漢について
ヴァンゆんチャンネルのヴァンビが世界最速で登録者一千万人を達成したらしい。
ヴァンビといえば、かつて結婚生配信で大炎上した男だ。
あれは酷かった。
大切な人を傷つけ、剰えその醜態を全世界に晒すという事をしでかしたのだ。
もうコテンパンに、それはもうコテンパンに叩かれただろうし、それはある意味仕方がない事でもあった。
そして何より、彼自身がその事を悔やみ、自分自身を責め続けてきたであろう。
そんな彼の自尊心はズタズタに引き裂かれ、男としての尊厳、あるいは人としての尊厳も失っていた。
彼曰く、「自分の事が好きじゃなかった」と。
常人であれば、自死してもおかしくないような事件だった。
が、彼は立ちあがった。
彼はもう一度尊厳を取り戻す為、あらゆる側面からyoutubeを分析し、登録者を伸ばすための努力を惜しまず続けてきた。
それも誰にも語らずに、自らの身分すら隠して。
そしてついには世界一の漢となったのだ。
さぞ辛かったろう、さぞ惨めだったろう。
懊悩する夜を超え、幾多の艱難辛苦を超え、ようやく辿り着いた。
彼こそ真の漢である。
もうね、私は感極まって泣きそうになってしまった。
というかちょっと泣いた。
というのも、私はこういうのが大好きなんですな。
つまりはカイジだ。
そう、キツい境遇に立たされた男が、それでもなお立ち上がるストーリーが私はこの上なく好きであり、心が揺さぶられるのだ。
いやーしかし、あの状況下から孤立無縁で戦い続けるのは並の神経じゃできないと思う。
だがこれは単なる金儲けの為に始めた戦いではない。
尊厳を取り戻す為の戦いなのだ。
なんと美しいことだろう!
ヴァンビは己が矜持の為に、過去も顔も捨て孤軍奮闘したのだ。
これこそが漢の戦いなのだ!
肝心の彼のyoutube、スパイダーメーンですが、まあそんなに面白くはないよね。
勿論海外狙いという事もあるけど、まあ面白くはない。
じゅんやもそうだけど、海外の人はなぜあんな動画が好きなのかしら。
一旦スパイダーメーンの事は置いといて、じゅんやの動画は1mmも面白くない。
これは断言できる。
あんな動画でゲラゲラ笑えるのだとしたら、外人ってのはバカなのかしら。
いやこれは差別ではありません。
しかし、あれは言ってしまえばバカの笑いでしょう?
いやバカの笑いですらない。
バカの笑いにも素晴らしいものはたくさんある。
チャップリンだって志村けんだって、滑稽という意味ではバカの笑いだから。
だがじゅんや、あれは「白痴の笑い」だ。
例えば小さい子供が、ヘマしたりすると大人は笑う。
それは子供の無知だったり純朴さを笑う訳だ。
しかしそれを大人がやって、大人が笑うという構図は如何なものか。
じゅんやを笑うという事は、言うなれば「見せ物小屋」のようなものではないのか?
あんまり「知性」というものを強調すると、スノビズムのようで嫌なのだけど、じゅんやの動画には「知性」が微塵も感じられない。
「人を笑わせる人」というのは頭がいいと私は思ってる。
いくら馬鹿げた事をやっても、それだけじゃ面白くない。
人が何に対して面白さを感じるかをわかる人間じゃないと、人は笑わせられないのだ。
そしてその為にはある程度の知性は必要だろう。
Ticktok全般に言える事だけど、私はあれを見てると人間の知性の限界を感じ、絶望してしまうんだ。
別に私自身が面白いなんて塵芥ほども思っちゃいないが、面白いものと面白くないものの区別くらいつく。
私は面白くないものが好きじゃない。
これは全てに対してだ。
神羅万象、例えば学校、部活動、阿諛追従に人間関係、SNS、性交渉、そしてむにゃむにゃ。
すべての面白くないものが滅び、面白いものだけの世界、私が所望するのはそんな世界だ。
まあ、面白くないものがあるから面白いものが際立つって論理もあるにはある。
確かにこの世の女性がすべて美しければ、いずれ男は飽きてしまうだろう。
だが俺は、俺が面白いと思ったものを信じ続ける!!
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