SHANKという青春
私がSHANKに出会ったのは高校生の頃だ。
中学の頃からアリーナクラスのバンドやロキノン系はよく聴いていたし稀にLIVEにも行っていた。
母親があるアーティストをずっと追っかけているおかげで音楽というものを理解はしてくれていたので平日にどうしても行きたいLIVEがある時なんかは学校に連絡してくれて休ませてくれたりもした。
けれど親子の音楽に対する考え方はズレており
「特定のアーティスト以外のLIVEに行くのは有り得ない」という母親だった。
UVERworldしか行かせてくれませんでしたね。
そんなこんなで生活の部分でも噛み合わないことが多く当時から母親が嫌いだったし早く家を出たかったし、あれから数年経った現在も疎遠だ。
そんな音楽に制限のある日常でたまたまSHANKというバンドをYouTubeで見つけた。
メロコア、パンクというジャンルを知らなかったので、今でこそ大好きなハイスタのゲリラリリースやエアジャム福岡開催、当時好きだったセカオワがHawaiianをカバーしたときも何も思わなかった。
けれど何故かSHANKだけは違った。
すぐに近所のTSUTAYAに行ってCDを借りて母親にバレないように夜な夜なイヤホンをつけて布団にくるまって聴いていた。
当時バイトもしてなかったがなけなしのお金でレンタル出来なかったCallingを買いに行ったのを鮮明に覚えている。
そんな自分は高校3年生。受験生だった。
進学校だったし大学に行くんだろうなぁとは思っていたものの進路も決まっておらず「家から出たいな」という考えしか頭になかった。
そんな時YouTubeでBLAZE UP NAGASAKI 2012のCMを見つけた。
それまでSHANKが長崎のバンドなんてことも知らなかったが動画を見終わった私は「長崎の大学に行こう!」と即決断していた。
ただあの3人が街中でワイワイしているだけなのに。優柔不断なはずなのに。
福岡出身の私にとっては距離的にも丁度よく地元の友達にもすぐ会いに帰って来れるなぁなんて…
遠くに行くのをビビってただけなのにそんなこんなで長崎に行くことを決めた。
大学に入学した年の2018年6月。
ハウステンボスでBLAZE UPが開催された。
そして初めてSHANKを見た。
制限された日常だった私にとっては初めてのフェスでもあった。
心が震えた。こんなLIVEがあるのかと。
初めて人が転がっていくのを見た。
それから近場であるSHANKは必ず行った。
2019のTRIANGLEはSurfaceから大泣きしたなぁ。
他のバンドを見るためにバイト代をつぎ込んで月3以上福岡に行ったりもした。福岡(田舎)に住んでいた時ですら都市部の方には年一くらいでしか行かなかったのに……
まあ長崎なんてほぼLIVEありませんからね。
そんなこんなで音楽が人生の一部になった私はSHANKのおかげで長崎に来たことで友達が沢山できたり、大切な人と出会ったり、長崎の飲み屋に詳しくなったり、Studio Doで働かせてもらったりもした。長崎でふらっと飲みに行くとゆうきさんと会ったりもした。新しいDoのこけら落としSHANKに当たらなかった私にコネで入れてあげるよって方もいたがさすがに断った。結局チケット当てれなかったので悔しい。
今の自分があるのは紛れもなくSHANKのおかげだ。考えれば考えるほど「この人と出会えたのはあの時SHANKに出会って長崎に来て……」という前置きで語れることばかりだ。
あれから就職して長崎を離れることになったがふらっと長崎に遊びに行くこともあるし出迎えてくれる人も沢山いる。メンツなんて気にせずすぐチケット取ってBLAZEUPにも毎年行っている。今年は仲の良いシンガーソングライターが出ていた。お前去年まで一緒に客として見てただろ!そんな良い夢を見させてもらった。
第2の故郷とも言えるが実家は嫌いなので濃い4年間を過ごした長崎が私にとっての故郷だと思っている。
いつか結婚式でwake up call流すのが夢なんだ。
でもそんな青春が終わるらしい。
あの3人が当たり前だと思ってた。
あのインスタライブ以外の話も色んなところから聞いているので個人的には納得出来ていない。
LABRETも大好きなのでもちろん新ドラムは知っている。
けれどSHANKで叩いているイメージが湧かない。あの人のドラムは沢山見たし大好きなはずなのに。
運良く12/25のチケットを当てた。
もちろんコネでもなんでもなくて自名義だからな!
LIVEに行けること自体は嬉しいはずなのになんとも言えない気持ちになっている。
最高で最悪なクリスマスプレゼントだ。
私にとっての青春とちゃんと決別してこようと思う。
LIVE後に続く
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?