アダルト版カレンダーガール6 亜希の拾い癖
アダルト版カレンダーガール6 亜希の拾い癖
カレンダガール5〜地中の怪鳥から派生したパラレルワールド続編ストーリーです
#20才未満閲覧注意
#SFっぽく
#ハタチ未満はご遠慮ください
#ハルサメとナッツシリーズ
#過激な描写あります
#エログロ注意
#波瑠沙芽とナッツ
#小説
この話はストーリーの都合上過激な性描写や暴力描写、及びグロテスク、パクリな表現を多く含みます。
20才未満の方の閲覧はご遠慮ください。
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@寒いのに親娘でヒトダマ釣り?
「つれるかー?」
河原で体育座りしている風間先輩がきいてきた。
風間達也という一応上司であり私の愛人扱いになっている。
まあ彼の娘さんである風間志乃さんが背中からマグナム44と云うレトロな拳銃で心臓を撃ち抜かれてお亡くなりになった時に冷静さを失ったのか両肩をそのマグナム44で撃ち抜かれたところを助けてやった恩義があるのだがなぜか私の方が彼の所有物になってしまっているらしい。
もっとも私も右肩を撃ち抜かれた訳だが黄金の左腕で投げた小石がその殺人犯の額を射抜き殺害してしまった。
まあその時に瀕死の重症だったが私が彼のズボンのポケットに入ったスマホを抜き出す時にアレと間違えて一発抜いてしまったらふたり共に何故かなんとか持ち直してしまったようだ。
それから何故か私と彼は入院中ずっと毎晩彼を襲い自分と交わっていたらしい。
らしいというのはほとんど記憶に残っていないせいなのだがいつも私からモーションを仕掛けているというのはどういうことだろうか?
「みてわからないの?」
とは言えまだ2月初めの6月と言えば日は登らずに真っ暗だ。
仕方がないから充電池式のランタンを砂利の間に差し込んだ竹竿、じゃない時価2万円の釣り竿にぶら下げて辺りを照らしていた。
すぐ左隣で同様体育座りしている私は間髪入れず返した。
さっき餌(エサ)を替えてから10分経ったからそろそろ餌を替えなきゃ。
私は釣り竿を引き上げ、糸についた浮きをつかむ。
その先の針には餌が・・・・・なかった。
どうやら餌(えさ)だけ食われたようだ。
実に器用な魚だ。
しかしどう見ても水深が私の膝(ひざ)までくらいしかなさそうな浅い皮で食い逃げされるとは、そんなバカよくいたものだ。
あ、ここにいたわ、先輩にただヤリさせているバカな女が。
しかし妊娠したらどうしようかな?
赤子の面倒なんて手間がかかりそうだし、だいたい私の見た目はせいぜい中学1年生、下手をすれば小学5、6年生に見えるほど童顔な上に背丈も低く、幼く見えるらしい。
確実先輩も私も青少年性交尾なんとか法といううろ覚えな法律で逮捕されて死刑だ。
ちなみにストレートの黒髪を胸まで伸ばしている。
そんな娘が中年のおっさんと肉体関係を持っちゃて大丈夫かいって?
私たちの上司である葉類智恵に言わせると「(偽)戸籍上は19才だからなんの問題もないらしい。
一応小田井工業高校を主席で卒業していることになっているがそんな学校自体が存在しない。
まあ私自身が身元不明で不法密入国者なのだが2005年6月1日生まれの19才で去年の3月に養子縁組で引き取った葉類亜希ということになっている。
独身じゃ養子縁組は無理だろうって?
細かいことは気にするな、葉類智恵は書類改ざんにかけてはこの国のNo. 1らしい、ちなみに2位は君たちの期待通り安〇〇三だ。
「暇だなぁ」
風間先輩。火のついた煙草を咥えながらさっきから川の流れに流される浮きをただぼんやりとみつめている。
まあコイツも魚に餌を食い逃げされても気がつかないだろうね。
「亜希よぉ」
間の抜けた声で声をかけてきたがこのエロ親父私のスカートを捲り(まくり)上げてパンツのわれめちゃんあたりを直に触ってやがった。
「ぁ、あ、いやぁ!何ですかぁ、風間先輩あ“〜!はぁ、はぁ、はぁ、」
思わず感じてしまい喘ぎ声を漏らしてしまう、もうパンツはぐしょぐしょに濡れている。
「こんな水深浅そな場所に魚いると思うか」
私に釣りのことなんてわかるはずないでしょ、でも大体ここ私が水の中に入ってもひざくらいまでしかいかないと思うんですけど。
私のパンツをぐしょぐしょにしてきた先輩はさらに執拗(しつよう)にわれめちゃんを攻めてくる、パンツを貫通して吹き出した液体が勢いよく大量に2メートル以上噴水のように噴き出して川の水面に注ぎ込んでいた。
すると見たことのない怪魚が7〜8匹目を飛び出して浮き上がってきて怪死していた。
「何でこんなところで私達釣りしてるんですかね?」
とうとう本音できいしまった。
「いや、亜希よお前はどんな毒をこの川に垂れ流した」
そんなこと言われても正直言って困る。
『あんたのせいでしょうが』と言いたかったがこの男はすぐに股間のマグナム44をおろしたズボンのチャックから引き抜き少女たちの股間にぶち込んで精液を撃ちまくる性癖(せいへき)があるという噂がある。
もっとも実際にはその被害が第3者に及ぶ前に私が抜いてやるのだが。
さっきから川沿いの道を歩いて行く通行人や通過するトラックの人達が怪訝な顔をして私達を見て行く。
そりゃあそうだ、私達が釣りをしているのは堤防ではなく川ん中のドマンん中、100メートル以上ありそうな川幅の中、たった2、3メートル幅しかない水の流れの横の小石の丘の上に、折り畳み椅子を置いてそこに座るならまだしも、体育座りをして釣りのような仕草をしている、親娘程歳の離れた男女二人組がランタンの光を頼りに釣りをしている姿を見かけたら、十人中九人がそいつらの頭を疑うだろう。
「絶対釣れないよね、何でこんなことしているの?」
案の定、この付近の住民と思われるご高齢の男性に声をかけられた。
どうやら目の前にぷかぷかと浮いている大量の怪魚の死骸が目に入らないらしい。
「此処っていつもこんなに水が少ないですかね?」
風間先輩はそのご高齢な男性にきいた。
「そりゃあこの季節はこんなもんだよ」
当たり前のように男性は答える。
「でも先々日は結構まとまった雨が上流の方、南アルプスの方で降っていましたよね」
先輩は確認するように言った。
「んー、そうだったかなあ、おぼえとらん」
男性はそう言い残すと立ち去っていった。
「先輩は何が聞きたかったんですか?」
私は一旦引き上げた釣り竿を再リリースすると立ち去ってゆく男性を見ながらきいた。
案の定今度はシューティングゲーム『ダライアス』に出てきそうなメカメカしいエビが釣れていた。
「ん、俺らがここでセックスするところを見てもらおうかな、って思ってな」
「しませんよ」
すかさず私。
「いいじゃねぇかよ、肉体的には血のつながりないし、入院中はあんなにもヤリまくっていたじゃねえか?」
「ありますよ、私には先輩の娘としての記憶がちゃんとあるんですから」
