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【安田記念2024】全出走馬個人的長所・短所まとめ

※全て主観です。あくまでも参考程度に。
※予想オッズは6/1 12時時点のものです。


・コース特徴

G1が行われるコースの中でも一番内外、前後の差のないコースとして知られる。スタート直後から3コーナーまで直線が続き、その後緩やかなカーブを経て最後の直線に入る。最後の直線は長いため、直線での追い込みは効きやすいものの、そこまでの差はない。コース全体がなだらかなため、スピード勝負になりやすい点も抑えておきたい。

・馬場状況

週中に天気が荒れ金曜夜時点では重馬場だったものの、馬場状態は良まで回復。とはいえ、雨のダメージは多少残っており、そこまで時計が出るわけではなさそう。

ロマンチックウォリアー(4枠7番 1番人気3.5倍)

騎手:J.マクドナルド 厩舎:C.シャム

長所
香港最強馬。G1連戦連勝で勢いに乗る。日本の中長距離戦線を大きくにぎわせているプログノーシスに三戦全勝しており、ただならない実力を感じさせる。今回、雨の影響で日本特有の超高速馬場にはならない為、不安要素は一つ減った。持ち前の実力で他馬を圧倒できるか。

短所
1600mはこの馬の適性範囲でないのは事実。手薄なメンバー構成であるが、この馬の絶対能力だけでそれを凌駕できるか、そのうえ上位人気で買う気になるか?と言われると疑問。

ソウルラッシュ(5枠10番 2番人気5.5倍)

騎手:J.モレイラ 厩舎:池江泰寿

長所
稍渋の馬場はこの馬にとっては歓迎。加えて、モレイラJが騎乗することもプラス要素。モレイラJは来年の短期免許取得を目指しており、そのためにもここでの勝利を狙って全力を尽くすはず。堅実な先行力で今度こそ。

短所
東京コースが得意というわけではなく、どちらかというと京都コースの方が向いている印象。長い直線で粘り切れるだけの脚があるかどうか。展開次第ではまったく脚が残らないことまで考えられる。

セリフォス(8枠17番 3番人気8.4倍)

騎手:川田将雅 厩舎:中内田充正

長所
去年二着馬。ダイワメジャー産駒らしいスピードと持続力はまさに東京マイル向き。二の脚も兼ね備えており、追い比べにも強い。今回大外枠はスムーズに持ち出せるという点でもプラス。前走はソウルラッシュにしっかりとちぎられてしまったものの、競馬場が変わって逆転を期待。

短所
前走で大幅に増えていた体重が絞れていない、というのが少し引っかかる。また、ダイワメジャー産駒ということで早熟のアドバンテージを使い切り、平凡な馬になってしまっている可能性も否定できない。

ナミュール(3枠5番 4番人気8.6倍)

騎手:武豊 厩舎:高野友和

長所
ハービンジャー産駒の牝馬らしからぬ、鋭い切れ味が持ち味の昨秋マイル王。前走は不発に終わったものの、武豊Jの冷静な溜め騎乗とは相性がいいはず。内よりの枠もゲットできたので、じっくり溜めて上手く持ち出せれば再び常軌を逸した末脚が見られるかも。

短所
富士S勝ちこそあるものの、京都競馬場のマイルコースの方が走りやすそうな感じはしている。レースの間隔もかなり詰まっており、疲労の蓄積がパフォーマンスに影響を及ぼしかねない。さらに、鋭い切れ味を発揮するためには展開がはまりやすい状況が必要だが、それが叶わない場合、同じように伸びてこれない場合も。

ガイアフォース(1枠2番 5番人気12.3倍)

騎手:長岡禎仁 厩舎:杉山晴紀

長所
キタサンブラック産駒らしく、坂のない平坦なコースで強い馬。先行力が持ち味なため、最内枠を活かしてロスなく立ち回れるのは強いところ。馬場も「多少悪い」くらいなら守備範囲で、現状の馬場ならば問題なし。東京マイルにも強い適性を持っている為、積極的なレースが出来そう。

短所
ケガ明けかつ二月以来の実戦であり、いきなり走れるかどうかの仕上がり具合がカギとなる。「どこかで外に出したい」という杉山調教師のコメントにもある通り、内で包まれることに関してはリスクもある馬。

