54歳人工関節入れるの巻 その3
その後一般の保育園に保育士のパートとして就職するわけだが、子どもを抱っこして立ったり座ったり…水道の蛇口は低い位置にあるから変な中腰。テーブルや椅子は子ども達が簡単に動かせないよう、ある程度の重みはある。
配属先は一時預かりの部屋だったから、基本毎日メンバーが異なる、新入りの子は何時間でも泣く…自ずとおんぶや抱っこの連続、そのまま座ったり他の作業をしたり…
大抵の職員が膝やら腰やらを痛めるのだが、元々悪かったところに更に負荷がかかり
どんどん足が曲がっていくことになる。(いわゆるO脚)
そうして曲がった所に更に変な体重の乗せ方をするから、更に骨と骨の間の軟骨がすり減り、炎症をおこし、水がたまり…の悪循環。
整形外科に行ったりしても、水を抜いたりヒアルロン酸注射を打ったり、筋力トレーニングしたり、薬を飲んだり…
でも根本的にすり減った軟骨の再生治療は当時そこまで開発もされていなかったのか、話にもあがってこなかった。
数年の『中略』ののち、つい最近の仕事はその保育園での事務仕事として採用されたので、痛みを感じながらも無理なく仕事をこなせるはず…だった。
しかし、ここ数年の例の見えない奴に順番に感染する職員も出て、人手不足のクラスもあり、自然と『座っているだけでいいから…』と言われ現場に入る機会が増えた。
子どもの生の反応が返ってきて、現場は楽しい。でも、少し動くだけで膝がジンジン痛む。
子どもを床に座ったまま抱っこして、お尻をついたまま、いざるように移動するしかない。
こんな自分、役に立っているのだろうか?
歯痒さと悔しさと痛みと痛みと…
痛くて眠れない日もある。どちらを向いても膝を伸ばしても少し曲げても骨の軋みは誰にも伝えようがない、ただただ痛い。
もちろん正座なんて無理、和式トイレもトライしたことがあるが、無理だった。
ヤンキー座りができるキミ、膝を大切にね?
しゃがむこともままならない、結局立って子どもを抱っこするしかない…すると腰に負担がくる。
腰は腰椎がずれていて神経が狭くなっていたりで、これまた痛い…。
痛い しか書いてないな、自分。
できないことがある分、できることはやろう
みんながホッとできるような存在になろう
そう、心掛けて仕事をしてきた。
でも痛みに負けてしまった…
ある時、院内にMRIを置いているという整形外科に行き、現状を知りたいのでレントゲンなどを撮って欲しいとお願いした。
結果、両足とも変形性膝感染症の末期
「うーん、ここまできたら手術かな」といわれるレベルだった。
そして、今回の『手術に特化した』かなり有名な先生を紹介されることになった。
「術式は『骨切り』と
『部分的な人工関節置換』と
『人工関節全置換』ですね。」
背の高い爽やかなその先生はわかりやすくジョークを交えながら解説してくれた。
多分周りの人10人いたら、ほぼ全員その先生を推薦するだろう…くらいの先生で
実際お会いして話を聞いて、安心できたのもあり、
「えいやっ❗」と決心した。
それぞれのメリットデメリット
術後リハビリにかかるであろう日数
今の自分の生活リズム
諸々総合的に考えて部分的な人工関節でお願いすることに きめた!
つづく