ハルサメとナッツ5 淫夢と妖夢の間で
ハルサメとナッツ5 淫夢と妖夢の間で
毎回とは限りませんが今作はエログロ描写や官能描写を多大に含みますので20才未満の閲覧はご遠慮してくださいね♪
なお現実と烈しく乖離している部分が多いですよ
あくまでもフィクションでさえないデタラメですから。
私はここに来てまだ1週間ほどしか経っていないけど美味しそうな男子は3人ほど目をつけている。
「美味しそうな、ってどんな奴やねん、心に常に邪悪な性欲を溜め込んでいる奴か、あのイケメン、生徒会長だったんだけど、あいつみたいなのを指すのか?」
いきなり後ろからナッツ、こと夏野明美が声をかけて来た。
身長が165mもありながらさらに性的な発育の方も良くてバストは余裕でDカップ以上はあるだろう。正面から見た時の胸からウエスト、腰にかけるラインが素晴らしくウエストの締まりが言葉でも言い尽くせないものがある、特に股間には美味しそうに膨らんだマ〇〇ーの真ん中を縦にはしる一本の溝を夢の中で見てしまった少年の10人の内9人は確実に夢精してしまうだろう。そしてその圧倒的な量と粘り気に驚いてしまうかもしれない。
「いや、今時そんな純な奴いないし」
ナッツは右手のひらを左右に振って全否定した。
「昨今、エロゲとかAVとかネット配信でエロ本自体廃れつつあるから若い中坊でも毎日2〜4回はシコっているからシャビシャビのしか出でこないよ」
奴、ナッツははっきりと言い切った。
しかし私は知っている。一部ではあるか今の男子にもまだ純な奴がいるってことを。
私はある日、ある少年の前に全裸であらわ彼の胸元に泣きながら抱きついた。上向きに勃っていたそれはみるみる大きす膨らみ激しく脈打ちながら濃い、黄色っぽいゼリー状の精液を永遠と思える時間解き放っていた。
「それ全部回収できたの?」とナッツ。
「うん、自分でもわからないけど半分ほど頂いてあとは残して来た」
もったいない気もしたけど私ごときが全部喰らって良いかどうか迷いがあったのかもしてない。
「まさかとは思うけどその少年に対する同情?それとも謝罪の気持ち?」
珍しくナッツは私に真剣になって問い詰めて来た。
前者にしろ、後者にしてもそれは淫魔としては大失態と責められても仕方がないことだ。しかし私の中では別の考えが芽生え始めていたのは確かだ。
もちろんその後私は姿を変えシュチュエーションを変え彼らを誘惑して射精の快楽だけを与えて精液はしっかりと回収している。
「ある少年は私が擬態をした自分の実の妹を犯して夢の中で私の中に大量に精液を放出した」
「またある少年は私が擬態した自分が好きな娘を襲いその娘の体の中にたっぷりと精液を放出してくれた」
「その後彼らはどうなったの?」
ナッツは真顔になって私に問い詰めて来た。
「やだなあ、私は淫魔よ、そんなことで罪悪感なんて感じるわけないじゃない」
私は誇張でもなんでもなくそう言い切れたと思う。
夢の中で実の妹を陵辱したとして、その少年が自分の実妹に対して気まずい思いをしたとしてもそれは彼のせいではないし男として生まれたからには当然なことだ、もしかしたら妹の方だってそれを望んでいたのかも?と思い彼女の心の中を覗いてみたがそんなことはなく彼女が兄に求めているのは単に安らぎだけだった。
「それで、その少年の妹になりすまして襲わせて強姦させて精液を吸い取ったの?」
ナッツの問いにさすがの私も首を横に振るしかなかった。
「じゃあ好きな娘になりすましたハルサメを無理やり犯した少年は?」
これにも私は首を横に振ってしまった。どうやら私はなりすました女の子に入れ込みすぎる欠点があるらしい。
しかもその娘が思い込んでいる男は逆にその娘には無関心だったりする。
「なんだかんだ言ってあんたは淫魔として致命的な欠点を持っているんじゃないの?」
まさか悪友のナッツに指摘されるまで自分の最大の弱点に気が付かなかったとは思わなかった。
「で、その美味しそうなご馳走はどうする気?ほかっておいても彼らは自慰行為に目覚めるだろうし、そうなったらあんたの出番なんてなくなるんだよ?そうでなくても他の淫魔に横取りされるのがオチじゃないの?」
ナッツに指摘されるまでもなく私は餌となる対象を少しずつ失いつつある。
「あんたは馬鹿正直なんだよ、そんなことお構いなしに誘惑しまくれば、あいつらの欲望はさらに膨れ上がってwin-winの関係になれるだろうさ」
「それで夢の中と現実の区別がつかなくなって実の妹や姉、はたまた実の娘に手を出すバカな男になっても?」
私は自分が何を言っているのかわからなくなって来ている。
そう言った性犯罪が増えれば増えるほど私にとっては都合の良い美味しい話なはずなのにどうして後ろ髪を引かれる気分になるのか?
