ぼた餅ァいらんかえ(2)
作ったぼた餅が全く売れず佐一はため息をついて帰ろうかと思ったとき
旅の武士で 名を喜左衛門と言った男がまとめて買い上げた 喜左衛門は着いた旅籠でぼた餅を
ムシャムシャと食べたが 一時ほどすると
豆が悪かったからか腹持ちがあまり良くなかったのか腹が痛みだした 腹の痛みと悪いものを食わせたぼた餅売りを許せなかった喜左衛門は
村の外れに住んでいた佐一を呼びつけ
激怒し 餅の代金を返せと言ったが佐一は小豆の代金を支払うために使ってしまったと言ったか
言わないかのうちに鯉口に手をかけ 佐一を
切り伏せてしまった 刀についた血を見たとき
ハッと我に返り逃げ帰ってしまった