パラレルヴィジョン(5枠9番 6番人気13.1倍)

騎手:C.ルメール 厩舎:国枝栄

長所
ダービー卿CTはスローペースのレースながら強い粘りを見せて重賞初勝利を飾った。今回は再びルメールJに戻るが、二走前は見事なポジショニングで勝利へ導いたことから、近い脚質があまりいない中枠から好スタートで優位にレースを進めることができそう。

短所
オープン昇級から二走は楽に追走できるペースでの競馬だったため、ペースが速くなると追走に苦労し、脚を使い果たしてしまう可能性がある。また、強烈な決め手に欠ける部分もあるため、直線の長い競馬場でどうかという点も疑問である。

ウインカーネリアン(6枠11番 7番人気17.2倍)

騎手:三浦皇成 厩舎:鹿戸雄一

長所
三浦Jとのコンビは既に円熟の域。前走も各馬の動きを見ながら思いきった騎乗で4着と健闘した。東京競馬場の長い直線でもバテずに粘り強さを発揮できる点が最大の強みで、競り合いになった場面でも簡単には抜かせない根性がある。今回は多少時計も落ち着きそうなので、今度こその悲願をかなえたい。

短所
スタートのいいヴォイッジバブルにちょうど被されそうな枠なのが痛い。また、馬場が予想以上に渇き、瞬発力勝負に持ち込まれそうな馬場まで回復した場合、後続の一瞬のキレに交わされることが多いため、難しい。

ステラヴェローチェ(7枠13番 8番人気18.4倍)

騎手:横山典弘 厩舎:須貝尚介

長所
渋った馬場に強いタフさと持久力が頼もしい。これまでもドロドロの馬場で重賞を二勝していることから、雨はバッチコイだろう。外目枠ではあるものの、改善されたゲートの良さを活かして負担の少ないポジション取りも難しくない。直線一気のしやすい東京競馬場も味方につけ、復活する。

短所
そこまで雨の影響がなく、程々にスピードの出る馬場だった場合、末脚の持続力では勝てても切れ味で大幅に劣る可能性が高い。

ヴォイッジバブル(7枠15番 9番人気20.2倍)

騎手:Z.パートン 厩舎:P.イウ

長所
スタートが抜群に良く、そこからレースをリードする先行力が持ち味。香港では天候や馬場状態も問わず走り、安定した成績を残している。ロマンチックウォリアーに比べマイルの経験値が高く、本気度はこちらの方が上な気も。日本でG1勝ち経験ありのパートンJが頼もしい存在。

短所
7枠でありながらも、スタート直後にウインカーネリアンと競り合う展開になるのが大きく距離ロスに繋がりそうで怖い。輸送や、使い詰めのローテといった馬の疲労を誘発しそうな要因もあり、異国の地で競馬するリスクも。

レッドモンレーヴ(2枠3番 10番人気20.8倍)

騎手:横山和生 厩舎:蛯名正義

長所
東京コースの成績は破格。去年の安田記念も6着とまずまずの健闘ぶりを見せ、富士Sでもナミュールに迫る脚を見せた。前走は好位で競馬した馬が軒並み上位に来ている、圧倒的に後方不利な馬場だったにも関わらず、大外からすっ飛んできて勝ち負けまで持ち込んだのにはビビった。東京芝マイルに強い適性を持つ馬が少ないのはラッキー。

短所
やはり、疑問になるのは渋った馬場でどれだけ末脚を発揮できるかどうか。また、内目枠なのもあって直線でどうしても外へ出したい気持ちも強く、同じようなポジションの外差し馬に被せられないかどうかが不安である。

ダノンスコーピオン(8枠18番 11番人気22.8倍)

騎手:戸崎圭太 厩舎:福永祐一

長所
馬体の仕上がりが過去一で良く、段々本来の力を取り戻しつつあると解釈してもよさそう。脚の持続力は元々随一なので、折り合いで脚を溜められる戸崎Jと相性は悪くない。しぶとく戦いたい。

短所
近走ずっと出遅れ気味で、必ず後手を踏んでしまっている点はよろしくない。雨の影響を受ける馬場での競馬もさほど得意とせず、そのうえ大外枠ということからもスムーズなレースが難しい条件がそろってしまっている。

