自分なりのスタイル。
マルシェに出店していると、稀に
「人形やミニチュアは入れんの?」
と言われる事があります。
人形やミニチュアを入れていた時期もありましたし、そちらの方が製作の幅も広がり、喜んで下さる方も沢山いらっしゃったのですが、どこか不完全燃焼というか、
本当にやりたい事はコレじゃない感がありました。
そんな時、とある大きなマルシェに出店させて頂ける事が決まった際、手元に人形を入れたテラリウムが無かったのですが、逆算して、製作しても調整期間が設けられそうに無かったので、諦めて人形無しのテラリウムのみで出店しました。
その日の夕方頃、
とあるご老人が自分のブースの前で足を止め、
「色んなのがあるね!」と声をかけて頂いたので、「本当は人形を入れた物も準備したかったのですが…笑」と返すと、
「余計な事してくれるな。こっちの方が高級感が有って言い。」と仰られた後、
「コレ下さい。」と、その日出品していた中で
一番力を入れて作っていた物を、即決で手に取って頂きました。その時、自分の中の不完全燃焼が解消されました。
モヤモヤしながら無理矢理、
「こういう物を作らないといけない。」
という物を作らずとも、自分のスタイルが刺さって感動してくれる人がいる。
それが分かった時、一度自分の中で全ての括りを外そうと思いました。
上手くいかないと何処かに書いてあった事も、とりあえずやってみる。上手くいかなければ、データを取って、理由を仮説立ててもう一度自分なりに工夫してみる。上手くいけばOK。
それでも上手くいかなければ諦める。
『必ず白か黒』ではなく、
『出来るなら白と黒のいいとこ取り。』
これは苔テラリウムだけに言える事では
無い様な気もしますが…。
そうやって一度既存の括りを取っ払い、
自分なりを追求して来た事で、
それが自分のスタイルになっていました。
苔テラリウムに、何か流派の様なものがある訳でも無ければ、違法な事や常識の範囲外の事で無ければ何かそれ以外に厳しい決まりがある訳ではありません。興味があるけど何か高い敷居の様な物を感じている方は、ある程度の事を調べた後は、悩むより、とりあえず試しにやってみられるといいかもしれません。
一人では難しい場合は、苔人でもお手伝い致しますのでお気軽にお声掛けください。
じゃあね💤