下界(パラレル)11日本列島生物化計画5

下界(パラレル)11日本列島生物化計画5

毎回とは限りませんが今作はエログロ描写や官能描写を多大に含みますので20才未満の閲覧はご遠慮してくださいね♪
なお現実と烈しく乖離している部分が多いですよ

私は銃弾の弾痕でボロボロになったソファの上に横たわった状態で目を覚ました。
いやに重いものが乗っかっていると思ったら私の上にハルが小さな寝息を立てて深い眠りについていた。
今見たばかりの夢の内容が事実だとすれば私も寄生体の餌食になった事があるようだ。
私は彼女が落ちないように軽く抱きつきながらソファから降りるとまだ目を閉じて眠っているはずのハルをそっとソファの上に置いた。
「何者かがこの建物の屋上から侵入しようとしている」
彼女は突然、ボソリとつぶやいた。
私は夢の中で窃盗犯に言っていたセリフを思い出していた。

「あなた、本当は目が見えていないんじゃないの?」
では夢の中の窃盗犯も今目の前にいるハルもどうやって物と風景を見ているのだろうか?
「『見ようとするな、感じろ』って奴かな?」
私は冗談まじりに言ってみたが既にそいつは私のレーダー圏内に入っていた。自慢じゃないけど私の物体認識能力は50m以上はある。
でもそれをはっきりと映像化出来るかと言うと30mくらいまでは近づいてくれないと難しい
その範囲外からの侵入者を感知できるとなると並大抵の能力者じゃないことになるんだけど。
「私にその侵入者のイメージを送れる?」
取り敢えず私はハルに彼女が感じているイメージを送ってもらうことにした。
あ、なんとなく予想はしていたけど21世紀初頭のサーフェイスポリゴンモデルでレンダリングしたようなシュールなゲーム的イメージが頭の中に送り込まれてきたような感じだ。ただし、その10分前からの今現在までのイメージ画像まで取得出来るのはありがたいかもしれない。
「侵入者は5〜7人、いずれも武装軍団と張り合える戦闘能力は持っていそうだ」
私は腰に巻いたポーチの蓋を止めるマジックテープをめくり、いく枚の写真に目を落としていた。
最初はエコーロケーションみたいな事をしているのかと思っていたんだけど、あれって20KHz以上の音を感知する聴力(高い指向性が要求されるから)だけではなんともならなくてそれを分析する脳にスパコン以上の演算能力も必要とする。
早い話がバカどころか並の秀才クラスでは使えない能力ということになる。
しかもエコーロケーションでわかるのはどこに障害物があるかまでで実際には何があるのか、それがどんな形状であるかどうかまではわからない。
しかもハルがやっているように3D映像化して視点、対象点、、画角を変えることは出来ない。
つまりは別の感知能力を駆使していることになるよね、って話だ。
コレが使えるとどんな事が出来るかっていうと遥か遠くの真上を飛んでいる静かに監視しているドローンを目視する事なく撃ち落としたり(もちろん高度な射撃のスキルは必要だが)、真っ暗闇で戦闘が出来たりするのだがここではあまり関係ないので言及はしないことにする。
それよりも大事なのは桁外れの探索能力だと思う。
スパイ活動向きの能力じゃないのかな?
「それで、どんな奴が入ってくるの?」
私は聞いてみた。
「服の色や形状までは詳しくはわからないけど光をほとんど通さない繊維でお覆われた服みたい。頭部だけでなく首回りまで同様の素材で覆われている」
防弾装備がパーペキな完全武装しているみたい。
「なんか武器とか装備している気配はある?」
私がハルに尋ねると彼女はしばらく瞳を閉じてしばらくしてから言った。
「全員で5人3人が長尺物の武器を背中に背負って、ふたりはひじから手の先くらいの長さの物、各自利き手にハンドガンらしきものを持っていると思う」
彼らの目的は一体なんだろうか?
「下には来ないみたいですね」
ハルはボソッと呟いた。
「来ないって?」と私。
「西の部屋の鍵をひとつずつ壊しながら5階の部屋で何かを探して回っている気 がする」
とハルは言うが「ここの最上階にはどんなものが収納されている部屋があったっけ?」と私は周囲の人達に訊いてみた。
自慢じゃないが築30年以上経過したこの小田井署署庁のビルは5階建だけど4階以上、4階から上の階は行った事がない。
行く用事がないと言う理由もあったが1階は主に市民のトラブルや交通課関係、まあ奥には警部室、所長室もあるんだけど。
2階は刑事課と交通課でもどちらかと言うと犯罪に近い危険運転なども扱うもの。
3階は性犯罪も含む凶悪事件を扱う刑事課と取り調べ室、そして犯罪者の収容室。
まあ多分この警察署だけの特殊な構成だとは思うんだけど他所のことは全くわからない。
ただここの4階以上は私は知らないし興味もないと言うことだ。
「5階ならほとんど交通事故や児童虐待問題、生活保護者に関する資料室だぞ」
葉類智恵警部がボソリと呟いた。
「ちなみに4階は凶悪犯罪者、海外入国者に関する過去の資料を収録している資料室だ」
風間刑事が続けて言った。
4階ならまだしも5階の資料室を漁る必要はあるのかな?
「交通事故や児童虐待問題、生活保護者に関する情報を抜かれたところでなんの問題があるのかは知らんがな」
風間刑事は言うが私はそっちに行く元気なんてない、ましてやハルにそん物騒な連中がいる場所に行かせるわけにはいかない。
「エロ刑事、あんたが行きなよ」
私は言ってみたが返事はなかった。
「棚の箱に入った書類を漁っているように感じますが」
ハルは天井を見つめながら言うと「10歳以下の女児に対する児童虐待及び性犯罪に関する資料を集めているようです」と付け加えた。
えっ?一体そんなものを集めてどうする気だろうか?
そういった資料を集めている奴らがいても決して不思議じゃない。
だけどそんなものを銃火器まで装備して集めに来るバカがいるだろうか?
しかもそいつらは2、3部屋を漁った後ですぐに退散したらしい。
「それでよかったのか?」
エロ刑事は言ったが今の私たち、小田井署の警官や刑事には奴等を追う装備も体力も残ってはいない。