「もう、ハルサメってやつは鬱陶しい淫魔だよ、ある男が街中で自分が好みの襲うのに都合が良さそうなガードの弱い女の子が目をつけられたとする、公園の暗闇の中で襲われてレイプされた、これって襲われた女の子に落ち度があると思わないか?少なくともそれがこの国の正論とかいうやつじゃないの?」
確かに言われてみればそんな気がする、いや、少なくとも今までの私ならそう考えていたはずだ。
私は被害者に1ミリも同情しないし襲われて当然だと思っていた。なんならそれで男が女に対してハニートラップを仕掛けて来たせいだ、とか枕営業に失敗しただけだろうと罵ってもそれも正しいと信じていたと思う。
「原因はあの転校生か?確かにあの転校生に会ってからあんたはおかしくなったよな」
ナッツに言われて自分自身に驚いた。確かに彼女を目の当たりにしてから自分自身に大きな変化が生じた気がしてならない。
「なんならあいつをやっちゃうか、この世から生命の炎ごと抹殺しても良いし、岡浜咲、あいつを陵辱しまくって精神的ズタズタにしてもうこの学校のセンコーどもはもちろん、あんたにも逆らえなくするってのもありだと思うよ」
「やめて‼︎」
私は自分でも信じられないほどの大声で叫んでしまっていたらしい、周りを歩いていた十数人歩いていた男女の学生が立ち止まり私を振り返って、また歩き始めた。
私には私はもちろんの事、男性教師らに向けられた殺意がその場にいた女性教師達にも向けられるとは思ってもいなかった。
「だからあいつの思い込みだって、飛んで火に入る夏の虫だったんだよ、下手すりゃあ、殺されても文句ひとつ言えない状況だったんだよ」
ナッツは言った。でも私が言いたかったのはそんな事じゃない。
私を守るための理由が欲しいわけじゃない。もちろん私は人間じゃない、だからこそあの転入生、岡浜咲、彼女の胸の内心の中を知りたいと思った。
「ところで浜丘原発の調査の件はどうなっているの?」
私はナッツに対して聞いてみた。
「どうも全てが中央リニアのためって感じかな?原発って一定期間に一度は炉を停めて定期点検に入らなくちゃいけないから、電力の安定供給のためには実際の需要電力の2倍以上の合計発電量が必要なわけなんだけど、リニア運行のために必要な消費電力を考えると3号炉〜5号炉だけじゃ足りなくて、やっぱり1号炉と2号炉の再稼働が必要になってくるみたいだよ」
ナッツはあからさまに別のことを考えながら今の浜丘原発の状況を説明していた。
「何か他に気になることでもあるの?」
私がそうきくとナッツは急にハッとしたような表情になり、私の顔を一瞬だけ見たがすぐに視線を逸らせた。
「いや、なんでもないそれで新設予定の6号炉の件だけど一応は建設の予定は進められているんらしいんだけど設計の遅れや資材の調達の問題もあってリニアの本格運用にさえ間に合わないこともあって先延ばしにされるみたいね」
それだけを言うとその場から離れようとしたナッツだったが一言行くわえた。
「もうあの岡浜咲って娘には関わらないほうがいいかもしれない」
苦しげな表情をしてナッツは言ったが少し間を置いて続けた。
「彼女の過去を色々調べてみた、そしたら彼女は5才の頃からすでに実の父親から性的虐待を、そして7才くらいに母親が離婚後して再婚後も今度は義父に毎日の様に性的な虐待を受けていた、そして母親がその男と離婚し、また再婚した相手の男義父にも同様に性的虐待を受けている、そして今母親が付き合っている男や学校関係者にさえ・・・・」
ナッツはそこで言葉を切った。『もうここから先は言わなくてもわかるでしょ?』と言いたげでもあった。
