映画「ブルー・ピリオド」

directed by 萩原健太郎
Starring:眞栄田郷敦、高橋文哉、板垣李光人、桜田ひより、中島セナ、兵藤功海、
三浦誠巳、石田ひかり、江口のりこ、薬師丸ひろ子

「マンガ大賞2020」を受賞した山口つばさによる人気漫画を実写映画化し、空虚な毎日を送っていた男子高校生が情熱だけを武器に美術の世界に本気で挑む姿を描いた青春ドラマ。

高校生の矢口八虎は成績優秀で周囲からの人望も厚いが、空気を読んで生きる毎日に物足りなさを感じていた。苦手な美術の授業で「私の好きな風景」という課題を出された彼は、悩んだ末に、一番好きな「明け方の青い渋谷」を描いてみる。絵を通じて初めて本当の自分をさらけ出せたような気がした八虎は、美術に興味を抱くようになり、またたく間にのめりこんでいく。美術部の森先輩（桜田ひより）、思いのままに生きてるようでその実、刹那的な想いで苦しんでいる同級生のゆかちゃん（鮎川）、そして生まれて初めて出会った本物の天才、高橋（板垣李光人）らに影響受けながら、また、言葉少ないながら、美術の本質を語ってくれた教師（薬師丸ひろこ）、予備校の指導者（江口のりこ）らに影響を受けながら成長し、そして、国内最難関の美術大学への受験目指す。

原作漫画未読、アニメ版も未読ですので、細かいストーリー展開とか原作を知ってる人からすると、全く印象が違うのかもしれないけど・・・
私は絵は全く描けないですが、こういう「美大を目指して」とか「美術大学学生が主人公」とかのドラマ、結構好きなんですよね。絵画からのインパクトとか、一つのテーマに対して、どんなアプローチがあるのか、こうくるか？　こういう手があったか？　とか、着眼点とか視点、世界観とか、言葉を尽くして説明しようとするとかえって邪魔になってしまう。言葉を駆使するよりも、まず、その作品を見たときの受ける印象、言葉に頼らない、直感にストレートに響く衝撃・・・それって、自分自身を知ることであって、言葉は不要な世界を知るってことなんですよね。
　　とはいえ、美大入試には、線引きがあって、合否がある。
それって大いなる矛盾でもあるけれど、でも、厳然とある現実。

　演じる・・・もそういうことかな、眞栄田郷敦さんて、演技がうまいとかどうか・・・というそういう判断基準じゃなく、言葉じゃないところにこの人の魅力ってのがあって・・・存在感という言葉でくくってしまうけど、なんか「人の体を超えたとこに出てくる何か」が魅力なんじゃないかと・・・言葉じゃないところ・・・だから、言葉で言い表すことがそもそもできない種類なんだろうけど。
　　すごく年齢重ねていくのが楽しみな役者さんだなぁと思ってます。

さて・・・審査のところで、会田誠さんが出てたの、思わず、笑ってしまった（苦笑）

江口のりこさん、薬師丸ひろこさん、桜田ひよりさん、この年齢もタイプも全然違う三人の女優さんがそれぞれの持ち味を生かしていて、良い配役だなぁと思った。