しばらくして私たちは近くのファミレスのデリバリーで適当にファミリーメニューとドリンクを注文した。
もちろん葉類智恵警部の支払いだが軽トラで運んで来た配送の運ちゃんは顔面蒼白にしてすぐに帰って行ってしまった。
料金を支払った覚えがないのだは大丈夫だろうか?
まあどっかのアニメの警察署襲撃シーンのような玄関を目の当たりにしたら恐ろしくなって帰って行ってしまうのは当然かもしれない。
ま、後で電子振り込みをすれば良いかもしれない、かな?
そう思いながら箱を開けたら見事に茶色系のメニューばかり。
唐揚げ?ハンバーガー?ビーフストロガノフ?フライドチキン?
肉ばっかりじゃん!
しかもドリンクもコーラとサイダーってなんなん?
抗議した私に中年エロ刑事は言った。
「うまいやん食えよ、肉餃子もあるぞ」
さすがにここで「バランス!」と叫んだら負けになるんだろうな。
「そう言えば日本列島生殖器化計画ってどうなりましたっけ?」
唐突にハルが言ったので私は盛大に口に含んでいたコーラを吹いてしまった。
「あのね、ハル、それを言うなら日本列島生物化計画!盛大に射〇する富士山とか想像してしまったじゃない!」
私が言ったセリフはむせながらだったのでそこにいた大半の人にはつうじていなかったかもしれない。
「うーん、富士山麓から小田原や富士市に流れ込む大量の精〇か、さぞ壮大な眺めだろうな」
エロ刑事はにやにや笑いながら言っている。一体どんな妄想をしているんだ。
なんか気のせいか生臭い臭いがして来たような気がしたので便所に吐き戻しに行こうとしたらハルも私の後をついて来た。
「あんた、自分で振っておいて気持ち悪くなったの?」
私がハルに尋ねると「いいえ」と即答して来た」
「阿蘇山や桜島からドロドロと流れる血の塊を想像してしまったもので」
それも流石にグロいな、と一瞬思ったがすぐに疑問が湧いた。
「ハルって確か10才くらいで赤飯の日もまだなんじゃ?」
そう尋ねるとハルは素直に首を縦に振った。
それなのに生理の正確なイメージが湧くものだろうか?
そういえば昔、聞いたことがある。思春期前の男性が稀に黄色がかったゼリー状の塊のイメージが脳裏を掠めて気持ち悪くなったと言う。その話は誰に聞いたか記憶がない。
少年期、思春期における精液(夢精)というとAVに出てくるような濃いドロッとした白濁液を想像するが最初の数回は液状ではなくある程度固まったゼリー状であり寒天みたいだとも聞いた。射精後しばらくして時間が経つとドロドロの粘液、糊状になるという事らしい。
多分だけどその射精時の排出における抵抗は大きく青年期におけるそれとは比較にならないほど大きな快感と快楽をもたらすかも知れない。
まあ今回女子の場合はそれとは関係ないだろうけどたぶんそれはハルにとって赤飯の日、初潮が近づいている兆しかもしれない。
多分、それは彼女の体内部の傷が順調に回復していると見て良いのだろうか?
それでも今まで味わったことのない痛みと苦痛、そして衝撃的な経験になるかも知れない。
もう私はそれが自分がいつの頃だったかさえ忘れてしまった気がするがそれよりも先にレイプという過酷な犯罪行為に巻き込まれてしまった彼女の不幸は計り知れないものがある。
「気分が悪いなら上の女性専用の保健室で休んでいても良いんだよ」
私は一応気を使って言ったつもりだったがそれが彼女のプライドをかえって傷つけてしまったのかも知れない。
「あたし、あんなことされたのは一度や二度じゃないので」
顔を背けてハルは言ったが唇を強く噛みしめているように見えたのは気のせいだろうか?その恐怖よりも辛い事だよなとは思う。
「ちょっと上に行って来ます」
ハルはそういうと重い金属ドアを押し開いて建物内の非常階段を登り始めた。私も彼女に続くようにして後をついて行く。
この階段は特殊な作りになっていて天井が低い、その分二重構造になっていて一度に多くの人が避難出来るようになっているのだけどそこまでも目視することなくわかってしまうらしい。
実質、荒らされた資料室は一つだけだったようだ。
荒らされたのは児童虐待に関する資料を集めた部屋だったようだ。
「何枚か抜かれたみたいだが私にはわからん」
私がそう言っている間にもハルはプラスチックケースの中に山積みにされたファイルのバインダーを一つずつ取り出して確認を始めてるように見えた。
「いきなり来た人がどのこのファイルを抜かれたかなんてわかるものなの?」
嫌味とかじゃなくて素朴な質問をぶつけてみた。
「ナンバーでなんとなくわかるんですがその子の氏名とかはわからない筈なんですが幸いこのファイルをまとめてくれた人が被害児の姓名をアイウエオ順に並べてくれていたみたいで」
ハルはそう言いながらスマホのメモアプリを起動してチェックを始めていた。
「あくまでもファイルナンバーの抜けているところからの予想ですが『葛西』から『河合』が姓の子の間が抜けていますね、それと『沢井』から次のシ行で始まる間の子、『中井』から『渚』の間、取り敢えず電子ファイルのバックアップ取ってありますか?」
ハルは訊(き)いてきた。
一応3階のサーバー室にはあるとは思うんだけど、こいつは特別な仕掛けがしてあってこの署内の誰ひとりとして読み出しができないと聞いた記憶がある。
「それは誰ですか?」
ハルに訊かれたが私はよく知らない人だと思った。
確か約1年前に昨日の幼女拉致事件のあった公園で射殺された少女、風間志乃さんだったと思う。
少女とは言ってお彼女はもうすぐハタチになろうとしていたはず、どちらかというと立派な女性。
風間達也刑事のひとり娘だった筈。
私もその場に居合わせていて事件に巻き込まれていた気がするけど思い出せない。
「パスワードとか顔認証とか掛けられているんでしょうかね?」
私もそれを考えて端末キーボードに色々適当なワードを思いつく限り入れまくったり打ち込んでみたり、志乃さんの顔写真を顔認証用らしきカメラの前に置いてみたりしたんだけど全く反応しなくなっちゃって」
私が言うとハルは呆れたようにため息を漏らして言った。
