「令和2年7月豪雨での球磨川氾濫の水害被害」インタビュー
「令和2年7月豪雨での球磨川氾濫の水害被害」について、道の駅坂本 (熊本県八代市)の道野さまをインタビューで訪問しました。今回からそのインタビューの内容を連載していきます。
「令和2年7月豪雨」は全国で死者84名、行方不明者2名、住家の全半壊等9,628棟、住家浸水6,971棟など未曾有の被害をもたらした豪雨災害で、熊本県の球磨川流域でも河川の氾濫や土砂崩れなどを含む甚大な人的・物的被害が発生しています。
前線の活動が非常に活発だった7月4日から8日には、熊本県をはじめ、鹿児島県、福岡県、佐賀県、長崎県、岐阜県、長野県の7県において最大級の警戒を呼びかける大雨特別警報が発表され、記録的な大雨を観測しました。特に梅雨前線が九州北部まで北上した7月3日夜からは、九州では大気の状態が非常に不安定となり球磨川流域では線状降水帯が形成され、7月4日未明から8時間にわたり、時間雨量30mmを超える激しい雨が降り続きました。
7月4日4:50には、熊本県の天草・芦北地方、球磨地方、宇城八代及び鹿児島県の長島町・出水市・阿久根市・伊佐市に大雨特別警報が発表され、熊本県内に計6回の記録的短時間大雨情報も発表されました。特に7月3日から4日の2日間で時間雨量30mmを超える激しい雨が降り続き、人吉雨量観測所では7月平均雨量471.4mmに対して2日間で410mmが観測されるなど、7月の平均雨量約1ヶ月分が集中して観測される豪雨が発生しました。流域に設置された雨量観測所では、戦後最大の洪水被害をもたらした昭和40年7月洪水や、昭和57年7月洪水を大きく上回る雨量を観測しました。「データ提供:八代河川国道事務所」
「道の駅 坂本 さかもと館広域交流センター」は球磨川に沿って走る国道219号線沿いにあり、清流と緑の山々が美しい風光明媚な場所で、毎年6月には全国から鮎釣りが集うエリアでもあります。「令和2年7月豪雨」ではそばを流れる球磨川が氾濫し、瞬く間に水面から3m以上の高さにまで達しました。自宅にいた道野さんは外へでるのは危険と判断し自宅2階へご家族と避難、「道の駅 坂本 さかもと館広域交流センター」は屋根の高さまで水没することとなりました。
インタビュー#2に続く