度」なんてこたぁ あるはずもない



第三者からは 単なる 「イタブル」 行為にしか思えないのだが



悲しすぎる延長戦の



ゴングは


鳴った・・・


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