おそらくは最初の実父も最初の義父とも2番目の義父とも、そして今の母親の愛人とも関係は続いている。いや、正しくは4人の男から性的暴行を受けていることになる。
もちろん彼らが相手の存在を知らないわけがない母親の相手4人が寄ってたかってたったひとりの幼い少女を肉便器としてシェアしていることを意味している。
「それから、その岡浜咲は前の学校でも、その前の学校でも問題のある男性教師の餌食にされていたそうだよ」
「待って」
立ち去ろうとするナッツを私は思わず呼び止めた。
「彼女は私がこの学校に転校して来て最初の契約者だからね、当然最後まで面倒はみるよ」
私が言った時が既にナッツは彼女自身のおりものの匂いだけを残して姿を消していた。
私が渡り廊下を歩いていたら放課後の視聴覚ルームから絹を引き裂く様な泣き叫び声が微かに漏れて聞こえてきた。完全遮音のこの部屋から漏れてくるなんて大層大きな叫び声なんだろうな、と思いながら中を透視すると岡浜咲は5人の男、いや男性教師に視聴覚室の本来ならプロジェクター乗せる机の上が取っ払った上に横たわらせられて陵辱されていた。
もう何回出されたか見当もつかないほど彼女の胎は3人の男たちが彼女のアナに差し込んだ精液で満たされて大きく膨らんで今にも破裂しそうな気さえする。しかしその下腹部は呼吸するかのように膨張と収縮を繰り返している。
「なんだ、生徒はもう下校時間のはずだぞ」
その先生のひとりが私に言った。
「その生徒を拉致して淫交に及んでいるのは誰たちですか?」
私は今回はセーラー服を着ていた。こんな奴らに見せる身体、裸体はいくら淫魔と言われている私でも持ち合わせていない。
「制服越しにヤるのが趣味なんでしょ?」
私がそう言うと彼女浜岡咲のセーラー服の紐をはずして開かれた胸元から両腕を突っ込んでフロントホックのブラを外して豊満な両乳房をもみしだいていた男がいきなり私に飛びかかって来て押し倒し、馬乗りになった。
すぐに逃げられるように後ろに飛び退く体勢をとっていたはずだったが足が金縛りにあったかの様に動けずに、床に釘付けとなって、私の体は後ろに転倒をして後頭部をしこたま強く打ち付けてしまっていた。
たちどころに私のセーラー服のスカートはめくり上げられて薄い透明な毛におおわれたピンク色のマンゴーが姿を晒し出した。
なんの不思議もない、私が下着を着用していないだけの事だ。
そしてその男は私の予想通り私の半熟マンゴーに自分のものを突き刺すと勢いよく腰を振り出した。
そこまでは想定内、彼らは全員私のハニートラップの網にかかっている。
想定外だったのは他の2人の教師が転校生、岡浜咲から離れようとしなかったことだ。彼らは私のハニートラップにかかっていたわけではなかった。
「だから警告したのに!」
そう叫んで視聴覚ルームの中に突然セーラー服姿で出現したのはナッツだった。
「おい、もっとうまそうな奴が入って来たぜこいつは俺が頂くとしよう」
ふたり目の教師が言うとナッツもあっという間に押し倒されてピンク色に熟したマンゴーに立派なモノをねじ込まれて身体全体を激しく揺さぶられ痙攣(けいれん)私始めていた。
いつもとナッツと様子が異常にに感じられる。目が虚でされるがままに体全体を揺さぶられて淫らな声を発しながら横腹を鷲掴みにされて、何発も何発も膣の中にドロドロの精液を出されている。
そして、このふたりの悪魔がいてもなおもひとりの教師は岡浜咲の腰から離れようとしないで腰を振り、いや、彼女全体の身体を揺さぶり続けて中に出し続けていた。
「はぁはぁ、やっぱり彼女、はぁはぁ、には何かが、はぁはぁ、取り憑いて、はぁはぁ、いる」
喘ぎ声と乱れた呼吸の合間混じりのにナッツが言ったセリフは信じ難かったがもう認めざるを得なかった。
