飲むLGBT
うーん、なんで彼女いつもあんな反感ばかり買うようなことを言うのかなぁ。
今日も彼女、と言っても大先輩の女性議員なのだから大先生というべきか?
「先輩の言いたいことはわっかんない」
ついつい口にしてしまった。言いたいことはわかるけどなんだか他人から理解されようとしている発言とは思えなかった。
「生産性がない」
まあ確かに百合も薔薇もそういう点に関しては生産性がないという話もうなずける。
しかしそれでは夫婦というのは子作りのために結婚する男女のことか?って話になってしまうのだが決してそうではないんじゃないのか?
だって子供は生んでしまえば後はほかっといても育ってくれるというわけじゃないことくらいは誰だって知っている。しかしその誰だって知っていることを全く知らない国会議員や評論家、学者、経営者は意外と多い。そりゃ彼らは自分らの面倒は付き人や親があてがった使用人が行ってきたのだから親が子育てをするという感覚はゼロかもしれない。
実を言うと子孫を生産する(種付)といった行為のみが男女のペアが必要なだけで後は男同士でも女同士でも子育て自体は可能だ。かなり昔から人口授乳は可能だしオムツ替えなども同様だ。つまり男か女かは関係ない、必要なのは根性だ!(ドッカーン!w)、いや根気か。
つまり夫か妻のどちらかが育児をサポタージュすれば子育てはどちらかの大きな負担となる。
「でもさ、この国って育児は妻である女性がすべきで夫は育児に協力しなくてもいいなんて変じゃない?」
あたしは思わず目の前の先輩女性議員に対して苦言を吐露していた。目の前の大先輩女性議員は眉をピキピキさせた。おー怒ってる怒ってる。
「あなたは日本伝統の家長制度っていう言葉を知らないのかしらぁ」
はい想定内のお返事をいただきました。
「でもそれって女性は家にこもって育児洗濯炊事をこなせって意味ですよね?それのどこが女性が輝く時代なんですか?」
反応はないか、まあ間違ったことは言ってはいないつもりだがあたしの言葉の中の粗を探しているのかもしれない。
「だけど現実には専業主婦をやっていられるような既婚女性はほとんどいない、ほとんどが経済的理由でパートや就職をしている。しかし男性と同等の収入を得ている女性なんてほとんどいない、それは知っていますか?」
家では家事の大半を押し付けられて子供を家に預けられない時間は働くことを断念して育児もこなさなきゃならない、もう輝いている時間なんてないってのは姉夫婦や兄夫婦で痛いほど実感している。
「家長制度ってゆうのは実は高度成長期の幻想で実は最初から崩壊していたんじゃないの?」
すると先輩議員今度はあたしには全く理解できない屁理屈を述べ初めていた。ちょっとマジ理解できないのでここでは言葉にできないが要するに低収入な旦那を選んだ女が悪いとか、妻である女の努力が足りない、的な?
まあ準強姦犯罪の被害女性に対して「女性としての落ち度が・・・」とか言っちゃう人だから仕方ないっちゃあ仕方ないが。
「で大先輩に聞きたいんだけど、大先輩は自分はちゃんとやっているとお考えなんですよね」
クエスチョンはつけなかった。どんな答えが返ってくるかなんて判り切っていたからだ。「当たり前よ!」的な答え。
言っちゃ悪いが育児や家事をしているかしていないかなんて手をみればバレバレなんですよ。
「あたしのLGBTに関する意見を言いますね」
ここから先はほとんどがあたしのセリフなのだがわざわざカッコで括るのもめんどくさいのでト書き?にする。
あたしに言わせりゃ百合なんてのは合法にすべきだと思っている。むしろ思春期から大人へ成長する段階において必須じゃないかと思うくらいだ。
なんせあたしのような、いやそれよりの若齢な小学生高学年から中学生女子にとって異性、男性との接触は非常に危険を伴うと考えている。その予行練習として同性同士の軽いふれあいは必要なんじゃないだろうか?
どのようなボディタッチが感情や体の性的な反応を生むか知っておく必要があると思う。それを知っているだけでも伴星に対するガードは固めやすいのではないのかな?よくわからんが(^◇^;)
もちろんいきなり局部に接触するのはNGだしやったはいけない、やらせちゃダメなルールはわかってくると思う。言うなれば百合は男どもから見れば単なる見世物かもしれないがあたしたちにとっては安全な擬似恋愛体験だとも言える。
「そうきたか」
先輩女性議員はそう呟いたがあたしにはその意味はわからなかった。
「じゃあ薔薇はどうなの?それこそちんこのぶつかり合いで不毛だと思うけど」
ストレートな下ネタ語を頂きました!って「下ネタ語ではない」と閣議決定されたんだっけ?
断言して良い!ホモやバラのことをちんこのぶつかり合いなんて言っているような輩は一生女性の相手をしてはいけない。
なぜならそれの攻撃性を隠そうともしていないからだ。そんな奴はレイパー予備軍と断言したって良い。一生牢屋に閉じ込めておくか削ぎ落として欲しいくらいだ。
「あなた何を興奮してゼイゼイ言っているのかわからないけど誘うようなふりをする女性にも落ち度があるのよ」
ないよ、みんな普通に生きているだけだ。変なエロAVで変な知識に凝り固まったような奴らにとっちゃホモもゲイも薔薇もちんこのぶつかり合いだろうね、でも実際にはぶつかり合いもアナルもない手による処理などがほとんどだ、と昔読んだ漫画に書いてあった。いわゆる「やめて、オーギュ」って奴だ。中には「トーマの・・・」とか「11月の・・・」的なプラトニックな少年愛さえある。
「あなた結構ディープなのを知っているのね、でもハードなゲイだって実在するのよ」
いやいや、それは違う。それらは陵辱AVなどと同じで実際には犯罪行為に等しい。だってAVでやっていることの大半は犯罪ですよね?流石にそれは認めますよね?
しばらく無言で見つめ合うシチュエーションが続いた。何を固まっているのだろうか。
仕方がないからこっちからも振ってみた。
「あの、まさかとは思いますがレズや百合もエロAVみたいに性器や乳首を弄りあっているみたいな想像していませんか?」
なんか先輩議員の顔がみるみる真っ赤に染まってゆく。あっ、だめだこりゃ、全くそっちの知識が全滅だわ。あたしみた時なガキでも知っているというのに。
そりゃそれに近いことはするかもしれない、しかしほとんどがそこまでいかない、やばいやつと認定されたくないからだ。もちろん相手が男でもそれは同じだが男はなんか強引にねじ込んでくるような輩が中にはいるから厄介だ。
ことば巧みに甘いささやきでムードに飲み込まれて許しちゃうことだってある。そんな時に同性同士の擬似恋愛体験が役に立つと思っている。そっちの経験も浅く男の言うなりに深みに嵌ってお腹の中で受精したり変な病気の細菌を伝染されてからでは遅いと思う。
「よーくわかりました、先輩たちは右か左か以前にそっちに関する知識がまるでダメダメなんですね」
私は深くため息をついて先輩女性議員に軽く頭を下げた。女性議員でさえこうなのだからこの党の男性議員は『推して知るべし』という奴だろう。
この国のセクハラ、モラハラのほとんどが無知が引き起こした結果だろう。もしかしたら慰安婦問題や風俗嬢に対するハラスメントも同様無知の産物かもしれない。特に男性議員が自分らがどんな生物でどんな特性、攻撃性を自らが持っているのか全く理解していないんでしょう。
「はぁ、どっかにまともな男、いや女でも良いからいないかな?」
あたしは先輩議員と別れてから小さな声で呟いた。
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