「あきねえ、それイッチバンやっちゃいけないパターンですよ?」
彼女が言うにはそれでおそらく永久ロックが掛かってしまったんだろうとの事らしい。
「えっ?近未来刑事ドラマとかでやっていなかったけ?」
私が言うと速攻で「それ、ご都合主義の作り話!」と突っ込まれてしまった。
となるともう無理かと諦め始めた時にエロ刑事、もとい風間達也刑事が入って来た。
「ああそれか、そこに指を挿す穴みたいなのあるだろ?」
うん確かにあるな、多分指紋認証なんだろうけど。
「そこで俺のマスを書いた後の〇液がべっとりついた人差し指を差し込んでみたんよ」
普通そんなことせんだろ、と思いながら「それで?」と一応訊いて見た。
「激おこな志乃の顔が表示されて数秒後にシャットダウンしてしまったよ」
そりゃそうでしょうよと思いながら違和感を感じていた。
まさか父親の精〇を感知して嫌悪感を示してシャットダウンした?
私はそんな指紋認証なんて聞いたことがない。
「ハル、悪いけどそこのエロ刑事しばらくこの部屋から追い出してくれない?」
私が言うとハルもエロ刑事もキョトンとした顔をしていた。が彼女たちが出て行くと私は重くて頑丈なドアを閉めて自分が着ているNEVADAパーカーの裾を左手で捲り上げると自分の恥ずかしい場所に右手の人差し指を差し込むと軽く、そして少しずつ強く刺激をした。元々パンツは履いていない。
ノーパン派と言うわけじゃないが時間がなくて今は履く機会を逃しているだけなんだ。
声が漏れそうになるのをこらえながら続けて行くうちに私の右手の人差し指はサラサラの液体で濡らされていった。
私はその人差し指を躊躇することなく指紋認証の穴に差し込んだ。
しかし変化なし、やっぱりダメかと諦めかけていたところ画面に見覚えのある写真と同じ志乃さんの顔が映し出された。
しかも心なしか笑っているようにも感じる。
「さえちゃん?その関係者かしら?今からシステムを再起動します」
画面の中の志乃さんがそう言うと全てのハードディスクが回転を始めて冷却用のファンが回転を始めた。
「それで私にどんな情報を求めていますか?」
彼女はそう言うと彼女自身の映像は画面の4分の1程度の大きさのウインドウになって右下に下がった。
「もう入って良いよ」
私は自分の股間に消臭スプレーをかけてティッシュで拭き取りながらハルとエロ刑事を呼んだ。もちろんパーカーの裾はちゃんと下まで引っ張って伸ばして大事なところは見えないようにしたよ?
「さっきの抜き取られた番号からの予想ですが『葛西』から『河合』の間・・・」
「ちょっと待って」
アイコンの志乃が急にハルに対してストップをかけた。
「重要機密の被害者、及び関係者にはその番号にのみ事件概要以外トラップの名前の情報を印刷してあるから、それにそこに関しては『アイウエオ順』と言う規約を破っているから」
端末のアイコンの志乃はそう言ってから「抜き取られたファイル名を教えて」と言った。
「345,352,373、523,672,701,756、784,803,832,845、そして997」
ハルが淡々と読み上げると画面のアイコンの志乃は少し考え込んでから言った。
「あえてそこの中にひとりだけ入れていない少女がいるの、そこだけは覚えておいて」
「順序はバラバラになるけど写真と事件内容はプライバシー上表示できないからね」
アイコンの志乃はそう言ってからいくつかの名前のリストを表形式で表示した。
「文月輪(ふみ つきわ)、冬河銀(とうか ぎん)、夏乃花奈(なつの かな)、春香織(はる かおり)、秋種加世(あきくさ かよ)、水無月海(みずな つきみ)、可奈野椎(かなの つち)、佐原観萌(さわら みもえ)、山崎秋子、倶名尚愛、楓凛、さとみ、冴子、あれ?ひとり多いじゃないですか?」
私は読み上げながら疑問を投げかけた。
「だから言ったじゃない、ここに入れるべきか悩む娘がひとりいてあえて入れていないって」
少し困惑したようにアイコンの志乃は言ったがAIとしても感情表現力強くね?という疑問はあった。
それよりもみんな聞き覚えがある名前なのはどういうことだろうか?
「主に幼少期における実の父親や実兄からの性的暴行、再婚後の義父や義兄からの性的暴行、睡眠剤使用の詐欺による売春行為、どれも胸糞悪い事案ばかりよ」
アイコンの志乃は苦々しく吐き捨てるように言った。
「どうして?事件にはならなかったのか?証拠とかなかったり被害者の証言が取れなかったの?」
私の問いに淡々とアイコンの志乃は答えた。
「小学2〜5年生の女の子がそんなことできると思う?ましてや加害者は長く生活を共にした身近な人間がほとんど」
志乃の言葉の後をエロ刑事が続けた。
「この件に関してはまだ学生だった志乃が被害者女児や少女達の話し相手になっていろいろと捜査に協力してくれたんだがな、いつも毎度毎度のように上から圧力がかかるんだ、何故かどこからか漏れたのはわからないけど貧困者の軽犯罪、まあ主に窃盗だがな、それを勝手にうちの署員が恩赦していたことがバレていて脅迫されていた」
その後をいつの間にか部屋に入って来ていた葉類智恵警部が続けた。
「証拠は、主に被害女児の胎内に残っていた女児の犯行者が残したと思われる体液とか衣服に残された指紋などが厳重な管理だったにもかかわらず署内から盗まれて起訴も逮捕も出来なくなってしまっていたんだ」
「それからだな、志乃のやつがバイトや野球で稼いだ金を注ぎ込んでこのスパコン級のサーバーを構築したのはそして暇があるたびにデーターを入力していたがある日を境にサイバー攻撃を受けるようになり内部の情報をハッキングされる恐れが出て来たんだ、だから娘は端末に対する特定の入力をしない限り再起動しないようにしてからシャットダウンさせた」
エロ刑事に続いて葉類智恵警部が言った。
「それから数ヶ月後に志乃は何者か、当初は誰かはわからなかったが時間跳躍能力者によって射殺されたんだがな、俺も殺されかけたがそこにいる亜希に助けられた」
エロ刑事はそう言ったが今の私にはそんな記憶はない。

