ゲイとして生きるということ④
初めての彼氏は23歳の時だった。大学を卒業して、進路に迷い迷って専門学校に通ってた頃のお正月に、MENS NET JAPANというサイトの出会い用の掲示板に自分の写真を載せて彼氏を募集した。
今ではアプリで当たり前に顔写真を載せているが、掲示板にのせるのはなんか怖かったけど、彼氏が欲しくて欲しくてたまらなかったのだよね。やはりお正月は皆暇なのか、暇だと寂しくなるのか、いつもより連絡くることが多かったように思える。
そこで、連絡がきたのがMさん。8個上の人だった。初めて会ったのは新宿のタイ料理屋、2回目に会ったのは鎌倉デート。その後メールで告白した。(今考えると早すぎ…)結果は考える時間が欲しいと…だけどその間も週末は会っていた。2ヶ月位してから正式にお付き合いするようになった。
結果7年程付き合うことになったので、20代はMさんとの思い出が大きな比重をしめている。
なんか、今考えるとおかしいんだけど、彼氏というものができて初めて自分の存在価値ができたというか、大げさに言うと生きることを認められたというか、とにかく承認欲求?みたいなものが満たされたような気がする。そして、自分がゲイであることの自意識が薄まったというか…
今考えると、自分は恋愛体質で、だけどその矛先がなくて苦しかったのかも。でも恋愛経験はないから初めてのデートに盛り上がって、会って2回目にして好きのピークをむかえてしまったのだった(笑)
だって、鎌倉デートだよ?初詣して、食べ歩きとかして、江ノ島とかいって、恋人の鐘とか鳴らしちゃって、縁結びの神社とかいってさー。ほぼ思考は女子高生なんだけど、なんか雰囲気にのまれたんだよね。恋に恋していた可能性も否定はできない。
そして、何故Mさんは付き合うのを待って、と言ったのか。実はその時いい感じの人がいたらしい。相当後になってきいたことだけど…
歳を重ねた今、8コ下の彼氏(しかもその相手20代前半)というのは決断に勇気がいたと思う。だって20代はもてるし、(自分はあまりもてなかったけど…)心変わりが早いから、好きになるスピードの分だけ嫌いになるスピードも早そうじゃん?だけど付き合ってくれたことには感謝。
ちなみにゲイで付き合って7年はとても長い方だと思う。今思うと色々不満はあった。キスが好きじゃないこと、相手の自宅にあまり招いてくれないこと、人の話を聞かないとこ、付き合い初め、なかなかエッチをしてくれなかったこと(もしかすると、見た目的にはそんなタイプでなかったけど付き合ってくれてたのかも、と今では思う。わからないけど)等々。でも最初の相手だったし、情報もなかったから、まぁそんなもんなのかな?と思っていた。
じゃあなんでそんな続いたのか?
やはり相手が穏やかな性格だったからだ。こっちが怒るとそこには対抗してこなくて、何かと食べ物を与えてきた。わしは犬か!と思ったけど、食べ物を食べると少し怒りも落ち着いてくるから不思議。
あそこ行きたい!ここ行きたいといったら必ず付き合ってくれたし、地図に強かった(ここ大事!!)
あと、専門学校時代、住み込みの実習があって、初めての一人暮らしと実習で友達のいない環境で不安定なときに、毎週部屋に来て泊まってくれて励ましてくれた。なんだかんだでしんどいときにそばにいてくれた経験は、ダメになりそうなときに、その時を思い出して踏ん張れる材料だった。
とりとめない内容になったので、今回はここまで。思ったより読んでくれている人がいて感謝です。ありがとう。