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大竹伸朗展「既にそこにあるもの」@富山県美術館
招待券をいただいていたが、「まだ大丈夫、まだ大丈夫」と思っている間にあっという間に会期末が迫ってきて慌ててしまった・・・
なんとか、平日の午前中を空けることができたので、朝イチで行ってきました。
帰りは、午後からの仕事に間に合わせるために、「富山⇄金沢」だけの新幹線:つるぎ号を利用・・・これ、かがやき号より安くつくので、狙い目です。20分で着いちゃう。
さて、大竹伸朗展
大竹伸朗さんというと、直島の「アイラブゆ」「はいしゃ」、ニュー・シャネル、宇和島駅などのロゴ、女木島、豊島の「針工場」などなど、瀬戸芸で多くの作品を見ているが、私、的には「あんまり好きじゃない・・・けど・・・」という、極めて微妙な位置にいる現代美術家の作家さん・・・
凄いなぁって思うんだけど、スッキリしてるものが好きな私には、ちょっと「ゴテゴテしすぎだなぁ」と感じるのだ。
とはいえ、とにかくインパクトが凄い、スルーできないんだよね。気にはなるし、やっぱり大規模個展となると見ておきたい!となる作家さんであり、作品なのだ。
熱量が凄いんですよね〜
浴びせかけられるって感じ。
コラージュ的に重ねていく重厚感は、まさにご自身の言葉通り「あらゆるモノは、画材である」という一言に集約されている。
一番印象的な作品に「家系図」があるが、今回も直に見て、そこに重ねられている「何代にも渡る人の系譜」が、ず〜んと深く濃く・・・太い注射器を向けられたような気分・・・怖いし嫌だし、痛そうだけど、でも、それ、避けて通れないんだっていう覚悟を突きつけられる・・・
人間一人が生まれてから死ぬまで、1日1日、何年も何十年も積み重なるもの・・・しかも、自分の前に親、そのまた親、そのまた親・・・と自分がここに生きてるってことは、その前にず〜っと積み重なった「人の営み・命の営み」がある・・・
あの長い廊下にずら〜〜っと並ぶ分厚い分厚いスクラップブックは、今この世に生きてる人の一人一人の背中に、これだけのモノがずお〜んと乗っかってるんだなぁっていう実感が迫ってきました。
あんまり好きじゃないんだけど、でも、とても気になる存在・・・
やっぱり、見に行ってよかった展覧会でした。