【硬式野球】1部リーグ準優勝最後の最後までの健闘・応援に感謝の声止まらず

2024年10月7日 14:36

令和6年度札幌学生野球連盟秋季1部リーグ　9月23日　第2節最終試合
北海学園大学　―　星槎道都大学

【スタメン】

北海学園大学
1 (一) 金野颯汰（＝こんの・そうた/④・人文・札幌第一）
2 (三) 増田禅（＝ますだ・ぜん/④・法・北海）
3 (遊) 常谷拓輝（＝つねや・ひろき/③・人文・札幌静修）
4 (指) 南泰成（＝みなみ・たいせい/④・法・札幌光星）
5 (右) 中島柊（＝なかじま・しゅう/③・法・札幌日大）
6 (左) 川村亮太（＝かわむら・りょうた/③・経営・知内）
7 (中) 下向航（＝しもむかい・こう/③・経営・浦河）
8 (捕) 久保田廉太朗（＝くぼた・れんたろう/④・経営・札幌国際情報）
9 (二) 杉林蒼太（＝すぎばやし・そうた/③・経済・北海）
先発高谷舟（＝たかや・しゅう/③・経済・札幌日大）

星槎道都大学
1 (中) 菊地大翔（＝きくち・だいと/③・経営・旭川大高）
2 (左) 那波賢人（＝なば・けんと/②・経営・下関国際（山口））
3 (二) 田中銀河（＝たなか・ぎんが/③・経営・札幌日大）
4 (三) 福島一茶（＝ふくしま・いっさ/④・経営・函館大有斗）
5 (指) 可児陽康（＝かに・はるやす/④・経営・旭川龍谷）
6 (一) 千葉　大輔（＝ちば・だいすけ/②・経営・とわの森三愛）
7 (右) 門間健太（＝もんま・けんた/①・経営・星槎国際）
8 (捕) 木川幹太（＝きがわ・かんた/②・経営・鵡川）
9 (遊) 堀越颯太（＝ほりこし・そうた/④・経営・星槎国際湘南（神奈川））
先発佐藤爽（＝さとう・そう/④・経営・札幌山の手）

【スコア】

北海学園大学
高谷(4 2/3回4四球3奪三振6失点)
→小沼(1 1/3回0四球0奪三振0失点)
→工藤(2回2四球4奪三振1失点)
—久保田

星槎道都大学
佐藤(3回2四球3奪三振3失点)
→池田(2回1四球0奪三振0失点)
→西川(3回1四球3奪三振0失点)
→藤澤(0 2/3回1四球0奪三振1失点)
→伊藤(0 1/3回1四球0奪三振0失点)
―木川

【戦評】

9月25日(水)、大和ハウスプレミストドームで運命の戦いが繰り広げられた。本日で優勝校が決まるかもしれない。ドームに足を踏み入れれば、以前より緊張感が増しているように感じられた。

第二試合、東海大札幌キャンパス(以下、東海大札幌)対札幌大の試合。札幌大が5回表まで4対0でリードしていたが東海大札幌が5回裏に2点追加。7回表にさらに2点を追加し同点に追いつく。野球は本当にいつ何が起こるかわからないものだ。しかし、8回表に札幌大が3点を追加。結果として7対4で札幌大の勝利となった。
つまり、この次の第三試合で本学が勝てば、札幌大と順位決定戦、本学が負ければ優勝を逃してしまう。

三塁側には、全学応援団指導部とチアリーディング部が応援に駆け付ける。
「リベンジだぞ！」スタンドの野球部員から声が上がる。というのも、相手は春季優勝の星槎道都大(以下、道都大)だ。試合開始直後から、既に皆が手に汗を握る。

1回表、本学の攻撃ではヒットが出ずに1回の裏に突入。1番菊地のヒット、2番那波の送りバント成功に続き、3番田中の3ベースヒットが続き、菊地が還って来た。1アウト、ランナー3塁、1失点。しかし4番福島からの奪三振もあり、失点を1に抑えた。

2回裏、道都大の攻撃ではゴロ、三振と続き2アウトとなった。しかし8番木川、9番堀越とヒットが続き、1番菊地の2打席目はフォアボール。満塁のピンチが訪れる。1球目はストライク。2球目でバットの音がドームに響いた—が、ゴロで一塁に送球しアウト。道都大の得点追加のピンチを逃れた。