男を狂わせる幼女、その彼女を支配している異形のモノの正体は成長した彼女の中に今もまだ存在している様だ。
「ねぇ、はぁはぁ、私たちこれ、はぁはぁ、からどう、はぁはぁ、なる、『あ“〜!』、はぁはぁ、・・・の?」
みだれた呼吸混じりに本当は私が伝えたかったのはこの学校の先生が原因なんじゃなくて彼女、岡浜咲に取り憑いた何かが原因なんだろうけれどそろそろ彼女、咲も限界に来ている。
「あ“あ“あ”ー〜ー」
首を激しく横に振りながら乱れる様に叫ぶナッツの下腹部か痙攣を起こした様に何度も震えるたびに彼女の顔がひきつる。
私も何度か意識を失い再び何か胎の中を鈍器に殴りつけられたような激痛に叩き起こされ、その激痛が激しさを増してゆき限界に達すると意識を失い、またさらに激しい激痛に叩き起こされ、その繰り返しだった。
『あらあら、さとみお姉様も夏野明美も大した事がないようですね』
そう聞こえたのは視聴覚室の四隅に設置されたJBLのモニタースピーカーから、続けて聞こえてくたのは奇妙な旋律のメロディど構成された曲。
3人の教師は私たちの胸の上に倒れ込む様にして気を失い、動かなくなった。
視聴覚室の中は凄まじいまでの生臭い匂いが立ち込めていた。
男性教師たちが私たちの中に解き放った精液の匂いじゃない、男性教師たちの太くて長くかたいモノに大きなストロークで数え切れないほどの高速なピストン運動で激しくこすりつけられ、粘膜を引き裂かれ削り落とされた、私たちの内臓からの激しく大量な出血と挽肉の臭いだ。
「動ける?」
ナッツがきいてきた。彼女の上の乗っかり気を失っている男はせいぜいが70kgあるかないかくらいだがそれでも今のナッツには身動きひとつ取れないようだった。
「私も無理かな、エネルギーが枯渇して体重も40kg切っている感じ」
私はなんとか気力を振り絞って答えた。
「40kg切っている奴なんてアニメの世界じゃそんなのザラだよ、そのくせ身長150で上から98•56•95なんてどんな骨粗鬆症中味空だよって、男が好みのスペックに合わせると大概そうなる」
ナッツはそう言いながら肩で息をしていた。
「それよりも岡浜咲はどんな状況?」
私の姿勢からは彼女の様子がまったく見えない。ナッツの位置からだと見えるかなと思ったのだが」
「不気味な笑顔で微笑んでるよ、彼女の状況からあり得ない事なんだけど」
ナッツはそう言うとやっとのことで首を持ち上げて岡浜咲を見た。「下半身から500mlを超える出血、それに伴う出血性ショック、そして大腿骨及び骨盤の骨折、そして・・・意識がないのが幸いだよ」
ナッツがそう言った途端に岡浜咲は上体を起こしてこちを睨みつけた。
「私はあんた達を許さないと言ったはずでしょ?」
いや、私達、一応コレでもアナたを助けに来たつもりなんですけど。
私は身動きが取れない身体でやっとの思いで言ったというのに岡浜咲ときたら体重が100kgを軽く超えていそうな巨漢の先生を軽々と床に叩き落として本来ならプロジェクターとかパソコンが載っていたはずの大きな机から降りて立ち上がっていた。ほとんど暗くて確認は出来ないが彼女の両太ももの内側を大量の出血がつたって床に流れているのは確かだ。しかし彼女は痛いそぶりをまったくみせていない。
「あらゆる神経という神経を丸ごと乗っ取られているのよ」
ナッツはやっと起き上がって私を見ながら言った。
「そいつは男の快楽と精液を奪い彼女からも快楽と卵子を奪って激痛だけを彼女の脳に押し付けて来た淫魔にあるまじきゲス悪魔だよ」
肩で息をしながら言うナッツを睨みつけながら岡浜咲は言い返して来た。
