交通事故による後遺障害を認めさせるまでの体験記(2)
不幸にも交通事故に遭ってしまい、怪我をすることは誰にでもありえます。そんな時、相手方(加害者側)保険会社の言いなりで示談してしまうと、本来受け取れるはずだったものも受け取れないことになってしまいかねません。私たち(妻と私)も相手方保険会社のやり方には今でも不信感しかありません。交通事故加害者がどの会社の保険に入っていたとしても、保険会社の対応はおおよそ似たり寄ったりでしょう(そういうシステムになっています)。
交通事故の被害者となってしまった時、受け取れるものは基本的に以下の項目です。
・休業補償(主婦であっても受け取れます)
・物損補償(事故の際に壊れたりしたものの補償)
・治療費
・通院交通費
・入院通院慰謝料
・後遺障害慰謝料
・逸失利益
これらのうち、休業補償から通院交通費までの項目は受け取ったとしても金銭的に特段プラスになるものではありません。入院通院慰謝料をもらってようやく若干の溜飲が下がると言えるでしょう。ただし入院通院慰謝料はそれほど大きな金額ではありません(軽傷での通院では1ヶ月で20万円弱ほど)。
ということは、後遺障害慰謝料と逸失利益を受け取ることができない場合、受け取って当然の休業補償などを除けば、数万円から数十万円の入院通院慰謝料をもらって、はいおしまいです。
誤解しないでいただきたいのは、交通事故に遭ったのを幸いに加害者から大金をせしめてやろうなどと考えていたわけではないということです。漫画やドラマではそういうことがあるかもしれませんが、現実には相場が決まっており、それ以上の補償は受けることができません。
ごく軽傷であれば、加害者と早く示談して仕事や日常生活に戻るほうがいいかもしれません。それのほうがキャリア形成にも影響せず、専業主婦の場合は家族に迷惑をかけなくてすみます。しかしながら、入院や通院が数ヶ月あるいは数年になるような怪我を負った場合、入院通院慰謝料をもらっただけでは、失ったものとの釣り合いが取れるかというと、まず釣り合いは取れないはずです。
(続く)