「じゃあ私はまたサイバー攻撃を受ける可能性があるからシャットダウンに入るわね」
勝手に画面を閉じようとする端末に向かってに向かって私は思わず叫んでしまった。
「またさっきと同じ事をしたら再起動してくれる?」
するとアイコンの志乃は『クスッ』と笑って言った。
「もうあの程度じゃ反応しないわよ、もっと深い事をしてくれないとね?」
深いことってどんな事?と思いながらも私たちはサーバーが再びシャットダウンする様子を見届けることしかできなかった。
つかサーバーって24時間稼働が基本じゃね?稼働していない時間の方が長いサーバーなんてどんなポンコツなんだよ!
頭の中で突っ込んだ時は既に端末の画面は真っ暗だった。

それから私は葉類智恵警部に無理矢理、エロ刑事と組まされて刑事事件かに回されて傷害事件や何故か拳銃を入手した一般市民の発砲事件などに対応していた。
どこかの893が美少女アニメに触発されてそこら自由、じゃないそこら銃に県中をばら撒いたらしい。
もちろんそこら中で重症者が多発してお陰で私はその都度ヒーリングエッチをするハメになるのだが、困ったことにこのエロ刑事がその都度、私と犠牲者の行為に触発されて己の股間にあるマグナムを私に対して抜いてくることだ。それも1発や2発で済まないのは困ったものだ。
よし決心した、たとえこいつが任務中に腹とか肺をトカレフでぶち抜かれても助けてやるものか!
もちろん打ち抜かれたのが心臓だったら喜んで心臓マッサージをしてその胸に開いた大きな穴から血をピューピューと噴き出させてあげるんだ。
きっと奴も本望だろう。

