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 みのがし様(4)

さて、才蔵お千代が何処へ行ったかと言うと、現在の北海道は松前町の陣屋のそばで発見され、二人の荷物がちゃんと隣にあり、役人も二人も大層驚いたが、これもみのがし様のご利益だと、二人は終生みのがし様を蝦夷地から信心し、小さな商いを真面目にこなし、子宝に恵まれ、腰の曲がる歳まで生きたという。


さて、お千代の実家はというと、娘が居なくなったショックで金五郎はすっかり塞ぎ混んでしまい、お千代の弟の佐太郎が身代を継いで明治末まであったが、昭和の初期に佐太郎の曾孫が散財した後衰退し、満州まで販路を広げるために海を渡ったがそのまま行方が分からなくなり、本家の血筋が絶えてしまったのだという。


才蔵とお千代の子孫は今も松前町で菓子屋を営んでおり、川越まんじゅうという銘菓をつくり、敷地内にあるみのがし様の祠にお供えしており、才蔵お千代の物語があったからか、みのがし様のご利益は恋なさせという事になってからか恋愛スポットになったということだ。

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