年寄り笑うな行く道だもの…とはいえ、笑いとばさないとやっとれんよ。 ~そうか、わかった気がする~
我が家、再々異臭が漂う。原因は何となくわかってる。1階のとーさま専用のトイレからである。
家を建てた際に24時間自動換気システムなんてものを採用したが為?
1階の臭いはもれなく、何となく、まんべんなく、くまなく…家中に拡散されていく。
ここ数年怖くて開けられなかった謎の空間を、先日義弟夫婦や子ども達家族総出(相方はケンガイノーコメント男ゆえ不参加)で退治した。
さすがにトイレを義妹にさせるわけにはいかない…覚悟を決めてマスクと手袋を装着。
一気に中の物たちを『トイレ』と書いて広げた新聞紙の上にどんどん出していった。
無の境地・・・。
薄い雑誌、カレンダーを月毎にめくって破った紙の束、謎の瓶、謎のパンツ、確実に使用済みと思われる紙パンツ、パッド、なぜかキッチンペーパーそれもbefore&after(と思われる)、襟袖汚れ用洗剤、衣類用漂白剤、どんどん出てくる謎の物体たち
明らかに紙類と分類されるものは避けて、とにかくゴミ袋に入れていく。
一つ一つ追究したい。なぜ使用済みパッドをそのまま置いているのですか?
なぜそのキッチンペーパーには色がついているのですか?
なぜ?なぜ?
・・・でも、自分もこうなっていくのかもしれない。
段々と動くのが億劫になり、汚れていても気付かず、臭っていても
気にならず、それが自分の当たり前になっていくのかも。
思えば不憫ではあるのだ。
キッチンペーパーをロールから破り、丁寧に半分に畳んで隠すように収納しているとーさま。想像でしかないけれど、きっと紙パンツの中に敷かれているのだろう。まだそれをトイレに流してはいけないという理性?はあるので、その行為自体を止めることはできない。
とーさまなりの『いいこと思いついた♬』的工夫なのだろうから。
大掃除の後は、とーさまも快適に歩行器であちこち移動しやすくなったようで、何なら歩行器を犬のように引っ張りながら(使用方法間違えてる)
後ろ向きに移動しているのも目撃した。
杖移動よりは安定性もあり、歩行器グッジョブ!このまま我が家にいてほしい。
さて、それから10日ほど経つが、相変わらず我が家の異臭は消えない。
きっと原因はあそこだ。
1階トイレの中を覗いてみる…棚の扉をスライドさせてみる…
はい!ありました。
使用済みパッド数枚、それも広げたままで。
色付きキッチンペーパー、それもご丁寧に畳んで、また使いますよーという意志表示まで見える状態で。
ちょっと朝から殺意までわきそうになりつつ、ゴミ袋につっこみ
『においの元になります。その都度捨ててください』的なメモをそっと棚の中に添えた。
高齢者は何でも捨てられないものなのか?そういう汚物収集癖があるのか?これは介護認定を待つ間に地域包括の人に一言相談した方がよいのか?
頭の中をいろんな思いがぐるぐるめぐる。
紙パンツは一枚当たり確かに安い値段ではないかもしれない。
では、少しでも単価の安い物なら、もう少しこまめに穿き替えてくれるだろうか。
ドラッグストアで、紙パンツやパッドとにらめっこをする。
とーさまが使用しているものは7回分吸収できるのね。私が手にしたこの薄手の物は2回分なのね。4回分もあるのね。
ン?なんだこの回数。
そこでわかった気がした。
とーさま、もしかして、この7回分という表示を見て、7回使わなきゃダメとか思ってる?だから干して7回律義に使おうとしてる?キッチンペーパーはもしかして、野菜や魚の水気取りのごとく使用済みパッドをはさんでた?
夕方再度トイレを覗いたけれど、とりあえず、ゴミ袋的なものがトイレのそばにあったので、今日のところはメモについて理解したのかもしれない。
なかなかセンシティブな内容で、それも異性で、血の繋がりもないただの同居人にこれからもトイレ事情は話したがらないだろう。
いや、私
アナタの人工肛門のお世話したじゃない?
その話はまた今度。