私は再びスカートの中に潜り込んでくる左手をつねりながら言った。
「だってよぉ、亜希は俺のことパパとかお父さんなんていまだに言わねえじゃねぇかよ、ほら亜希の肉体は俺のマグナムを求めてるんだろ」
と言いながら右太腿をツーと撫でながらスカートをめくり上げた。
「なにする、ボケ!」
私は思わず叫び先輩を両手で突き飛ばすと仁王立ちして彼を見下した。
私のわれめちゃんは盛大に謎の液体を風間先輩の顔にぶっかけていた。
それにしてもさっきからの怪魚の死体とか壊れたメカエビを見てよく私と交わる気になるものだ。
もっとも達也先輩の目には見えていなかったのかもしれないが。
ただひとつ言えるのはこんな時の私はすこぶる機嫌が悪い。
ヒーリングセックスどころかデスセックスになる可能性だってある。
一度連続婦女暴行事件が発生して被害者が二桁に達して機嫌が悪い時に運悪く私を犯そうとした馬鹿がいて力づくでねじ込まれてしまったことがある。
その時にそいつは私のわれめちゃんに無理やり自分の大事なものをねじ込んで射精しようとした。
だがその前に私のわれめちゃんはさっきのような謎の液体を大量に放出してしまい、それを全身に浴びてしまった馬鹿はその場で見たこともないようなグロテスクな生き物に変化して動かなくなってしまった。
かくしてその連続婦女暴行事件は迷宮入りしてしまった訳だがしばらくの間昼のワイドショーではその『奇怪な生物の死体』の話題で政治に関する報道がなくなてしまった。
「あー思い出したわい、確かあの辺でドデかいトンネル工事を始めるようになってから水が流れて来んようになったって噂だね」
立ち去ったはずの男性が背後からスカートを両手でめくり上げて言った。
「逝ったんじゃないんですか?」
と私、流石に見ず知らずの人間をいきなり突き飛ばせない。
「逝ったさ、ついさっき名古屋行きの始発『タキオン』の車輌の中で席と席の間に挟まれて、押し潰されたね」
唐突に訳のわからないことを言い出したな、と思った。
だけど彼が生きている人間でないことはわかっていた。あの怪魚やロボットエビと同様にこの世に在らざる存在だからだ。
『タキオン』って確か中央新幹線の東京名古屋間をノンストップ50分で結ぶ夢の超高速列車のことじゃ。
しかし私はそれを含めた車輌事故の話は聞いたことがなかった。
もしもそんなことが起きていたならお義母さんである葉類智恵からスマホですぐにメールか電話が入っているはずだからだ。
「最初のうちはメッチャ痛くて、メッサ苦しかったんじゃが椎奈とかいう名前のべっぴんさんに助けられてその豊満な胸の中で抱かれているうちに気持ようなって気がついたらここを歩いとったというわけじゃ」
そう言うと男性の体は消え私と同化していた。いや、私の中に取り込まれたと言った方が正しいか?
「今のは一体誰だったんだろうか?」
私の中に取り込まれたということは既に彼の生体はすでに命を落としているということだ。
今確かにそのご高齢な男性は『椎奈』と言ったような気がした。
少なくとも椎奈は私の親友であるJK国会衆議院議員である倶名尚愛と共に6時丁度に『真品川駅』発のリニア中央新幹線タキオン1号でこっちに向かってきているはずだが愛の乗ったその列車に何か起きたのだろうか?
疑問に感じたが今回は深く考えないことにした。
今回は警部直々にこの一級河川である『おおい川』の水量がやたらと減っている理由を探れと言う意味不明な命令だった。
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@アイドルと僕っ娘を拾ってしまったのだが
私にはちょっと変わった特技がある、死んだ人間の魂を自分の中に取り込んでしまうと言った類のものらしい。
『そんなのどっかで聞いた事がある、小説か漫画のパクリじゃねえか?』と思われるかもしれない。
だが事実そうなんだから仕方がない。
最初のオリジナルは誰だったかもはや覚えていないくらい私の中にはたくさんの人格と記憶があるのだがその中の1人が今私のすぐ横で白目を剥いて気絶している、風間先輩、こと風間先輩の一人娘である風間志乃だった。
彼女は胸を背中から拳銃で撃ち抜かれて死亡したのだがたまたま?その場に居合わせた私と合体して復讐して今に至る。
「本能寺の変」
ブツクサ言いながら風間先輩は起き上がった。
どうやら私が履いているイチゴパンツをみたと言いたいらしい。
「ところで先輩はどこまで見えていたんですか?」
一応聞いてみた。
さっきのプカプカ浮かんでいた怪魚の死体と壊れたメカエビの事をきいたつもりだったが。
「さあな、ところで先日お前らが騒いでいたカレンダーガールの件はどうなったのか?」
逆に先輩がきいてきた。
「えーとなんだっけ?」
すごい非現実的な話になるんだけど超リアリストの彼に言ってみたところで信用してもらえるだろうか?
「先輩さ、例えばの話だよ、先輩の部屋に飾ってあったポスターなりカレンダーに写っている女の子が突然そのポスターやカレンダーから飛び出して喋り始めたり部屋の中を動き回ったらどうする?」
先輩は私の話をしばらくは真面目に訊いていたようだったけど突然心配げな表情になり私の額に両手を当てて言った。
「お前デルタミクロンに頭でもやられたか?」
余計なお世話じゃ、と言い返したかったが彼は彼なりに父親として自分の娘に対する責任を感じているのだろうか?
あり得なかった。もしも親としての気持ちが1ミリでもあったら自分の娘を犯して白濁液を中に出そうなんて考えないだろう。
ちなみにデルタミクロンとは未だに亜種を次々と生産し続けるコロナウィルスのひとつの形態らしい。
「いや、そんなんじゃないし、マヂだし」
その後を続けて言おうとして私は諦めた。
ここまでの展開がまだマシな方でその後起きた出来事といえばさらに出鱈目な案件ばかりなのでどう話せば理解してもらえるのか皆目見当もつかなかった。
「大型トレーラーの前に飛び出した女子中学生がいてさ、お腹を前輪で轢かれ(ひかれ)て内臓がことごとく破裂して体外に飛び出してその直後にダブルの後輪で頭蓋骨を粉砕させられて脳細胞を路上にぶちまかされたかわいそな娘さん覚えている?」
「ああ、その子なら覚えている、遺体処理が大変だったと聞いた」
先輩は悲しげに言ったが彼は真実を全く知っていない。
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@肉体を壊された少女たち
「その子いや、その娘たちというべきかな?その霊、と言っていいのか魂みたいなものがふわふわと漂ってたまたま私のアパートの前を通りすがったんだけどさ」
先輩はさほど驚いた様子も見せずに私に言った。
「それでいつものあんたらの悪い癖で取り込んでしまったと言うわけか?」
「うん、まあ」
先輩はどこまで私の身体の造りに関して理解しているのだろうか?
