「えんぴつで書く百人一首」
我が家はここ数年、お正月に家族で「百人一首大会」をするのを楽しみにしていた。
三年連続、私が、クイーン!に輝いている。
脳出血の後遺症で失語症のある夫の、自主リハビリに何をしたらいいか。
訪問リハビリで言語聴覚士さんに来ていただいてるが、回数も時間数も少なすぎる。
休職中で家にいる時間が長いのだがら・・・
といろいろ考えてる。
退院当日からずっと続けている、タブレットに書き込む日記も自主リハの一つ。
そして、最近、頑張っているのが「えんぴつで書く百人一首」
薄字で書いてあって、それを鉛筆でなぞって書くようになってるもので、読む練習、書く練習になるけど、でも、独特の読み方もあるから、すごくハードル高いだろうと思う。
何度も何度も読み直してもらっている。ほんと、よく「キレないな~」と私の方が感心するけど・・・
この「もう一回! やり直し!」というのは、他人だと言えないだろうなぁ、身内だからこそ・・・だろうな。
「百人一首って、お正月にやってたの、憶えてる?」
と聞くと「やってたなぁ」と懐かしそうに言う。
そうだよ、今年の元旦もやろうとしてて、でも、私がちょっと体調不良で熱があって(今から思うと、もしかして、あれ、コロナだったのか??)、その後、あの地震があって、結局、百人一首どころじゃなくなった・・・・ってやらずじまいだった・・・
彼の十八番(おはこ)の句がいくつかあったけど、残念ながら、それは今は白紙状態。
ただ、何度も何度も読んでると、「これって、みんな取ってたよね」とか、「これって狙ってたよね」とか、すっと口にすることがある。
脳出血になって、失語症の後遺症があった・・・という、とある大学の先生が、この「えんぴつで書く」シリーズで、リハビリをなさって、復職されたという話もネットで読んだこともあって、夫にどうだろうと買ってみたのでした。退院直後は難しい・・・と匙投げた状態だったんだけど、今月に入って、もう一度もちかけてみると、「やってみようか」という返事だったので、今、頑張ってます。
本人も「自分は仕事に戻れるんだろうか」ということでは、すごく気持ちが揺れています。
定年まであと少しという年齢的なこともある。
私たちには関西に実家があるし、子供達も独立してるし、たとえ仕事に戻れなくても、何も困らないかもしれないけど・・・でもね、「休職」できる制度があるんだし、今は、猶予時間をもらっているのだから、たとえ、復職できなかったとなってもいいから、百人一首マスターになってほしいかもって思ってもいます。
でも、一緒につきあってる私も、何度も何度も同じ句を読むわけで・・
これはもう、最強でしょう!!