そんな事を考えながら今日も近所の小学生の下校に付き添ってからの帰り道、小田井署署庁の玄関口に懐かしい車が止まっているのが目に止まった。
一見初代のシルビアだが中身は当時極秘で開発されていたロータリーエンジンを搭載した特別、というより完全な試作車だ。
しかし何故私はこんなにも古い車、しかもレアな試作車を知っているのだろうか?
マフラーは完璧で完全なる消音仕様、下手をすればそこんじょそこらのEVやPHVよりも静かだと思った。
ガソリンはタンクを大型な特製なものと交換して満タン100リットルは入っている、しかし燃費は劣悪でリッター4km、400km走ったらガス欠だな。

問題はハルだった。ちょっとこれから行く先にはかなりヤバいことが待っていそうな気がする。連れて行くのは危険だが彼女はついてくる気が満々な様子だ。
「大丈夫、あたしが最小限にガソリンの消費を抑える運転を心がけるから」
彼女はサラリと言ったが小学生が車運てして良いんかい!
「もうあきねえが2回運転しているところ見たから大丈夫だよ」

ハルはなんの操作にも迷う事なくシルビアREのキーを捻って発進させた。
行きはもちろん燃費節約という目的のために23号線経由で国道1号線だな、と決めている。

下界(パラレル)11日本列島生物化計画5

終わり
下界(パラレル)12 日本列島生物化計画6に続く

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