私は短く答えた。
『あんたら』と複数形になっていたからだ。
そう、あの非番でアパートの前でタバコを1本咥えている最中に彼女と遭遇した。
もちろん火はついていない。
確か二十歳未満はアウトなことくらいは知っている。
通り過ぎてゆく彼女、いや、2人分の感触があったのにも関わらず妙な気がしたせいか私は思わず彼女達を呼び止めてしまった。
「どちらに行く気ですか?」
返事はなかった。
ただ2人からはどうしようもない絶望感だけがわたしに伝わってきた。
「その精神的ボディから想像するによほど大きくて重たいものに轢かれた(ひかれた)のかな?」
返事はなかった。
どうやらどうしてそうなったのかさえ覚えがないようにも感じられた。
私は大きく息を吸い込むようにして彼女達を自分の胎内に吸い込んだ。
目の前に展開されたDNAマップを元に彼女の体の復元を試みた。
なかなか上手くいったとは思ったがそのうちの1人は風貌は悪友の楓凛(ふう りん)が持っていた写真の娘に少し似ていた気がした。
身長が20センチ足らずにまですくすくと2人の少女は私の胎内で育ったが記憶の回復にまでは至っていなかった。
私はスマホで楓凛を呼び出すとアパートにまでむかえに来てもらえるようにお願いをしてみた。
返事は二つ返事でアパートまでにきてもらえる約束はできたけど彼女を待っている間に風間先輩からあまり感じの良くないニュースが飛び込んできた。
名古屋市内の国道23号バイパスで女子中学生と思しき少女が大型トレーラーに轢かれて無惨な姿を晒していると言うものだった。
「お前には少々えげつない光景だから無理してこなくても良い」
そう風間先輩は言ってくれたが私は別の理由でその現場に向かうことを拒んだ。
遺体の状況などから判断するとどう考えてもその事故現場は彼女らが命を落とした場所そのものだったから。
どうやら現場のガードレール付近に飛び込んだ彼女自身が書き留めたと思われる遺書が落ちていたらしいけど妙な話だとは思っていた。
ご丁寧にも住所と氏名が書かれてあったらしい。
しかも下着は上も下も身につけておらずあり得ない事に制服はきちんと着ていたらしい。
まあ確かにボタンは引きちぎられていたらしいが。
取り敢えずその娘たちを胎の中で育ててみた。
「本当にその遺書はその子が書いたものかな?」
とりあえず別の誰かが書いた線を考えた。
「おい、おい、遺書まで疑っていたらキリがないぞ」
なんて親父もとい、風間先輩は言っていたが筆跡鑑定をするまでもなくそれが偽物だっつうのは断言できた。
そもそも彼女が弾かれた場所は国道23号線のバイパス部分、自動車専用道路であり高架になっている。
築地口インターチェンジと竜宮インターチェンジのど真ん中、どっちから侵入したとしてもそんな場所を人が歩いていたら目立つ事この上ない。
しかもそこは彼女が住んでいる場所から13km以上は離れている。
普通免許はおろか原付免許さえ取得が不可能な中学生である彼女が利用可能な移動交通手段といえば公共交通機関のみ、上小田井駅から地下鉄鶴舞線を利用したとして上前津駅で名港線に乗り換えても築地口駅からかなり歩かなければならず、また上小田井駅から犬山線を利用して金山駅で常滑線に乗り換えて大江駅で降りたとしてもかなり歩かねばならずこれも除外。
ましてや金山駅からJR東海道本線に乗り換えて笠寺駅で降りたとしたらさらに歩かねばならない。
そしてさらに決定的な否定的事実は自己の推定時間が深夜の2時から3時の間だと言う事。
「電車もバスも動いているわけないじゃん!」
私は電話口で風間先輩に怒鳴った。
もちろんタクシーという可能性もあったがそんな深夜に女子中学生を特に理由もなく乗せるわけがなかろう、というわけでこの説もボツ!
「まあ普通に考えたら自宅付近で何者かに拉致されて事故現場で車外に放り投げられて、運悪く隣の車線を後ろから走って来た大型トレーラーに轢かれた(ひかれた)というのが正しいかも」
私は少しずつ大きくなる自分のお腹をさすりながらスマホ電話口の向こうの風間先輩に話していた。
まあ実際には私自身は自分の子は出産した経験はないのだけどこんなものかなとか思いながら中の様子は常に感じ取ることができていた。
身長は2人とも今の所30センチを超えたくらい、当然のことながら本物の胎児に比べたらやたらと成長は早いかもしれない。
「本当にそれは運が悪かったのか?」
電話の向こうで今度は風間先輩が疑問を口にしていた。
「それってどういうこと?」
私は訊き返した。
「普通はあの道を走る車の平均速度は70〜90km/h以上、轢かれたとしてもほんの一瞬であそこまでひどくミンチ状態になる事は考えづらい」
「要するに運が悪くたまたま轢かれたのではなくて止まっていた大型トレーラーの前に拉致するのに使っていた車から彼女を止まっていたトレーラーの前に放り出してゆっくりと動き出したトレーラーにわざと轢かせたと」
トレーラーもまたグルで何か証拠隠滅のための轢き潰し犯行だった可能性が出て来たわけか?
私のお胎の中で1人の方がピクッと動いた。何か辛いことでも思い出したのだろうか?
