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最終回『二日間を終えて 〜これが私の調査結果〜』

ついに1000スキ突破!
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みなさん、こんばんは。
コモンビートで広報インターンをしています、ジュンです。

関東公演対面練習レポート、今回でなんと最終回。
もう皆さん私のことはお馴染みになっていると思うので自己紹介は省略します。

「いや初めましてだが?」
という方は、マガジンで第1話からまとめてあるのでそちらを順番にご覧になってから最終回へどうぞ!


関東公演とは、コモンビートが7月16日(土)に東京で行った「ミュージカル『A COMMON BEAT』」の再開記念公演。
この記事に書かれているのは、その公演の約一週間前の出来事です。


前回のあらすじ
 キャストさんたちと共に海へと向かった私はちょっとした会話の中でコモビの特徴をさらに知ることができた。
その後全体通しを見た私は、一体最後に何を考えるのか……


2022年7月10日(日) 21:00

 長いようで短い対面練習二日間が終わった。

 2日目の全体通しは私の目から見ても明らかに完成度が高くなっており、輪になって歌っていたり海ではしゃいでいたりした姿からは想像できないくらいだ。

キャストさん個人個人が自主練をたくさんしてきたことに加え、お互いが顔と顔を合わせて同じ空間にいることでモチベーションも上がったようだ。

そんなキャストさんたちと同じ空間にいる自分自身、気が付けば初めて練習場所に来る前に抱いていた疑問はすっかりと無くなっていた。
「楽しめる場の提供はされているのか?」
なんて答えはこの光景を見れば一目瞭然だ。

戸惑いから始まったこの観察することを目的とした調査も、今ではフィールドワークに近いものになっている。
それもすべて、「とにかくその場を見に行こう」という気持ちから繋がっていったことだ。

コモンビートでは、“まずはやってみよう“というフレーズが多々出てくる。
まず観てみる。
まず現場に行ってみる。
まず参加してみる。
そうやって自分から動いてみることで自主性が生まれ、楽しむための工夫も生まれるのだろう。

しかし、日常では“まずやってみる“ことをしない人が大半なのではないだろうか。
いつもは左折するが右折してみる。
いつもは最寄駅で降りるがその一個前の駅で降りてみる。
いつもは自転車だが徒歩にしてみる。
そういう普段とは違う選択肢をすることで、新しい発見が生まれることを私たちは忘れがちだろう。

もちろん人と関わることはポジティブなことばかりではない。
『A COMMON BEAT』の作中では、舞台となる4つの大陸の人々が争う場面があるように、私たちの現実でも思うようにいかないことがある。

これまでの練習でもそういう出来事は多々あったはずだ。
私がお話を伺った人たちがたまたまポジティブな感想を多く持っていたというだけで、中にはそうではない人もいるだろう。
でも、「それも良いことだぜ」と私は思う。

ミュージカル参加者だけではなく、この作品を観る人の中にも色々な感想を持つ人がいるだろう。
それがたとえネガティブとされるようなことだったとしても、それすらも多様性なのだ。
マジョリティがポジティブだと判断した物事に対してだけ「多様性」という言葉で塗りつぶして行くものは「多様性」ではない。

ネガティブもポジティブも含めて多様性で、その多様性は可能性だ。
それに対しての関わり方が人それぞれというだけのこと。
そんな当たり前のことを当たり前に提供しているのがこのNPO法人コモンビートという場なのだろう。

楽しむことについてや、多様性についてなんて当たり前のことをわざわざ細かく言語化して言わなくても構わなくなるような世の中にいつかなることを、このミュージカルの現場を通して私は願う。

以上で、私の調査報告を終える。
全8回にも渡るレポートを読んで頂いて、皆さんには本当に感謝している。
また、現場で関わってくださったキャストさんやスタッフの方にもお礼をしたい。
ありがとうございました。

もしかしたら他の場所でまた私は調査に現れるかもしれないので、その時はよろしく頼む。
ではまたどこかで。


⭐︎おまけ⭐︎
このおまけでは本番が終わって残作業をしていた時の回想です。
関東公演の感想記事は広報インターン3人でまた別途掲載予定です。
お楽しみに!

2022年7月16日(土)

 本番が終わった後、私は祝い花を片付けるために舞台裏へ戻った。
がらんとした楽屋にがらんとした舞台面、がらんとした客席を見て「終わったんだなー」としみじみ思う。

それは公演に対してもそうだが、自分の緊張状態に対してもだった。
なぜなら、私が現場に入ったのは実に半年以上ぶりで、搬入や搬出作業の手際が悪くて怒鳴られたらどうしようとか、お客さんに直接クレームを言われたらどうしようなどとずっと考えていたからだ。

そんな心配が現実になることはなかったが、
「純粋に楽しんでやるってのはまだまだ先だったかも」と思った。
ただ、この機会がなかったら舞台に関わっている人間を信じられないまま残りの大学生活を過ごしていただろう。下手したら一生かもしれない。

このコモンビートという場に飛び込んでいったのは自分自身だが、
飛び込んできた私を受け入れてくれたのはコモンビートという場だ。
私は仕事が終わったらさっさと帰りたい人間だが、ここにはもう少しいても大丈夫かもしれないと思えたのだった。

〈終〉

王子 北とぴあ 大ホールにて

⭐︎関西公演情報⭐︎

【ミュージカル「A COMMON BEAT」再開記念シリーズ 関西公演】

▼日程
2022年10月2日(日)
初公演:開場 12:30 開演13:00
千秋楽:開場 17:00 開演17:30 ★オンライン配信あり

▼会場
吹田メイシアター 大ホール

▼詳細
https://commonbeat.org/musical-acb/comeback2022/ticket2/

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