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新宿にクジラが現れた

2025年2月4日。クジラ夜の街が『DENEI』というタイトルを掲げてZepp Shinjukuのステージに立った。

再三言っていますが、noteにも書きましたが、やっぱりZepp Shinjukuとクジラ夜の街はとても良い化学反応が起きるなーと。元のパフォーマンスも全然いいんだけどあのステージだと照明や大きいモニターの効果もあってより引き立つというか。とにかく良いライブでした。

今回のnoteは主にツアーファイナル(以下、ツアファイ)に観客として参加して思ったことを述べていきます。全肯定というファンの悪い癖が一部入っていると思いますが大目に見てください!



ひとつの電影を観た感想

もうとにかく最高でした。何が最高だったかって、演出、演奏、雰囲気、全てにおいて。

開演前に流れていた場内BGMはメンバー制作のもの。まるで宇宙ステーションのような、銀河のサービスエリアの待合室のような、とてもスペーシーな雰囲気が漂っていた。

入場と同時に真っ先に目に入るのがこのモニター。(見切れていてごめんなさい)

電影
①稲光。雷のこと。
②古語・異国語で映画を指す。
③これよりこの場所で巻き起こる二時間の夢幻劇。
あるいはロック。

大きい「電影」という文字。なんだこれー。先月行った仙台公演はこんなの無かったー。ツアファイすげー。入場した瞬間から既に彼らの手の内。BGMも相まってワクワクが止まらない。

ちなみにこのモニター、公演中は派手に映り変わることはなく、曲のタイトルが英語版で表示されていました。これもオシャレだなぁと思って。『電影(映画)』というテーマが一貫しているライブで、雰囲気作りの天才だなと思いました。

セットリストはツアー通してほぼ一緒。しかし今回のツアファイではサポートキーボードとして高田真路さん(chef'sのBa.)が参加したことで、追加された楽曲が何個かありました。元の4人体制でも充分いいんだけど、キーボードが入るとまた違った雰囲気になっていいなー。私が大好きな曲『あばよ大泥棒』前、口上の時 (参照動画貼り付け済み)。あのキーボードのイントロが聞こえると一気に心が高鳴るから好きだ。

本編中はメンバーが絡むようなMCは無く、Vo.宮崎一晴がストーリーテラーのように話す場面がいくつかあった。これがまた私たちを『DENEI』に引き込む。

そしてVo.宮崎の発言で印象的だったのは「クジラ夜の街です」という言葉。「忘れられない夜にする」とかはよく言うんだけど、そんでもって楽しすぎて忘れられない夜になるんだけど。今回頭に残ってるのはバンド名を何回も言っていたことだなー。『これがクジラ夜の街だ』と言わんばかりに観客にアピールしていたような、もしくは自分たちに言い聞かせていたような。その言葉に乗せられるように会場の雰囲気も良くなっていったような体感だった。

また、この公演を引き立たせたのはZeppの細かな照明演出だろう。今回もバチバチで最高でした。稲光まさに電影のようなフラッシュ、かと思いきやスポットライトで柔らかく温かな雰囲気になる会場。昨年のツアファイではモニターを使った演出が多かった記憶があるけれど、今回は静かだったからメンバーと照明演出がより際立ったのだと思う。照明くんがロックを体現してくれました。照明くんやそれに携わってくださった方々に拍手、金一封。

そして最大キャパ1,500人という広い箱でも空間を持て余さなかった彼らの実力、観客をライブに引き込む力の強さを改めて感じました。Zepp Shinjukuを完全に支配していたな。これはもう少し大きな会場でもいけちゃうんじゃない??

まぁそんな冗談めいた言い方はさておき、もっと大きい会場でバンドしているクジラ夜の街を観たい、という気持ちが増した時間でした。

というか盛り上がりすぎて開場前に凍えていた身体はちゃんとホカホカになりました。薄暗い中、拳をうんと上に挙げて、音に乗って、声出して汗かいて。感覚的には暗闇キックボクシングジムとほぼ一緒。いい運動。


クジラからの「解散しません」宣言

そしてここからがこのnoteの本題。

アンコール3曲目『超新星』前のMCでVo.宮崎が「僕たちは絶対に解散しませんからね!」と笑顔で話してくれた。

BARKSのライブレポート記事より
(リンク貼り付け済み)

遡ることライブ前日の夜、一晴さんのインスタに「発表があります」とストーリーが更新されてから、私のXのタイムラインにいたファンたちは少しザワついていた。最近クジラ夜の街が静かだ、一晴さんのポストの頻度が減ったな、あの日のMCがポストが意味深だった、もしかして活動休止?解散?そんなポストを見ていて私も不安になった。

ごちゃごちゃとしたことはよく分からないから私はこれだけをポスト。改めて見るとこれは極論すぎる。(発表は対バンライブでした。)

しかしこのザワザワから24時間も経たないうちに本人から口頭で「解散しません」という言葉が。

この言葉を聞いてすぐ思ったのは、少しでも疑ってしまってごめんなさいという気持ち。

たかがファンなのに、どうしたらクジラは人気バンドになるんだろうとか、売れるんだろうとか、たかがファンなのにそんなことを考えてしまう。でもそれは楽曲センスも実力もあることを知っているから、そしてこのまま売れなかったら解散しちゃうんじゃないかとか最悪なパターンまで想像したこともあったから、ファンが考える必要も無い「売れるには」を考えてしまった。この間のnoteもそうだしリポストもそうだし、ファンができる布教活動をしてきた。

でも今回、彼らが「解散しません」「お客さんが0人になるまで続けます」と明言してくれたから、応援している中で抱えていた少々のモヤモヤが無くなったような気がした。

物事に絶対はないし、もしも万が一、億が一そのような場合になった時に傷つくのは自分なわけだから、この言葉を盲目的に信じてはいけないとは思っている。

でもこの言葉を聞いて多少なりとも彼らを信頼していいんだと思えた。それだけの覚悟を持って活動してくれていると。すごくすごくすごく嬉しかった。

好きな人たちの良さがもっと多くの人に伝わったらそれは嬉しいけれど、まずは私が、ファンの私たちが彼らの良さを知っていたらいいじゃん、とちょっと前の自分に伝えたい。

出会った瞬間からクジラ夜の街の虜になってる、だってさ。本人たちに見透かされていた、バレていた。

クジラ夜の街から、約束とも呪いとも言える言葉を聞いて心を打たれた。その衝撃はまるで電影。

クジラ夜の街が音楽を奏で続ける限り、私もついて行こう、そう強く思った。

帰り道に再生したこの曲は、ライブ前とはまた違って聴こえた。


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