私はもう一度自分のお腹をさすってみた。
荒れた部屋の中で膝を抱えて泣いている彼女の姿が見えた。
ショートカットの幼い雰囲気を残した少女だったが彼女の表情にはとてもそれくらいの年齢特有の活発さは感じられなかった。
数十年分の辛い人生を送って来て疲れ果てた中高年女性のような眼をしている。
何が彼女をそうさせたのかわからないけれど私のお胎の中で成長するにつれてその表情が濃くなってくるという事は彼女は生前に、いや死去する前によほど辛いことがあったと予想できた。
どう慰めて良いかわからなかった私は彼女が膝を抱えている部屋に私の中にいる1人の少年を送り込んでみた。
もはや記憶は定かではなくなって来ているけどその少年のあだ名は確か『ユーキ』と呼ばれていたような気がする。
急に部屋の中に出現した彼をみて彼女は一瞬驚いた、いや、実は彼女よりももっと驚いたのは彼、『ユーキ』の方かもしれない。
「由紀?」
彼は尋ねた。
「うん、ユーキだよ」
「寂しかったよ、どこに消えていたの?」
由紀がユーキに問いかけた。
「でも1人じゃなかっただろう?」
『ユーキ』は由紀の耳元で囁いた。
「うん、有希がいた、でも寂しかった、でも彼女は本物じゃなかった」
「由紀、あたしはどうなるの?」
部屋の隅に置かれた机の上で立ち尽くす有希が呟いた。
「じゃああなたには私がつくわ」
そう言って私の中から勝手に『G』が飛び出して行って有希の体の中に入り込んだ。
元といえば『ユーキ(由紀)』も『由紀(有希)』も私たちの実験団体の中の1人、『G』が夢の中で見た登場人物だ。
それが何故ここにいるのかわからない、でもただ一つわかっているのは由紀も有希もただ生き返るだけでなく、私と同様に異能の力を発揮できそうなことだった。
そして2人の身長が80センチに達した頃由紀と有希はもう一度あの部屋に戻りたいと決心をした。
そこで私は彼女たちに仮想世界を与えてやることにした。
「それにしても妙だな」
有希の中に入った『G』がつぶやいた。
「私がユーキとしての由紀と出会い彼女は2人の教師に度に渡って強姦されて子を孕まされた」
その話は間接的に『B』に聞かされた記憶があった。
「そしてユーキは部屋の中に閉じこもり数週間後に悪阻(つわり)によって自分が妊娠させらていた事を知った」
そこでいくつか疑問が残る。
なぜ彼女の家族は娘の異常に気が付かなかったのだろうか?
部屋のドアに鍵をかけて何度ドアをノックしても彼女はひざを抱えたまま声を押し殺して泣いているだけだった。
妹はまだ小学生の低学年で何も出来なかったのはわかる。
ユーキ自身が2度にわたって強姦されたのはなぜだろうか?
もしも彼女を強姦した最初の理由はいわゆるなんらかの種の植え付けで、2回目の強姦はそれを孵化(ふか)させるのが目的だとしたら、それによってユーキは思考や行動を支配されていたとしたら、それでもまだ両親が娘の異常に気が付かない理由にはならなかった。
「私はここの世界に来て初めて知ったのですが亜希さんには倶名尚愛というご友人がいらっしゃいましたよね」
『B』が口をはさんできた。
「私の思い違いじゃなければですが彼女の能力は確か自分の願望を実現させる能力」
確かに愛にはその能力があった。しかしその能力は「病院襲撃事件」やその前の「レクサスカージャック事件」、そして「国立さぬきがわ学園人体実験事件」ではほとんど活かされることはなかった気がする。
「亜希さん、これはあくまでも憶測ですがもし彼女のそれを超える能力者がいたとしたら?強力な『願望達成能力』を持ったものの存在が由紀やユーキの抹殺を謀った(はかった)としたら?」
あり得ないことではない、しかしなぜそんな事を?
「あの時はかげで怯えていた由紀が勇気を振り絞って一時的にユーキの体を立ち上がらせることにとって転倒させて両親に気づかせる事が出来た、彼ら2人の教師にとって由紀の存在は想定外だったかもしれません、しかしもしも彼らふたりの教師がユーキの部屋を交代で監視していたとしたら『願望達成能力』でそのユーキが転倒した大きな音を気のせいとして両親をリビングに引き返させることが可能だったはず」
『B』はそういってからさらに続けた。
「あなたたちがお付き合いをしていた女子生徒の名前を覚えていますか?」
その問いに対してユーキも異世界の由紀も答える事が出来なかった。
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@胎内の仮想世界
私の胎内での肉体再生と言ってもビデオの高速再生みたいにあっという間に完了するわけではない。それなりの時間と労力を必要とする。
それに完全に死んだものを生き帰させることは不可能だ。
最低限のエネルギーと私の卵巣の中に卵子の元となるものが育っていなければ話にならなかった。
ある程度タイミングも合わなければいかないことだってある。
その日、私のアパートをたまたま通りがかった彼女たちの想いはたまたまアパート2階の外に設置された手すりで火のついていないタバコを口に咥えていた目の前を通り過ぎようとしていた。
普段の私ならさして興味を示さず、その想いも私の存在に気がつくこともなく、ただ通り過ぎていっただけだろう。
そうして行き場のないその思いは再び己の身体を失った場所に帰り、もう2度とその中に入れないことを知る。
グシャグシャに潰された自分の身体を目の当たりにして彼女達はどうするのだろうか?
しかし彼女たちの思いは私の胎内、いや、正確には卵巣付近に吸い込まれていった。
たまたまそこに排卵寸前にまで育っていた遺伝子情報がまっさらな卵子が2つ待機していたのはすごく幸運だったのかもしれない。
通常の女性の排出するグラーフ卵胞というのはその女性のパーソナルデーター、つまりDNAを中に内包して排出、排卵すると言われている。
言われているというのは私自信が専門家ではなく、しかも自分自身がその一般的な女性の常識が全く適用されないことを知っているから。
あくまでも他人から聞いた話なのでその辺は間違いだらけだという可能性が高いことも承知の上で聞いてほしい。
通常、その熟成が完了した卵子が卵管を通って子宮に下ってゆきその子宮内面に着床するまでの間に受精が終わっていれば妊娠することとなる。
そうだ。
要はその間にその女性が男性と性交渉をしていて受精する必要がある、らしいのだがそれでめでたく妊娠へと舵を切ることになるらしい。
もちろんらしいと言ったのは私にはその経験はないから。
女としての男との性交渉、早い話しがセックスをした事がないなんてカマトトぶる気は全くない。
実は今の記憶の主、風間志乃として父である風間先輩の前に出現してから自分が彼の娘であった頃の記憶を取り戻すまでの間、そんなことも知らないバカだった私は何度も、いや、両手どころかムカデの足でも足りないくらい何度も何度もやっちゃっている。
この国の法律だか常識的には『近親相姦』と言ってとても忌むべき行為らしい。
もちろん私が風間志乃としての記憶を取り戻して自分が実の父親と数えきれないほどの性交渉をしていまっていた時がつい当初は自ら死を選ぶことさえ考えていた。
それを思いとどませてくれたのはその当時私たちが関わっていたとある事件で知り合った私の親友であり、それ以上の存在でもある倶名尚愛、彼女のことだった。
