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読者感想文 全斗煥 評伝

こんにちは。舞えない兵庫と申します。
本日感想文を書くのは ミネルヴァ書房 木村幹著 全斗煥です。
粛軍クーデター、光州事件……数々の血と汚名で彩られた韓国大統領全斗煥の一生に迫る物語です。
大虐殺事件の首謀者でもあるためすべてにマイナスイメージがついてまわる全斗煥ですが、その反面、韓国初の4年生陸軍士官学校卒業というエリート意識を持ち、そのため軍服を脱いで政府の役人や政治家になることを独裁者朴正煕から薦められてもこれを断りました。
また、全斗煥の人生で共通する特徴は彼の行動力と運の良さです。
まずは運の良さ。前述した韓国初の4年生陸軍士官学校は高倍率でしたが朝鮮戦争の影響で全ての試験が全斗煥の地元、大邱で行われるというまさに僥倖により彼は決して高くは無い成績で入学を果たしています。そして任官したあともいち早く、特殊部隊に志願したことで韓国陸軍特殊部隊の第一人者となることで軍内での強い影響力を持つことにも成功します。また、この特殊部隊はのちのクーデターで大きな働きをすることにもなります。
7年にも及ぶ大統領としての政治、五輪へこだわり、歴史上初の韓国大統領としての訪日、そして大統領退任後、光州事件の首謀者として裁かれ失意のうちに送る日々。
これらは非常に興味深かったです。

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