3回表、7番下向のフォアボールにより、この試合本学初の出塁。8番久保田の送りバント成功、9番杉林もフォアボールにより出塁。1アウト1･2塁で1番金野が初球からいきなり打った。レフト、キャッチャーの悪送球も重なり、下向と杉林が生還。金野も3塁まで走った。突然の逆転に本学は歓喜。さらに主将増田の2ベースヒットで金野も生還し、この回で本学は3得点。道都大と2点差をつけた。

3回裏には福島の安打もあったが、5回表までは両者譲らぬ展開に。
そんな中5回裏道都大の攻撃、1番菊地、2番那波の連続ヒット。ノーアウトランナー1･2塁。しかし、3番田中が打った。田中自身はアウトとなったが、菊地が生還、那波は3塁へ。さらに4番福島のフォアボールで1アウトランナー1･3塁に。5番大井の打席の間に福島が盗塁成功。大井はアウトになったが、6番千葉のフォアボールで2アウト満塁。そんな中7番門間の打席。1球目は空振り。しかし2球目でバットの音が響く。打球はスタンド近くまで延びた。那波,福島,千葉が生還し、門間は3塁へ。さらに8番木川の2ベースヒットで泣き面に蜂。門間も還ってこの回で5失点となった。その後9番堀越のヒットもあったが、1番菊地のゴロでスリーアウト。失点を増やさずに5回裏を終わらせ、グラウンド整備の時間となった。

3対6。3点差をつけられた状況で試合は再開。しかし本学は8回表までフォアボールでの出塁はあったものの、ヒットが出なかった。

一方本学の守備では、6回裏はダブルプレーもあり無失点。7回裏は1アウトで2連続フォアボールとなった後、8番木川のヒットが出たが、無失点。
しかし8回裏で2連続失策。ノーアウトで鈴木のヒット。そこに4番福島のヒットでまた1人生還。8回裏終了時点で3対7。4点の得点差を抱えて9回表へ突入した。

9回表1アウトの中、4番指名打者、南が4連続ボール。1アウトランナー1塁、打席には永島。連続ストライクで2球目から追い込まれたが、3回のボール、5回のファールで粘り、打った。しかし、ランナーと内野手が衝突。走塁妨害か、守備妨害か。判定は守備妨害となり、2アウト。

２アウトのプレッシャーの中、バッターボックスには関。3連続ボール、フルカウントの後にヒットを放った。繋がった。3塁に永島がいる。2アウトランナー1.3塁で7番下向。ストライク、ファールで追い込まれた。ここで試合終了か、永島が還ってきて得点追加か。ドーム全体が緊迫する中、第3球。バットにボールが当たった。行方は…ショートの方へ。永島が、永島が3塁からホームへと還ってきた。「やったぞ、下向がやったぞ」スタンドが一斉に沸いた。関が2塁へ、下向は1塁へと進む。ここで8番久保田。試合終了か、これ以上繋がるか。再び緊迫した空気が訪れる。ボール、ボール、ストライク、ボール…ボール。フォアボール、満塁だ。

しかし、これ以上は還って来られなかった。同点に追いつけず、9回裏に入らずに試合終了。本当に惜しかった。最後の打球はファールフライだった。今年のⅠ部秋季リーグの本学の結果は6勝4敗、道都大と並んで準優勝であった。優勝は7勝3敗の札幌大学(34季ぶり22回目)。惜しくも道都大のリベンジは果たせず優勝とはならなかった。

試合終了の瞬間、スタンドの部員から「ありがとう」の声があがり、拍手が沸き起こった。道都大相手に最後まで戦った選手を讃え、感謝の言葉を伝えていた。他の部員も続いて「ありがとう」と言って手を振った。選手が整列し「応援ありがとうございました」と感謝した後も、スタンドからの拍手と「ありがとう」の声はしばらくの間、絶えなかった。全学応援団指導部、チアリーディング部も、本学の健闘を讃えた。すると今度は「応援ありがとう」の声があがった。本学一丸となって戦ったⅠ部秋季リーグ。惜しくも優勝することはできなかったが、最後は感謝の言葉に溢れて幕を閉じた。

(※選手名は敬称略)