「遺伝子的には親子の縁はないからかまへんで」
ということらしい。
まずは最初に私が彼と何回性交渉しても妊娠しなかったのか、それはもうクソ真面目に、笑っちゃうほど真面目に考察してくれた。
なんとなく言いくるめられた気がしないでもないが要は私の卵巣自体が普通ではないということらしい。
もっとも親友の愛自身も仲間でありブレーン的な存在である、リナとの検討の末に達した結論なのだろうが私が何回しても妊娠しないのはその特殊な卵巣が排出する卵子もまた普通ではないということらしい。
まあほとんどがそのリナという名前の天才幼女の考えだとは思うのだけれど。
そもそも私の卵細胞の中のDNAにはほとんどまっさらな白紙情報しか記録されていないのではないのか?という疑惑があるということらしい。
mRNAは今ののところ私の中に存在してはいるらしいがDNAそのものが不特定に多数存在するためにそこからコピーされるmRNAも刻一刻と変化をし続けているんじゃなか?という説も立ててくれていた。
上司であり、私が志乃としての生前実母親である葉類知恵に言わせると『まるでオカルトだな』という結論に達するらしいんだけれど。
「それで私の卵細胞は一体どこがおかしいのですか?」
と真顔で2人に訊いたことがあるんだけれど。
「いくら健全な男性の強い運動能力が高い精子が寄ってたかって押し寄せても受精することはない」
私の母親であり、かつ上司でもある葉類知恵に言わせると元々私の卵巣が排出する卵子は異常なまでに強固な膜で覆われていて並の精子じゃ突き破れないそうだ。
「一言で言えばもう最初から受精した状態で排出される感じかな?」
歯切れの悪い言い方をするなとは思っていたが警部はすぐに訂正をした。
「ただ誰とやっても妊娠しないというわけではなさそうだ」
「な、なんだってー!」
私と愛は同時に叫んでしまった。
「仮定の話なんだけどもしも地球人類のそれとは比較にならないほど強力な運動能力を持ち強固な皮を被った精子を放出する異種属の、それはおそらくはこの地球上の人類とは全く異なる種族なんだろうけどそいつと性交渉をすれば妊娠する可能性がある」
警部はそういうと深いため息をついた。
「まあこれは一般的な事象なんだけど」
そう前置きをして警部は続けた。
「普通の卵子は最初の1匹の精子の侵入を受け入れると自分を包んでいる膜を分厚く固く丈夫にして他の精子がもし侵入してこれないように防御してそのまま子宮の内膜に着床して妊娠が成立するわけなんだけどもそのそのやたらと強い精子を持つ男性と性交渉した場合はあどうなるのか考えたことがあるか?」
警部はいきなり言い出したがそんなことは普通は考えないだろうと思う。
「昔とあるSF作家がな、宇宙からやってきた機関車よりも強く弾よりも早く飛べるあのスーパーヒーローが地球の女性と性交渉したらどうなるのかをクソ真面目に考察したエッセイがあってな、きみたちならどうなるとおもう?」
あまりにも真面目に訊いてきたので私と愛は思わず吹き出してしまっていたのを覚えている。
「何馬鹿なことを言っているんですか?そんなの彼が絶頂に達しった時に地球の女性は彼の腕力で破壊されて射精した時に打ち出された精液で上半身が吹っ飛んでしまうじゃないですか?立派な殺人ですよ」
愛は笑い飛ばしながらシャレでもなんでもなくほぼ確実にそうなるであろうことは予想出来た。
「でも確かあの漫画作品には一時的に力を弱めるアイテムがありましたよね?アレを使えば?」
私はそのエッセイを知っていたわけではないが何と無く勘で答えてみた。
[ここ前後からラリーニーヴァンさんの短編集『無常の月』に掲載されたエッセイの盛大なパクリ、じゃない引用を含みます。]
「まあ確かにアレを使えば地球の女性がそのスーパーヒーローと愛の営みをしている最中に肉体を破壊されて命を落とすような悲惨な事故は防げるかもしれない、でもあれは一時的な効用しかないし彼の体から解き放たれた大量のオタマジャクシ、精子はどうなるのかな?」
「その精子は当然長生きするだろうからやがて排出される卵子と出会い普通にその卵子の膜を突き破って侵入して受精が成立するんじゃないの?しらんけど」
かなりアバウトな気もするけど私も同じ見解だった。
「じゃあ聞くけど取り残された無数の精子たちはどうなると思う?
」
まあ先を越されたんだからそのまま野垂れ死してもらうしか・・・『あ“』
私は心の中で叫んだ、地球人の卵子如きが多少分厚くして強化した程度の膜であの地球外生物の元気すぎて硬い精子の頭の突入を防げるわけがない。
「次々と無数の精子が突入してきて受精卵は跡形もなく破壊され尽くされるでしょうね」
なるほど地球の女性との子作りは無理ということか、私は妙に納得した。
「悲劇はそこでは終わらないね、その後行き場を無くした無数の精子たちが次はどんな行動に出ると思う?」
まあ他の卵子を求めて子宮の壁を次々と突き破って。
「その女性は子宮をはじめとする内臓破裂で命を落とすでしょうね」
少し想像するにはスーパーヒーローらしからぬエグい光景だ。
あっさりと警部は言うが問題はそれでは終わらないそうだ。
「たまたま近くにいた女性たちが次々と謎の妊娠をするだろうと続けているけど今回は関係ないからその件は打ち切りね」
警部はそういうと私を見た。
え?私が何かした?
「誰かさんの卵子がも強固な分厚い膜でもそのスーパーヒーローの持つ精子なら楽々破られる、そしてその後さらに強化された膜ならばその元気いっぱいな精子の乱入も防げる」
「しかも肉体的にも強固な方だから他の残ったオタマジャクシ達が胎を突き破って他の女性に迷惑をかける心配もない」
警部に続いて愛が納得したかのように言った。
「あんたの母親って妙な実験室で色々な種付けをされていたとか以前言っていたよね」
愛は私の目をまっすぐに見て言っていた気がする。
「その実験はあんた自身にも引き続き行われていたよね?それは成功したの?」
確かにその実験はある程度は成功したかもしれない。
しかし私の胎内からその受精卵はすぐに摘出されたのでその後どうなったかは私も知らない。
いやただ単に忘れ去ってしまっていただけかもしれないけれど。
「既に子孫を残すための目的を終えた後の実験でさらに続けた理由は?その実験の目的を少しでも覚えてはいないか?」
警部は真顔で問い詰めてきたが連中とのエッチはあまり思い出したくもないのが正直なところだ。
それでも「あらゆる能力と形態を求めていたって言っていた」
私は確かにその時になって思い出して言った。
「なるほどね、精子側に作成したいそいつらにとっての理想な生物のDNAを封じ込めてその設計図通りの生物を産んでもらうためには卵子の遺伝子情報はまっさらで真っ白である必要があったと。
今更ながらに私は当時の三人での会話を思い出していた。
確かその時にとんでもない情報を吹き込まれていた気がする。
「亜希、お前さんの卵子の中には精子に相当す機能が組み込まれていて自己妊娠さえも可能だったのではないのかと思う」
警部はサラリと言ったがその後急に口を濁し始めた印象があった。
「じゃあ何?私排卵があるたびに妊娠しちゃうマリア様体質なアレなの?」
そう問いかけたが返事っはなかった。
それどころか憐れむような目で見られたのは確かだ。
つまりは白紙に白紙を重ね合わせたところで何の絵も出てこないと言うことなのか?
