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2023/12/15 「治らないし薬で治療する事も出来ない。」という宣告
これは問題ないと言われた原因不明の動悸が不整脈と診断されるまでの経過を書いていく記録です。
検査
起床後採血がありました。
朝食後医師が超音波検査の機械を持って現れて心臓の確認をしました。
「問題ない。」と言われました。
右鼠径部のカテーテルを入れた場所のガーゼを外し血が止まっているか確認しました。その後絆創膏に交換してくれました。
点滴を外して尿の管を抜きました。自由に動けるようになりました。
胸部レントゲン検査、心電図検査をしました。
医師からの説明
最初に、今日行った検査の説明がありました。
「血液検査と心電図は問題ありませんでした。」
「胸部レントゲンでは、アブレーションの影響で左側の横隔膜が下がっちゃったね。次回確認します。」
検査画像では左側がガッツリ下がっているのが見えました。痛みや不快感などは無かったです。お腹に力を入れ辛い感覚がありました。
本題
医師は不整脈が載っている本を出しました。昨日の検査後の看護師の会話で心房頻拍だった事はわかっていたので、心房頻拍の説明→今後の治療について説明という簡単な流れで終わると思っていました。しかし、医師が開いたのは洞結節(ペースメーカー)について書かれたページでした。
洞結節が電気信号を出して心筋を動かすと心臓が体に血液を送る事が出来ます。
洞結節が影響を受けると心臓の動きが悪くなったりします。洞結節が働かなくなると心拍数が下がったり脈が出なくなって全身に酸素が行き渡らなくなったりします。
ここまで説明してから、医師は電気生理学的検査の時に撮った映像を見せてくれました。
「これがこなすさんの心臓です。ここにカテーテルの先端が見えます。なかなか不整脈が起こらなかったので心拍数を速くする薬を使いました。その結果不整脈が起こりました。」
「こなすさんの心臓を横から見るとこうなります。」
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「ここにさっき言った洞結節(ペースメーカー)があります。異常な電気信号を出して不整脈の原因となる部位は洞結節のすぐ近くにありました。」
右心房を横から撮った画像には黒い丸が二つあってそれは隣同士と言っていいくらい近くにありました。
「不整脈を治す為にアブレーションをすると洞結節まで焼いてしまって心臓が止まる可能性があります。その為不整脈の原因を焼くことは出来ませんでした。洞結節のすぐ隣にあるので洞結節が刺激を受けて興奮する度に隣も興奮して異常な電気信号を出す事になり不整脈を引き起こします。その為運動や食事や排便、緊張や不安やストレスなどが理由で普通の人にも起こる問題ないドキドキが刺激になって不整脈が起きてしまいます。」
医師は私を見てはっきり言いました。
「だから、この先治療して治すことも出来ないし、薬で治療することも出来ません。昨日から飲んでいる薬は今まで飲んでいたメインテート(心臓の負担を少なくして心拍数を下げる薬)を増量したものです。これは治療する為に飲んでいるのではなく発作が起きた時の症状を和らげる為のものです。本当は1日5mg飲めた方がいいけど、こなすさんは血圧が低いのでギリギリ飲める量の1日2.5mgで処方します。発作自体を止めることは出来ません。」
「発作時間が長引く事が無いように周囲を焼きました。これで発作が起きてもすぐ落ち着くようになるはずです。」
「先生病名は何ですか?」
「心房頻拍だよ。10代とかの若い子がなる事が多いから珍しいよ。年齢を重ねると落ち着いていく事もあるんだけど、こなすさんは40代からだからそんな事なさそうだね。生命に関わるものではないから心配しなくていいよ。日常生活も問題ないよ!」
医師から言われた注意点
・薬の影響で血圧が急に下がる事があるので急に起き上がったりしない。
・カフェインやアルコールでドキドキする事があったのなら、心房頻拍を引き起こす可能性があるのでやめた方がいい。
・熱が出ると脈が速くなり心房頻拍も起こりやすくなる為インフルエンザの予防接種を受けたり感染対策をする事が大事。
説明を聞いて
その時は仕事をどうするのか、家で待っている子供の事などで頭がいっぱいで医師の言葉をとりあえず受け止めるという事しか出来ませんでした。
1ヶ月後の診察で同じ事を言われた時に改めてすごい事を言われたと思いました。そして、自分はもう治らないんだと悲しくなりました。治療する為に色々な病院を受診して不整脈を証明する為に頑張ってきた訳ですから、こんな結末が待っているなんて思っていませんでした。
でも、あのまま医師の言葉をうのみにして心療内科での治療を続けて効果のない薬を飲んで悪化していくよりは、良い未来に進んでいると私は思います。
悲しい結果になりましたが、アップルウォッチ外来に送った1枚の心電図から不整脈を疑い、電気生理学的検査を提案し、検査中なかなか不整脈が起こらなかったのに諦めず原因を追究してくれたF総合病院の医師に心からの感謝を捧げます。
読みにくいところも沢山あったと思いますが読んでくださりありがとうございました。次回は最後の記事「答え合わせとその後の経過」です。