「この子は私と契約したのよ、『あんたをめちゃくちゃにした男の人生を台無しにする代償に私にあなたの身体を自由に使わせなさい』と言ってね」
「今、なんて言いましたか?」
思わず聞き返してしまった。この淫魔である私が言うのはなんだが私でも過去にそんな理不純な契約なんて結んだ記憶がない。
「なんか霊感商法みたいな淫魔ね」
ナッツの指摘に私は思わず納得してしまった。
「うるさい、小娘どもめが」
そう言いながら岡浜咲はすごい速さでナッツの前に瞬間移動をすると彼女の胸に左腕を突っ込んだかと思ったら背中から飛び出した左掌には血管がすべて引きちぎられた心臓が握られていた。
そして咲は薄笑いを浮かべながらその心臓を意図も簡単に握りつぶすように破裂させた。
素早く左腕を引き抜く咲、胸から大量の血を噴き出しながらその場に崩れ落ちるナッツ。相互に見比べていた私は思わず自分の上に乗っていた男を咲にめがけて投げつけていた。それは咲の身体に触れる前に破裂して視聴覚室全体に飛び散った。
「もう用済みってことかな?」
私は咲にきいた。
「どうせ私も生かしてこの視聴覚室から逃す気はないんでしょ?」
私はそう言いながら彼女、岡浜咲と向かいあった。
「最初に契約したのは咲ちゃんじゃない、咲ちゃんのお母さん」
「面白いことを言う子ねどうしてそう思うのかしら?」
やっぱり、とその時私は確信した。
「淫魔が手を出して、いいえ、契約をしていいのはもうすぐ二次性徴に入る頃を過ぎた男女のみ、女子とはいえ5才は二次性徴には早すぎる、だから母親と契約を交わした」
目にも止まらない速さで咲はさっき破裂させたばかりの男の腕の骨を3本、投げつけてきた。それが私の左胸と右脇腹、そして左太ももに深々と突き刺さった。
「ただの骨だと思ったら大間違いよ、そいつから滲み出している毒はあんたの身体中に流れ込んで全身を腐らせるんだから」
「母親と交わした契約はただ一つ力づくで彼女を陵辱して会社での上司としての立場を悪用して結婚を迫った夫に対する復讐、実父に自分の娘を犯させるというとんでもないクズな復讐を発案して実父の耳元でささやいた」
今度は咲は私の右胸に男の足の骨を投げつけて突き刺した。もう身体中に毒が回って痛いとかそんなこと言ってらえる状態じゃない。
「母親としてはにっくき男との間に生まれた娘なんて死んでも構わないような存在だった、それどころか子宮破裂で死んで欲しいとさえ思っていた」
私はその時に咲の両肩に両手を乗せていた。
今度は咲はナッツにしたように私の胸に左腕を突っ込んだかと思ったら背中から飛び出した彼女の手の中に全ての血管が引きちぎられた心臓が握られていてそれもすぐに破裂させれれたのを感じていた。咲は素早く腕を抜き私胸と背中に開けられた大きな穴から大量に血が吹き出しているさまを笑いながら見ていたようだった。
「でも咲ちゃんは死ななかった、懸命な救急医療の甲斐もあって一命を取り留めた咲ちゃんの親権を持ったまま協議離婚をした、父親が親権を手放した条件での離婚が成立したのは実の娘をレイプした事が重要視されたから」
「なんであんたはまだ生きているのよ!」
叫びながら咲は巨大化した両手で私の頭蓋骨を鷲掴みにして握り潰した。その割れ目から脳髄が飛び出しても私は死ぬわけにはいかなかった。
「そして母親はヤクザな男と家族や親族の反対を押し切って戸籍上だけの結婚をした、『自分の娘を殺してもらい彼女にかけた保険金を山分けする事』を条件にして」
次に咲がとった行動は私の両眼に指を2本つきさしてつぶすことだった。
前が見えなくなったが咲のの存在は確認できた。私は彼女の肩から両手を離した。