当時の私はそう解釈をしていた。
しかし今その答えは私の胎の中で実際に行われつつあった。
私の胎の中に迷い込んできた二つの想い、私はそれらを観察している間に微妙な違いに気がついた。
一つは解析を進めている間に10代後半の少女の肉体と心を持っていたことに気がついた。
どうした?『G』といきなり『B』が問いかけてきた。
2人とも私の中の無数にある人格の一つであの忌まわしい実験の中で身につけたものだ。
「ちょっとあの少年に似ていた気がする」
『G』はそう言うと深層意識の中に消えて行ってしまった。
確かに見覚えがある、感じたことがあるイメージの少女と少年だった。
「ほらユーキ自分の目で確認してみなよ」
『G』が連れてきた少年「ユーキ」はかつて由紀という名の少女の中に住んでいた別人格だった。
「確かに彼女は由紀そのもんだよ、でもなぜこんなところにいるのか」
そこからして疑問だったがパラレルワールドにおいてはそれぞれの世界に該当する人物があるという設定はよくある事なのでそこは気にし出したら負けなのかもしれない。
そう言ったかと思うと彼は口をつぐんだ、彼女が別世界、別の時間線の自分だということに気がついたのか?
しかしさっきからこんなセリフをブツブツと呟いている私を見た通行人はきっと頭がおかしい奴だと思うことだろう。
実際には喋って(しゃべって)いるのは私1人だ。
「でももう1人がわからない」
「ユーキ自身じゃないの?」
私がきくと
「いや、正確には由紀もボクが知っている由紀とも少し違うなんといったらいいのかな?」
『ユーキ』がつぶいた。
「何者かに孕まされて出来た胎芽かもしれないわね」
と口を挟んだ『B』、しばらく考え込んでいる。
「さあ、それにしては胎嚢(たいのう、胎芽や胎児を羊水と共に入れる袋)を作らないのが奇妙ですね」
「取り敢えず記憶を基に復元してもいいいいけれど胎芽の方はどうする?」
突然『L』が割り込んできて言う。
確かに1人は小田井に住んでいる女子中学生、楓山有希で間違い無いだろう。自分のことをなぜか由紀と思い込んでいる理由は謎だったけれど。
「あーわかった、彼女は有希さんがアイドルを希望した時にできたもう一つの意識体だね、すごい願望が入り込んでいて身体つきも風貌髪型も全然違うけどそれでも由紀だよ」
『ユーキ』はそこにたまたま二つあったまだ未成熟な卵子の白紙状態だったDNAに情報を書き込み始めた。
卵巣の中にあった二つの卵子は熟成するに連れて内部で精子に該当する、本来なら卵子のDNAから取り出されたRNAと精子側のDNAから取り出されたRNAが結合して新しい設計図(DNA)が作成されるんだけれど私の場合は一つの卵子の中に精子としても機能する部分があるらしくて無精でも受精卵に発達してそのまま着床し、妊娠することが可能らしい。
「この設定あったら男が数人しかいない世界でも男いらなくね?」
なんて『L』が冗談めかして言っていた気がするけどまさにそうかもしれない。
「亜希の生殖機能には確かに謎は多いですけどその娘たちは私たちとはまた違った『人造人間』の匂いがしますね」
と『B』が口を挟んだ
とにかく私の胎の中で着床して育ち始めた2つの受精卵、いや、無精卵というべきか、はすくすと育ち次の日の朝を迎える頃には胎芽かもと言える程度には育っていた。気がする。
そんな頃だ、私のスマホに彼、風間先輩から電話がかかって来たのは。
国道23号線バイパスでのひき逃げ案件だったが持ち物など少なく遺体の損傷が激しすぎる事などから被害者の特定には多くの時間を必要とした。
2、3時間経過した頃行方不明の届出が出されていた女子中学生の頭髪DNAと事故被害者の頭髪DNAとの比較で同一人物だと判明した後風間先輩は私に写メで被害者女子中学生の写真を送って来たのだけれどそれは私の中にいる『ユーキ』とほぼ同じ人物と言って良いくらい似ていた。
それから私は楓凛を呼び出そうと電話をして少々の立ちくらみを覚えた、今回に限り子宮内の2人の発育が異常に良いようだ僅か5〜6時間でまさか5〜6ヶ月のお腹になってしまうとは、何かちゃんとした栄養になるものを食べなければマヂで貧血栄養失調で倒れてしまう。
「大丈夫か?」
電話の向こうの楓凛にマヂで心配されてしまった。
「あんまり大丈夫じゃ無いから電話している、早く迎えに来て」
すんなりと「ok」の返事がもらえたので私は安心し脱力して自分の部屋のドアにもたれかかるようにしてしゃがみ込んでしまった。
それから何時間経っただろうか?私は気がつくと楓凛が運転する車の後部席で横になっていた。
意識を失っていたから抱き抱えて車の後部席に運び込んだらしい。
「夢をみていた気がする」
と私。
そこで風間先輩から電話がかかって来て例の「自殺か他殺か?単なる事故死かの押し問答」になってしまったわけだが風間先輩の本音としては一刻も早く現場に来てほしいと思っていたのだろう。
もう夢で見た彼女達、いや、正確には楓山有希とその周りの少女達の実体験をどう彼女、楓山有希に伝えようか迷っていた。
「お腹の中で語りかけるようにして教え込むしか無いんじゃ?」
ハンドルを握っている楓凛の声。
『そうだったんだ』
全ての謎が解けたような気がした、彼女、楓山有希が由紀と有希として覚えていた記憶は全て私のお腹の中で何度も語りかけて来た夢の断片だった。
カレンダーガールに関する記憶は彼女達が私のお腹の中で何度も体験して来た仮想現実の一部だった。
「でも私は栄養失調なのに持って来てくれた食事がジャンクフードの代表ハンバーガーって酷くないか?」
私は抗議するように言ったがそれをもう5個は平らげていた。
それにしてもカメラマンの仕事は儲からないのだろうか?
今の時代にサニークーペ1200GX5って狭苦しいんですけど?