ジオグリフ(2枠4番 12番人気29.9倍)

騎手:北村宏司 厩舎:木村哲也

長所
元々ダートに出ることが多いドレフォン産駒で、自身もあまり速くない馬場のレースで勝ちまくっていたあたり重くなりそうな馬場は歓迎と言える。内枠から好位で競馬してしぶとく戦えそうなのもいい。北村宏Jは府中マイルで仕事をしてくるイメージがあるのも好印象。

短所
北村宏Jの調子があまり上がっておらず、急造のコンビでどこまでパフォーマンスを上げていけるかが気がかり。比較的外に逃げ・先行馬が集まっている側面がありつつも、内にはガイアフォースの存在があるのもプレッシャー。

ドーブネ(3枠6番 13番人気39.2倍)

騎手:菱田裕二 厩舎:武幸四郎

長所
重賞クラスのマイル距離になると忙しくて沈む傾向にあるが、渋った馬場で戦う、となるとその限りでは無いと思う。この馬に絡んでくるような馬もポジション的に皆無なため、かなりいい位置で邪魔されず競馬しやすい。この馬場なら格上相手にもぶち抜ける。

短所
二歳以来のG1、なおかつ地に足のついたレース選択をしてきた経緯からも、上のクラスと戦う経験が不足している感は否めない。

エルトンバローズ(8枠16番 14番人気42.3倍)

騎手:西村淳也 厩舎:杉山晴紀

長所
昨年のマイルCSで展開向かず0.2差だったと考えると、現状この人気は盲点になっていると言っても過言ではない。渋った馬場でもある程度までは対応可能で、西村淳Jの積極性も上手くマッチしている。「気づいたらいる」という展開も期待できるかもしれない。

短所
直線での切れ味に欠けるため、勝つためには最終直線では比較的前目にいることが求められる。それでいて大外枠でロスに繋がりやすい位置にいるため、思っている以上に難しいレースになりそう。

フィアスプライド(6枠12番 15番人気45.1倍)

騎手:坂井瑠星 厩舎:国枝栄

長所
東京マイルでの実績はメンバー中トップクラス。馬場が渋っても問題なく来れているあたりも心強い。坂井Jの前に出る姿勢が持ち味を活かす。持久力とスピードのバランスも悪くなく、頭まで来てもおかしくない存在。

短所
VMから中二週、調教もあまり動いておらず「ここが目標」という感じは薄い。牝馬限定戦以外のレースは久々で、前に行きすぎると消耗してしまう可能性も他の馬より高い。ただ先行させるだけじゃない戦略が問われる。

エアロロノア(4枠8番 16番人気71.8倍)

騎手:幸英明 厩舎:笹田和秀

長所
強烈な末脚が持ち味。去年の安田記念はメンバー中最速の上がりでポテンシャルの一端を見せた。去勢効果は前走で早速出ており、内容もよかったため二戦目で更なる上積みが見込める。幸Jはレース展開に合わせた柔軟な騎乗もできるため、まだ見ぬギアを引き出してくれるかもしれない。

短所
地力が足りない。また、渋った馬場での成績は悪くないものの、末脚が活きにくいコンディション、展開になった時点で終わりな馬ではある。上がり最速を出せる馬ではあるが、馬券にならない事の方が圧倒的に多いので、過度な期待は禁物。

コレペティトール(7枠14番 17番人気76.9倍)

騎手:岩田康誠 厩舎:中竹和也

長所
馬群をスルスルと抜けてこられる器用さが持ち味。差し、追い込みに構える馬はそれなりにいて、被せられた時はかなり有効に働きそう。岩田康Jは毎回的解に近い競馬をやってくれるので、不完全燃焼にならなさそうなのもいい。

短所
地力不足。ハイペースになり前がつぶれる展開でないと厳しい。

カテドラル(1枠1番 18番人気99.0倍)

騎手:斎藤新 厩舎:池添学

長所
最内枠を取れたので、内ラチピッタリで足を溜めてイン突きを狙えればワンチャンはある。末脚は衰えていない。

短所
地力不足。末脚も使えるが、そのほかの馬に比べてワンパンチもツーパンチも他の要素が足りない。

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