「しかしその男も次の男も最後の愛人も咲ちゃん、あなたの魅力には勝てずに殺害よりも陵辱することを選んでしまった、犯行はそのうちにばれてその男達は逮捕された、そうこうしているうちに咲ちゃんは第二次性徴期を迎えて初潮を迎えた」
私の腰よりも少し上あたりに激痛が走り、何かが突き刺さった感触はした。
私はそれが後ろ、背中側から深く突き刺されたナイフだということさえ気づいていた。
「そして貴様は咲ちゃんと契約を結んだ、だけど残念だけどその契約は無効よ」
私は高らかに宣言をして左手を差し出して人差し指を立てた。
「契約者の精液や卵子をすべて奪い尽くしてはならない」
これはマジいちばん重要視されるべき条項だ。
なんでもそうだが契約者にもある一定数の子孫を残す権利を奪ってはいけない。
そして2本め、中指も立ててみる。
「快楽のエネルギーは人間が子孫繁栄のために必要なモノ、これは脳内で発生される脳内麻酔のようなモノで特に女性には必要なモノ、これがないと女性にとって、性行為はただの苦痛と痛みしかない単調な作業に過ぎずしかもその脳内麻酔の分泌は男性に比べると緩やかで、それが脳内で分泌が始まって発生するのはきわめて遅い、だから女性から快楽を頂くのは行為が終わってから少しずつでいい」
「クソガキが偉そうに能書きを垂れてんじゃないわよ、マジでぶっ殺してやる」
そう言って咲は今度は男の足の骨をよりにもよって私の黄門様に突き刺してきた。直腸から先が骨の先から吹き出した濃硫酸で溶け始めている。
「ゆえに男の快楽神経を急いで刺激するのも性的サディズムに酔わせて乱暴な性行為に走らせるのは女性への苦痛と痛み、肉体的損傷を大きくするので禁忌事項、むしろゆっくりと遅く分泌されるように抑制する方向に持ってゆき熟性された精液を必要量頂くべき」
コイツは本当にまともな資格を持った淫魔なのか疑いたくなるレベルだと思ったけれど。
「ごめんね、こう見えても私は、Aランクの淫魔処刑執行官補佐なんだ、あんたがこの咲ちゃんにやった事はとてもじゃないけど看破できないし、あなたも気づいているでしょ?今ココにいる赤髪パーマのとっても怖いお姉さんの存在に」
私が言うとその存在は一瞬にして岡浜咲ちゃんの中から消失していた。
私が咲ちゃんを背負うとしようとしていたらいつの間にか肉体再生を終えて復活していたナッツが咲ちゃんの左肩を支えて私は咲ちゃんの右肩を支えて衛星軌道まで一気に飛び立つことにした。
視聴覚室の天井とか校舎はどうなるのかって?そんな事淫魔や悪魔である私、波瑠沙芽やナッツこと夏野明美が知った事じゃないし、ましてや巻き込まれた側の岡浜咲ちゃんには全然関係ないだろう。
今回もまたしてもナッツは静止衛星軌道上の粒子砲衛星、もとい淫魔砲衛星の乗組員にちょっかいを出して衛星内を淫交乱行パーティーに貶(おとし)めていた。
「もしかしたら次に狙われるのは日本の首都東京かな?」
そう言った私を見て岡浜咲ちゃんは何を思ってか急に吹き出し笑いを始めた。
クスクスと笑いながら私は彼女の心と身体に深く刻み込まれた傷が少しでも癒やされることを望んでいた。
『でさぁ、春雨、今度も無計画、なんて言う気はないでしょうね?』
いきなりナッツは鋭いところを突いて来た。
『いくらなんでも水星はもう懲り懲りですからね』
ナッツは念を押すように言って来た。
確かあの、最大のピンチの時に助けてくれたのはあの時のパーマのかかった赤毛の魔女。
『じゃあ今度はジュピターにしますか』
私が言うと彼女、岡浜咲ちゃんが少しだけ微笑んでくれた気がして少しだけ嬉しかった。
ハルサメとナッツ5 淫夢と妖夢の間で
終わり
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