有希と由紀、そして、由紀とユーキ
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@異世界のリナ
「風間さんからはあれから何か連絡あった?」
不意に楓凛が訊いて来た。
「さあ、取り敢えずは(ご遺体の)後片付けは終わったらしいんでおおい川に上流に捜査に行くらしい、私にとっては釣りなんて興味もないんだけれど」
私はボソリと言いながら夜の一国(国道1号線)から見える景色をぼんやりと眺めていた。
「今は亜希の胎の中には何人いるんだい」
忙しくシフトチェンジを繰り返しながら楓凛が訊いて来た。
そう、私は彼、いや、彼女に一つ隠し事をしている。
私の胎の中には由紀と
の2人よりも以前にもう一体、胎芽から成長しない将来的にには女の子になる存在がいた。
取り込んでからもうどれほどの年月が過ぎているかはわからなかったけれど彼女は今私たちが生きている時間軸にいた存在ではない。
正確には彼女とは別個体の同一人格がこの世界には存在するのだけれどその実際にこの世界で生きているその別個体の人格と私の胎の中にいて育たない胎芽は互いに意思疎通をしているような気がした。
最初は私の胎の中で奇妙な育ち方をしている2人の少女、由紀と有希は私の胎の中で夢を見始めていた。
大きさこそ一旦は2人とも身長が一旦は2人とも身長が80センチくらいの胎児に育ったが彼女達は出産することもなく胎の中に留まったまま出産後の赤ちゃんと同様に育ち続けていた。
しかし彼女達の体長は成長とともに縮んででゆき今では女子中学生の体型のまま身長は25mmのサイズに収まっている。
一旦は臨月みたいに膨らんでいた私のお腹もちょっとダイエットに失敗した女の子程度の膨らみに収まってきているのは有り難かった。
「2人はどんな関係になっているのかな?」
楓凛は訊いてきたが私にも簡単には答えられない。
私自身どこまでが彼女達の現実でどこからが彼女達が共有している夢なのか区別がつかなくなっていたからだ。
ただ一つ言えるのは私の胎の中身長がわずか25mmの女子中学生が裸体のままだきあっている事くらいか?
そんな状態になってからもうすでに2〜3日は経過しようとしていた。
それ以外の変化と言えば私の中で胎芽のままとどまっていた存在が成長を始めてその小さな大きさのまま4〜5歳くらいの幼女の姿に変わってきたことくらいか。
もちろん裸体のままだ。
その子が急に由紀と有紀に興味を示したのか2人に接近して有希の背中にピッタリと張り付いた。
そしてその子は由紀と有希、2人がみている夢を私の中に送り込んできた。
その時になって私はようやくその胎芽 が何物か、いや誰だったかを思い出すことになった。
「うん、今のところ3人かな?」
私は楓凛に答えた。
「どんだけ考え込んでいたんだよ?」
と楓凛は言ったけれど。
最近自分の思考をまとめるのが遅くなってきている。
バカになりつつあるわけではないのだが。
「見せられるものなら楓凛にも見せてあげたいよ」
そう言った途端楓凛は急に強くブレーキペダルを踏み込み、
わたしたちが乗っているサニークーペ1200GX5はブレーキが軋む音を鳴らしながら軽く尻を左右に降りつつ止まった。
「ちょっと急に何をする気なの?後ろに大型トレーラーとかでもいたら大惨事よ」
私は強めに抗議したがそれほど怒っているわけではない。
この車の後ろ数百メートルはついてきている車が存在していないのは感知していた。
ましてしてや楓凛が追突されるようなヘマはしないと思っていた。
ただ彼女らしくない行動に少し腹を立ててしまっただけだ。
「おい、何であいつが・・・」
急に私の方を振り返り楓凛は言いかけて少し間を置いて続けた。
「何故あいつ、リナが亜希の胎ん中にいるんだよ」
何でそれに気がついたのか?その理由ははっきりしている。
彼女が、平行時間世界のリナが私たちの脳に直接イメージを送り込んできたせいだった。
説明すべきか非常に迷ってしまった。
彼女は私自身が殺したのも同然だったからだ。
奴らが私たちの母親である『児童A』を実験体にして強制的に孕ませた受精卵を子宮内膜から無理やり引き剥がして単細胞クローンとして12体の新たなる実験体として増やされた私たちは一人一人その当時の児童自立支援施設に収容されていた12人の少女犯罪者の身体を仮胎として育てられた。
私たちの母親も、私たちの仮胎として無理やり出産させられた少女も用済みとなった途端に身体中の細胞が溶解される薬物を投与されて肉の塊になってしまうような惨殺のされ方をした事を私たちは自分達姉妹の中の1人の行動によって知ることになった。
そして出産してから奴等の手により育てられた私たちに与えられた任務はかつてこの国を支配していた腐敗した政権を倒すために立ち上げられた少年少女による若い党内政治家達と彼らと共闘して政権を奪取した新党の議員らを一人一人暗殺する事だった。
もちろん奴らの目的はもう一度政権を奪回して再び自分達がやりたい放題の政治をする事だったのだが長くなるのでここでは割愛させていただく。
私たちは特別な施設の中で戦闘員として養成されつつあった。
コードネーム『A』から『L』まで続く姉妹の中で『G』だけはひどい落ちこぼれだった。
戦闘能力が低く、頭の回転も良くない、それでも彼女だけは人一倍明るい性格で優しかった。
ある日この島国を未曾有の巨大地震が襲う、それまでいつかは高い確率で来ることが予想されていた関東大地震だった。
もちろんそれは最初から仕組まれていたことだった。
クーデターを起こすための人工地震、平和憲法に固執する新政権を潰すためだけに起こされたテロ行為でもあった。
そんな中、必死で逃亡をし続けていた前田愛理一家を私たち12人のうちの3人が取り囲んでいた。
一家3人が追われている間に3人は散り散りとなってしまう。
姉妹の1人『D』が撃った大型拳銃の弾丸が前田愛理の頭蓋骨を砕き、続く『F』が振った釜が夫でありマネージャーでもある前田新作の首をはねて彼の頭部は大量のの出血に吹き上げられるように飛び上がってから大地に落ちて転がっていった。
リナ1人が残され最後の刺客『G』を睨みつけていたが、涙を流しながら激しく震えていた『G』を憐れむような目で見ると何かを彼女に語りかけた。それを聞いてもなおも『G』はうつむいていたがやがて全身の震えが止まると大きく振りかぶり左手に握った拳大の鉄球をリナの胸に目掛けて全力で投げつけた。
鉄球は高速でスピンしながらリナの小さな胸に突き刺さると背中から潰れた心臓などと一緒に飛び出して一帯に大量の血が噴き出していた。
しばらくは『G』はうごけないままだったけれどその後小さな声で『これからは一緒よ』と呟いたように聞こえたのは気のせいだったのかもしれない。
『やっと思い出した?あの時から私は『G』の胎の中に住んでいたの』
目の前運転席路助手席のヘッドレストの間にミニサイズのリナが前方を見ながら呟いた。
私、亜希の中の原型は『G』だったということなのだろうか?
