映画「僕が宇宙に行った理由」


directed by 平野陽三
starring : 前澤友作、アレクサンダー・ミシェルキン、平野陽三、小木曽 詢、山崎直子
documentary film

商業利用を開始した国際宇宙ステーション。民間人として「ZOZO」創設者の前澤友作氏が「旅行」として国際宇宙ステーションの滞在を楽しんだ。搭乗前の訓練や搭乗当日、そして国際宇宙ステーションでの滞在の日々、帰還後の心境を追いかけたドキュメンタリー映画。

ZOZOの創設者として成功を収めた前澤友作氏。億万長者の夢は、宇宙旅行だった。とはいえ、全くの民間人、パイロットとか宇宙飛行士試験に受かった人とかじゃなくて、宇宙旅行をしたいという夢をそのまんま真っ直ぐに・・・というところ、確かに、アポロ11号の月面着陸をリアルタイムで見たという私たちの世代にとって、それは「手を伸ばせば届く夢」だと思っていたから、それを叶えた人ってことで、やっぱり見てみたかった映画です。
  46歳で宇宙に行った・・・ってことで、そんなに若い年齢じゃなく、しかも、宇宙飛行士を目指してたわけじゃないってことで、最初の体力検査・メディカルチェックでは前澤氏ら3人、全員不合格・・・体力不足、親知らずの抜歯、鼻の持病(病気というほどじゃなかった? 副鼻腔炎って普通に生活する分には問題が全くないほどのもの)・・・などなど、そこまでする?ぐらいな事も「宇宙に行くためには、そこを克服してくれ」というわけですね。確かに理由も納得して手術までして・・・ってところがすごい。
ロシアやNASA、JAXAの訓練施設での訓練や座学・・・座学がすごいみっちりしたもので、「旅行」なのに??って思うんだけど、でも、万が一、宇宙船で操縦士さんに何かあったとき、代行できないと全員死んじゃうんだ・・・ってのが、この座学の量と質なんだろう。
  全然比較にならないかもしれないけど、つい最近起きた羽田空港での飛行機同士の衝突事故でも、乗客が「乗務員の指示に従う」こと、荷物を持たないで脱出するという事前説明を素直に受け入れたこと、それが全員の命が助かった大きな要因だったと言われている・・・
  全くど素人の旅行者です!・・・だけど、乗り物に乗って運んでもらうのだから、万一の時の「知識の有無」が命に関わってくるというのは、やっぱり「宇宙」であっても「地上」であっても、基本はひとつなのだろう。
  外から地球を見る・・・やはり、その美しさ、青の美しさ、光の美しさ・・・見下ろしている青い球体の上に何億と人がいて、そこで戦争があるっていう現実を見たとき、やはり気持ちの持ち方が変わる・・・「そんないきなり変わるなんてことあるんかな」という感じの懐疑的な見方を最初はしてたみたいだけど、やっぱり実際、そこに行ってみると「世界を見る目」が変わって、言う事も変わってきてるやんって思った。

  とはいえ、あの訓練をやり遂げる・・・ってのは、なんにせよ、お金持ちでないと・・・ってのがあるんだよなぁ。
でも、そのお金を使って夢に向かっていくのは、確かに純粋な人なんだなぁとも思った。

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