その小さなリナは身振り手振りで私たち2人位なんとか説明しようと努力していた様子だったけれど私の頭には何にも入って来なかった。
『要は彼女がいなかったらあなた達も更なる次世代の礎(いしずえ)にされたあげく処分されていたんだから私に感謝しなさいよ』
そう言ったリナに対して私は思わず
「意味が、わからない」
とつぶやいていた。
「それで2人と何か話していて何かわかったの?」
私はさっそく要点を訊いてみた。
「まずは貴方達を実験台にクローンもどきを作り回ったあいつらと今回の生殖器に寄生するあれは全くの別種族のようね」
リナに言われて私はついさっきまで見ていた夢の内容を一部思い出していた。
確かにあれは気持ちが悪い、女性の胎内に寄生するあれは私の胎の中にいる3人と大して変わりがないが、男のシンボルの中に寄生するアレは・・・・・
「楓凛、車の中で吐いて良い?」
もちろん答えは『No!』だった。
だよねぇ。
「あんたがハンバーガー俺の分まで食い尽くすからだよ」
しばらくして楓凛は言ったが私の口はそれには答えずに関係のないセリフを口にしていた。
「綺麗な景色だねえ、あたしロケとかでいろんな場所に連れていってもらえたけれどこんな場所は初めてだよ」
口調からしておそらくは有希だろう。
他人の口を勝手に使わないでほしい。
「もうそろそろ、おおい川の待合場所だからね」
由紀がやはり勝手に他人の口を使って喋る。
しばらく走っているとほとんど水が干上がった川辺で釣りをしている親父、いや風間先輩の姿が目に入った。
「私たちはここに残って釣りをするけど、楓凛はどうする?」
念のために訊いて見た。
「ちょー長距離運転してちょー疲れたからちょー車の中でちょー寝ている」
ちょーだらけの強調をつけた返事が返ってきた。
「わかったよ親父と釣りに行ってくるからそこで待っていて」
私はそういうと水の流れがほとんどない川辺で魚を釣るフリをすることになった。
それがあのご高齢の男性と出会うまでの経過だ。
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@私の生殖器の謎
といっても大した事はない。
さっきの私のわれめちゃんからあふれ出していた謎のおりものの事だ。
どうやらそれは私の気分次第でほとんど死にかけていた人を生き返らせたり、常人では感知し得ない生物、それを構成する細胞を暴走させることが可能らしい。
まあ大抵の人間などの女性はわれめちゃんの中の小さな芽、クリトリスを指や男の陰茎(速い話がおちんちん)で刺激されるとその後に行われるであろう生殖行為(いわゆるセックス)の際にその陰茎と膣(ちつ、子宮に通じる穴、妊娠してできた赤子の出産時には産道と呼ぶ)が激しくこすり合ってやわらかでデリケートな膣の内膜が削れて傷ついたり感染症になるのを防ぐために日本ではおりものと呼ばれる液体やスキーム線とかいう名前のものをスキーム液を分泌して吹き出すらしいが世間では愛液とかラブジュースともいうらしいがその言い回しはお義母さんの葉類智恵に言わせると「欺瞞(ぎまん)に満ちた表現らしい。
要するに女性にとっては相手に愛情を感じていなくともそこや他のせいかんたいを刺激されて感じただけで下垂体に信号が送られて男性の陰茎によって大事な膣内面が荒らされて傷付き、細菌感染症になるのを防ぐための自己防衛的なもので『われめちゃんの中の膣が濡れているからそれがセックスを強行してもOKというサインではないという事らしい。
もちろん双方合意においても十分にクリトリスや他の性感帯を優しく刺激して女性をリラックスさせてから行為を行わないと痛い思いをするのは女性だし傷つき感染症にかかり辛い思いをするのも女性だと一応智恵義母さんに聞いた。
ただしこれは地球における一般女性の話で私には適用されないらしい。
ひとつ目にその量からして尋常じゃなくて一般女性の2倍以上、時としては10倍近い液体を排出しているようだ。
そして二つ目なんだけどその液体の成分が未知の物質の宝庫らしい。
その中にもウィルス的なものが少なくとも2桁以上の種類が潜んでいて、場合によっては劇物と言いたくなるくらいヤバい奴も同数混入しているらしい。
智恵義母さんの見解だと前者が多く発生した場合は医薬成分というよりも一種の成長促進剤としての機能があるらしい。
その場合はDNAの塩基情報は正確に再現されて別の生き物に変わることはないという。
もしも私が憎しみや嫌悪の感情を抱く男性などに犯されたり性行為を強要した場合その感情の強さに比例して劇物が相手の陰茎の射精菅や亀頭部から侵入してその男の中で爆速的に増殖するらしい。
それは血管を通じて全身に広がりありとあらゆるDNAの塩基配列を壊しながら細胞を暴走増殖させてガン細胞のように増え続けやがては生物としての機能を失うとの事だ。
小田井署附属病院でもある尾中井田井病院の院長も兼任している智恵義母さんに言わせると私が交わる対象に強い愛情や擁護心が強い時には前者のようなヒーリングセックスになり、逆に相手に対して憎悪や嫌悪感が強い時程後者のような生命体としての暴走を招き死に至らしめるという。
私にはどうしてもあの大手芸能プロダクションの社長や寄生体がやった行為は許し難かった。
少なくとも15人以上の少女たちが奴らの毒牙にかかり殺されたのだ。
私がせめてあの事件、「国立さぬきがわ学園」での人体実験を伴った猟奇事件を早く解決させて愛知に戻っていたら彼女たちは死なずに済んだのだ。
『お、おい、またロクでもない事考えてるだろ!お前の足元をよく見ろ!』
楓凛から警告のテレパシーが飛んで来た。
どっかの横スクロールシューティングゲーム2面のボスキャラ、女性の生殖器をイメージしたそれの(ピー)を思わせるアレのいくつもあるイボイボ状の穴を男性性器の(ピー)を思わせるくねくねしたものが(ピー)を押し広げるようにして出入りをして風間達也先輩を攻撃していた。
先輩はそれがたったの3回出入りしている間にばら撒かれた爆弾とレーザー光線にやられて黒焦げになっていた。
「仕方がない、久しぶりにヒーリングセックスしてやるとするか?」
私がそういうと先輩は激しく首を横に振った叫んだ。
「じょ、冗談じゃねえ〜!沙羅曼蛇一面のボスキャラとかパロディウスのカーニバル女に変身させられて死ぬくらいならメスゴリラと結婚したほうがマシだ!」
やれやれ、どうやら風間達也先輩は危ないパロネタから抜けられないようだった。
アダルト版カレンダーガール6 亜希の拾い癖
終わり
#20才未満閲覧注意
#SFっぽく
#ハタチ未満はご遠慮ください
#ハルサメとナッツシリーズ
#過激な描写あります
#エログロ注意
#波瑠沙芽とナッツ
#小説
アダルト版カレンダーガール7 由紀と有希と
にちゅじゅく!
さとみ「しかし今回はいくつパクれば気がすむのって気がしたわ」
由紀「あ“〜!」
有希「なんかムカつくのがきた」
さとみ「まあ原子卵胞の数を30マンコを30億個なんていっちゃう馬鹿がいるから製薬会社のことは悪く言えないわね」
愛「はいはいあたしがわるうございました」
風間達也「ってさとみって誰だ?」
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